SQL Server と SQL Server Reporting Services について

更新 : 2010 年 7 月

SQL Server、SQL Server Reporting Services、およびこれらが Team Foundation Server とやり取りするしくみを理解しておくと、Visual Studio Team Foundation Server をより簡単に管理できます。 配置で SharePoint 製品を利用する場合は、SharePoint 製品と Reporting Services 間の依存関係を管理する必要もあります。 SQL Server 2008 について広範に記述されたドキュメントについては、Microsoft Web サイトの「SQL Server 2008 オンライン ブック」を参照してください。 ここでは、特に SQL Server、SQL Server Reporting Services と Team Foundation Server 間の対話について説明します。

Team Foundation Server と SQL Server 間の対話

Team Foundation の論理データ層は SQL Server に依存し、いくつかの SQL Server データベースで構成されます。既定では、これらのデータベースの名前は次のようになります。 

  • TFS_Configuration: Team Foundation Server のリソースに関するすべての構成情報が含まれます。

  • TFS_Warehouse: Team Foundation Server のすべてのレポートが格納されるデータベースです。 

  • TFS_Analysis: チーム プロジェクト コレクションからの集計データが格納される多次元データベースです。

  • **TFS_**CollectionName: チーム プロジェクト コレクション用の個別のデータベースです (各コレクションは独自のデータベースを持っています)。

この論理データ層は、1 台以上の物理サーバーに配置するか、SQL Server サーバー クラスター間に分散することができます。

次の図は、SQL Server Reporting Services および SharePoint 製品の両方と統合されている Team Foundation Server の論理アーキテクチャを示しています。

SharePoint 製品とのデータベース リレーションシップ

この点における Team Foundation Server アーキテクチャの利点の 1 つは、Team Foundation Server 配置の復元に必要なすべてのデータがこれらのデータベースに格納されることです。 クライアント コンピューターを個別にバックアップする必要はありません。SQL Server データベースのバックアップに関する知識がある場合は、Team Foundation Server データベースのバックアップと復元についてもわかります。

ヒント

Team Foundation Server では、照合順序の設定について、一定の要件 (大文字と小文字を区別しない、アクセントを区別する、バイナリでない) があります。 Team Foundation Server で SQL Server の既存のインストールを使用する場合は、照合順序の設定がこれらの要件を満たしていることを確認する必要があります。 要件が満たされない場合、Team Foundation Server のインストールでエラーが発生します。 詳細については、Microsoft Web サイトから Team Foundation のインストール ガイドをダウンロードし、「Team Foundation Server の照合順序の設定の要件」を参照してください。

SQL Server は、論理 Team Foundation アプリケーション層をホストするサーバーとの間に適切な信頼レベルが構成されたサーバー上にインストールする必要があります。

Team Foundation Server と SQL Server Reporting Services 間の対話

SQL Server Reporting Services は、Team Foundation の論理アプリケーション層の一部と見なされます。 ただし、Reporting Services を、アプリケーション層の他の論理要素 (SharePoint 製品など) と同じ物理サーバーにインストールする必要はありません。 詳細については、Microsoft Web サイトにある Team Foundation のインストール ガイドをダウンロードしてください。

Team Foundation Server のユーザーおよびグループのアクセス許可とグループ メンバーシップを構成するときは、Reporting Services のユーザーとグループの適切なロール メンバーシップと権限も手動で構成する必要があります。 詳細については、「SQL Server Reporting Services のロール」を参照してください。

Reporting Services のロール メンバーシップとアクセス許可を構成するだけでなく、Team Foundation Server がレポート サーバーとの通信に使用するサービス アカウントを管理する必要もあります。 多くの場合、このアカウントは Reporting Services または TFSREPORTS のデータ ソース アカウントと呼ばれます。 TFSSERVICE サービス アカウントと同様に、TFSREPORTS サービス アカウントもワークグループまたは Team Foundation Server に接続するすべてのコンピューターから信頼されているドメインに所属する必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server のサービスおよびサービス アカウント」および「SQL Server Reporting Services のサービス アカウントまたはパスワードの変更」を参照してください。

重要

管理資格情報を使用してログオンした場合でも、Windows Server 2008 または Windows Vista を実行中のコンピューター上でレポート マネージャーまたは https://localhost/Reports サイトにアクセスできないことがあります。 Internet Explorer でこれらのサイトを信頼済みサイトとして追加するか、Internet Explorer を管理者として起動することが必要になる場合があります。 Internet Explorer を管理者として起動するには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に [Internet Explorer] を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。詳細については、Microsoft Web サイトを参照してください。

SQL Server Reporting Services と SharePoint 製品間の対話

配置で Reporting Services と SharePoint 製品の両方を利用する場合は、Team Foundation Server のレポートとダッシュボードが正しく表示されるように、追加の依存関係を考慮する必要があります。 Windows SharePoint Services 3.0 と Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用している場合で、考慮事項が異なります。 詳細については、「SharePoint 製品と Team Foundation Server 間の相互作用」および「Team Foundation Server におけるサービス アカウントと依存関係」を参照してください。

サーバーをアップグレードした後にレポートを使用する

以前のバージョンから Team Foundation Server の配置をアップグレードした場合は、以前のレポートの表示、またはチーム プロジェクトで利用できるレポートおよびダッシュボードの種類のアップグレードを行うために、追加の手順を実行する必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server 2010 にアップグレードした後のレポートの場所の確認」、「アップグレードされたチーム プロジェクト ポータルへの SharePoint 機能の追加」、「アップグレードされたチーム プロジェクトの更新と新機能の利用」、および「アップグレードされたチーム プロジェクトへのダッシュボードおよびレポートの追加」を参照してください。

参照

処理手順

チーム プロジェクト コレクションへのレポート サーバーの追加

概念

Team Foundation Server のアーキテクチャ

SQL Server Reporting Services のロール

SharePoint 製品でのロール

プロジェクトの計画および追跡

その他の技術情報

アクセス許可の管理

TFSConfig でのサーバー構成の管理

配置へのレポート サーバーの追加

アップグレードされたチーム プロジェクト ポータルへの SharePoint 機能の追加

チーム プロジェクトへのレポートの追加

履歴の変更

日付

履歴

理由

2010 年 7 月

Team Foundation Server のアップグレード後にレポートを使用する方法に関するセクションを追加。

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