Visual Studio ALM のレポートの作成、カスタマイズ、および管理

更新 : 2010 年 8 月

Visual Studio Team Foundation Server でチームの進行状況をより的確に追跡するために、プロジェクトにとって最も重要なデータを強調したレポートを作成できます。 独自のレポートを作成することで、Team Foundation Server の既定のレポートでは分析されない特定の情報を掘り下げることができます。 さらに、チームのメンバーごとに、レポートの実行方法、表示方法、および提供方法をカスタマイズできます。

レポートを作成またはカスタマイズするときは、レポートの種類とデータ、レポートの形式、およびレポートの使用方法とチームでの共有方法を検討します。 選択したレポートの種類、形式、および共有方法によって、使用するデータ ソースおよび編集ツールが異なります。

SQL Server Analysis Services キューブまたはリレーショナル データベースに接続できる編集ツールを使用して、Visual Studio アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) のレポートを作成できます。 たとえば、Microsoft Excel、レポート ビルダー、レポート デザイナーなどを使用できます。 Excel を使用すると、作業項目を追跡するためのデータやキューブに格納されたデータを参照するレポートをすばやく生成できます。 レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用すると、データベースの読み取りアクセスをユーザーに許可せずに、ユーザーがレポートを更新できるようにすることができます。

レポートを共有するには、電子メールでレポートを送信する、プロジェクト ポータルにレポートをアップロードする、チーム プロジェクト ダッシュボードにレポートを追加する、チーム プロジェクトの SQL Server Reporting Services をホストするサーバーにレポートをアップロードするなど、いくつかの方法があります。 レポートを表示、更新、または変更するチーム メンバーにはアクセス許可を与える必要があります。 必要なアクセス許可は、レポート管理アクティビティによって異なります。

一般的なタスク

タスク

関連トピック

レポートの作成に使用できる新機能について理解する。 現在および過去の傾向レポートを作業項目クエリからすばやく作成できます。 また、フィールドの reportable 属性も変更できます。 さらに、チーム プロジェクト コレクション全体のレポートも作成できます。

運営ストアからデータ ウェアハウスへのデータ フローを理解する。 Team Foundation のレポート ウェアハウスは、リレーショナル データベースと Analysis Services データベースで構成される従来のデータ ウェアハウスです。

レポートのデータ ソースを選択する。 データ ソースからデータを抽出するレポートを作成できます。使用できるデータ ソースは、作業項目クエリ結果、Analysis Services データ キューブ、およびリレーショナル データ ウェアハウスの 3 つです。

データ ウェアハウスの処理をブロックするエラーを修正する。 レポート可能なフィールドの属性セットがチーム プロジェクト コレクション間で異なる場合に、データの競合が発生します。 データの競合は、データ ウェアハウスおよび Analysis Services キューブの処理をブロックします。 すべてのデータの競合を修正して、ウェアハウスの処理のブロックを解除し、レポートが正しく機能するようにします。

フィールドを追加するか、既存のフィールドのレポート属性を変更する。 作業項目フィールドは、作業項目の種類のデータの追跡、クエリの条件の定義、およびレポートのデザインに使用します。 レポート機能をサポートするには、フィールドの追加または既存のフィールドの属性の変更を実行します。 フィールドを追加または変更するときは、系統的な名前付け規則を適用して、Analysis Services キューブのフォルダーにデータが論理的にグループ化されていることを確認する必要があります。

既存のレポートをカスタマイズできるかどうかを確認する。 Excel レポートをカスタマイズするには、Excel で開いて変更します。

作業項目に関するレポートを作成する。 作業項目に関する情報を示す簡単な現在の状態レポートを作成するには、作業項目クエリを作成し、Excel で開きます。 Excel ツールを使用してデータをグラフ化できます。

作業項目クエリからピボットテーブル レポートおよびピボットグラフ レポートを生成する。 現在の状態または傾向の履歴を示すレポートを生成するときは、[Microsoft Excel でレポートを作成] ツールを使用すると、作業項目クエリに基づくレポートをすばやく生成できます。 これらのレポートは、Analysis Services キューブに格納されたデータを参照します。

より複雑なレポートを作成する。 Reporting Services でホストする複雑なレポートを作成するには、レポート ビルダーまたはレポート デザイナーを使用します。 これらの編集ツールは、リレーショナル データ ウェアハウス (TFS_Warehouse) にも Analysis Services キューブにもアクセスできます。

