次の方法で共有


Project を使用したバックログとタスクの作成

プロジェクトを管理するツールとして Microsoft Project を使用している場合は、バックログの作成、タスクのスケジュール、リソースの割り当て、および TFS でも追跡される作業の追跡を Project で行うことができます。 自分のチームでは Project を使用し、開発チームでは開発チームに適したツールを使用しながら、互いの情報を透過的に共有できます。

Project での作業は、TFS にバインドされた Microsoft Excelを使用して作業項目の発行や更新を行う場合と同様です。いくつかの相違点はありますが、それらについてはこのトピックの後半で説明します。

注意

Project Professional および TFS と同期する Project Server を使用してプロジェクトを管理することもできますが、Project Professional は、TFS の発行と更新、および TFS との同期の両方に使用することはできません。

タスクの追加と作業項目の発行

  1. Microsoft Project 2007 以降がインストールされていない場合は、インストールします。

  2. Visual Studio またはチーム エクスプローラーがインストールされていない場合は、このリンク先のいずれかのバージョンをインストールして、Project 用の Team Foundation アドインを入手する必要があります。

  3. Project で、空のワークシートから開始します。 [チーム] リボン (または Project 2007 を使用している場合は [チーム] メニュー) が表示されない場合は、手順 2 を参照してください。

    Microsoft Project からチーム プロジェクトへの接続

    別の開始方法として、チーム エクスプローラーでバックログ クエリを開き、コンテキスト メニューの [Microsoft Excel で開く] [Microsoft Excel で開く] を選択することもできます。

    ヒント

    [チーム] リボンが表示されないときは、再有効化が必要になる場合があります。

  4. TFS および計画するチーム プロジェクトに接続します。 接続できない場合は、チーム メンバーになる必要があります。

    Connect to Team Foundation Server dialog box

    Project から初めて TFS に接続するときは、認識されたサーバーの一覧に TFS の名前を追加することが必要になる場合があります。

    Servers button on the Connect to Team Foundation Server dialog box. Add button on the Add/Remove TFS. Name of server in the Add TFS dialog box. OK button.

    これで Project がチーム プロジェクトにバインドされました。 Team Foundation ガント ビューでは、いくつかの TFS フィールドの入力と表示がサポートされます。

    TFS でチーム プロジェクトにバインディングされているプロジェクト計画

  5. タスク情報を追加し、プロジェクトを発行します。 作業項目を追加するには、[タイトル][作業項目の種類][発行および更新]、その他の必須フィールドを指定します。 列のサイズを変更したり、列を移動したりするには、標準的な Project の操作方法を使用します。

    ヒント

    タスクに対応する作業項目を TFS に作成する場合は、そのタスクの [発行および更新] フィールドを [はい] に設定します。たとえば、ユーザー ストーリー、バックログ項目、タスクが発行および更新されるように設定します。ただし、タスクのグループ化やマイルストーンの割り当てのために作成したサマリー タスクでは、[発行および更新][いいえ] に設定します。

    タスク データの入力

    ID が作業項目に割り当てられたことに注意してください。

    発行されたタスクが作業項目となる

    必要に応じて、作業項目アイコンの取得 を使用して、作業項目クエリを選択し、TFS からプロジェクト計画に作業項目を追加できます。

  6. タスクにリソースを割り当てます。 または、開発チームが割り当てる場合は、このフィールドを空のままにしておきます。

    TFS および AD で定義されたプロジェクトのリソースの割り当て

    ヒント

    Project では複数のリソースをタスクに割り当てることができますが、この操作は TFS ではサポートされません。タスクを完了するために複数のリソースが必要となる場合は、タスクをサブタスクに分割し、各サブタスクにリソースを 1 つ割り当てます。発行するタスクに割り当てるリソースは、TFS のチーム メンバーだけにしてください。

    リソースは、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) の表示名を使用して指定します。エイリアスやその他の名前でリソースを割り当てると、検証エラーが発生する可能性があります。

  7. TFS には格納されないスケジュールやその他のデータを保持するために、プロジェクト計画を保存します。

タスクのインデントによる親子リンクの作成

タスクにインデントを設定してから計画を発行すると、作業項目間に親子リンクが作成されます。 現在のスプリントに割り当てられているタスクは、タスク ボードに表示されます。

タスクをリンクして親と子のリンクを作成

作成された親子リンクを表示するには、[リンクと添付ファイル] を開きます。

下位のタスクが先行処理と後続処理のリンクを作成

タスクのリンクによる先行処理/後続処理リンクの作成

2 つのタスクをリンクして計画を発行すると、TFS により、2 つの作業項目間に先行処理/後続処理リンクが作成されます。

Project で先行処理と後続処理のリンクを作成

TFS では、先行処理/後続処理の依存関係は作業項目リンクとして追跡されますが、依存関係の種類、リード タイムとラグ タイム、および Project で追跡されるその他の制約は追跡されません。