レポート ビルダーの方が簡単なので、可能な場合はレポート ビルダーを使用します。 レポート デザイナーは、より複雑なレポートが必要な場合に使用します。

以下のいずれかのタスクを実行する場合は、レポート デザイナーを使用する必要があります。

  • Transact-SQL クエリを使用して、レポート用のデータを取得する。

  • チーム エクスプローラーの Reports フォルダーでレポートを共有する。

  • データベースの読み取りアクセスをユーザーに許可せずに、ユーザーがレポートを更新できるようにする。

  • レポートのサブスクリプションをサポートして電子メールで毎日送信できるようにする。

  • レポートが結果を返すまでの時間を短縮し、使用するサーバー リソースが減るように、レポートのプロパティを管理する。

レポートを表示、更新、変更、またはアップロードするためのアクセス許可を取得する。 レポートを表示、変更、または更新したり、チーム プロジェクト ポータルまたは Reporting Services にレポートをアップロードしたりするには、対応するアクセス許可が必要です。 また、リレーショナル データベースまたはキューブにアクセスするためのアクセス許可も必要です。

チームでレポートを共有して管理する。 Excel および Reporting Services のレポートは、チーム プロジェクト ポータル、または Reporting Services をホストするサーバーにアップロードすることで共有できます。 また、Excel レポートは、Excel Services を使用してダッシュボードに追加することで共有することもできます。 レポートを共有するもう 1 つの方法として、Web ページでレポートをホストし、その Web ページの URL を作業項目フォームに追加する方法もあります。

関連するタスク

タスク

関連トピック

プロセス テンプレートに用意されているレポートを確認する。 既存のレポートは、そのまま使用することもカスタマイズすることもできます。 また、プロセス テンプレートに用意されている成果物を確認することで、使用できるレポートの種類とレポートの共有方法を理解できます。

作業項目のフィールドを使用してデータを追跡する方法を追加、削除、またはカスタマイズする。 作業項目のフィールドを使用して、クエリのフィルター条件の定義、およびレポートの生成を行います。 追跡するすべてのデータ要素について、XML 定義ファイルまたは追跡する作業項目の種類に対応するファイルに適切なフィールドを追加する必要があります。

アクセス許可を管理して、データ ウェアハウスの更新に関連するその他の操作を実行する。 ウェアハウス コントロール Web サービスを使用すると、プロセス制御設定を管理し、必要に応じてデータ ウェアハウスを手動で処理できます。

レポートの管理に影響するサーバーの依存関係について理解する。 運用データベースに格納されたデータは、リレーショナル データ ウェアハウス (Tfs_Warehouse)、続いてキューブ (Tfs_Analysis) へと順次送られます。 データ ウェアハウスとキューブには、それらのリソースを使用するプロジェクト コレクション内のすべてのチーム プロジェクトのデータが格納されます。

ウェアハウス データベースの更新頻度を変更する。 運営データ ストアからデータを抽出してデータ ウェアハウスおよびキューブに書き込む頻度を変更することができます。 既定では、リレーショナル データベースに対するデータの抽出と書き込みは 2 分ごとに行われます。 キューブは 2 時間ごとに更新されます。 頻繁に変更を行ってそれらの変更が反映されたレポートを表示する場合は、更新頻度を増やすことができます。

キューブにアクセスするためのアクセス許可を付与または削除する。 キューブ内のデータにアクセスする Excel レポートをチーム メンバーが表示、更新、または作成できるようにするには、チーム メンバーを TFSWarehouseDataReader ロールに追加する必要があります。 特定のチーム プロジェクトのウェアハウス内のデータを表示できるアクセス許可を持つユーザーは、そのプロジェクトのすべてのデータにフル アクセスできます。

その他のリソース

Microsoft Web サイトの以下のリソースを参照してください。

参照

概念

チーム プロジェクトとプロセスのカスタマイズ

プロジェクトの計画および追跡

その他の技術情報

Team Foundation Server 2010 にアップグレードした後のレポートの場所の確認

Analysis Services キューブにおけるスキーマに対する修正および追加

履歴の変更

日付

履歴

理由

2010 年 8 月

その他のリソースへのリンクが追加されました。

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