他の TFS フィールドのデータの指定

他の TFS フィールドにデータを入力するには、Team Foundation タスク シートに切り替えます。

Project で Team Foundation のタスク ビューを開く

このビューには、Project にマップされている TFS フィールドがすべて表示されます。

Team Foundation タスク シート ビュー

必要に応じて、マップされた TFS フィールドを Team Foundation ガント ビューの列として追加できます。 マップされている TFS フィールドを確認するには、[列マッピング] を開きます。

プロジェクト フィールドにマップされる TFS フィールドを表示

他の TFS フィールドを追加したり、フィールドのマップ方法を変更したりするには、「Microsoft Project のフィールド マッピング ファイルのカスタマイズ」を参照してください。

Project または他の TFS クライアントでの作業に関するヒント

Project および Project に用意されているさまざまな機能を使用して、プロジェクト計画を管理できます。 TFS の作業項目は、自分や他のチーム メンバーによって Excel、Project、Team Web Access、Visual Studio チーム エクスプローラーで変更される可能性があるため、次のヒントを参考にして、作業を効率的に管理してください。

  • 初めてプロジェクト計画を開くときは、[チーム] リボンで Excel 内のアイコンを更新 (最新の情報に更新) を使用して、TFS から最新のデータをダウンロードします。

  • 作業中には、変更の発行と計画の更新を定期的に行うようにします。 そうしないと、計画のデータと TFS のデータ ストアとの間でデータの競合が発生することがあります。

  • TFS には格納されないスケジュール データやその他の情報を保持するために、プロジェクト計画を保存します。

  • 区分とイテレーションを定義する場合、Project および Excel では、区分およびイテレーション パスのフィールドの長さが 256 文字に制限されることに注意してください。

  • Project 2010 以降のバージョンでは、固定されたタスク アイコン (手動でスケジュールされたタスク) を選択すると、チーム メンバーが各自のスケジュールの任意の場所に手動でスケジュールされたタスクを配置できます。これは Project によっては移動されません。 チーム メンバーが各自のタスクを手動でスケジュールできるようにする場合は、必要なプロジェクト フィールドを TFS のタスク定義に追加する必要があります。

    自動スケジュールされたタスク (自動更新タスク モード アイコン) の開始日と終了日は、Project の以前のリリースと同様、タスクの依存関係およびプロジェクト カレンダーに基づくスケジュール エンジンによって決定されます。

  • 次のフィールドは、Project を使用して管理および更新します。

    • 完了日

    • 開始日

    • 実績作業および残存作業時間の集計フィールド

    見積もり作業、実績作業、残存作業、開始日、および完了日は TFS に格納できますが、これらのフィールドが更新されても、TFS ではフィールドは再計算されません。

    TFS に発行するとき、開始時刻と完了時刻は既定で読み取り専用になります。 計画を最新の情報に更新しても、Project では開始時刻と終了時刻はダウンロードされません。

  • タスク時間を含むレポートで時間が二重にカウントされている場合は、問題を修正してください。

    Project では、すべての子タスクに割り当てられている時間のロールアップが親タスクに割り当てられます。 レポート内で時間が二重にカウントされないようにするため、時間のロールアップは TFS に発行されません。 Microsoft Project のマッピング ファイル属性である IfSummaryRefreshOnly を使用すると、サマリー タスクに割り当てられた時間が抑制されます。

Project と Excel の相違点

区分

Project

Excel

TFS フィールドの追加

Project の計画には、Microsoft Project マッピング ファイルに定義されているフィールドのみを追加できます。

Excel ワークシートには、[列の選択] ダイアログに表示される任意の TFS フィールドを追加できます。ただし、テキストの長さには Excel の制限が適用されます。

発行/更新

個々のタスクに [発行および更新] フィールドを指定します。 また、フィールドの発行方法と更新方法は、Microsoft Project マッピング ファイルに定義されているフィールド属性の影響を受けます。

すべての作業項目が発行と更新の対象になります。

リンク

作業項目間に親子リンクや先行処理/後続処理リンクを作成したり、リンクを変更したりできます。

ツリー リスト ビューを使用して、親子リンクを作成および変更できます。

Q & A

Q: Project のフィールドを TFS の作業項目に追加する必要はありますか。

A: Project のフィールドをチーム メンバーが Team Foundation クライアントから表示または変更できるようにするには、タスク作業項目の種類の定義ファイルをカスタマイズして、Microsoft Project マッピング ファイルを更新する必要があります。 リソースについては、「Schedule projects using Microsoft Project 2010 (Microsoft Project 2010 を使用したプロジェクトのスケジュール設定)」を参照してください。

Q: 他の TFS フィールドを Project にマップしたり、フィールドのマップ方法を変更したりすることはできますか。

A: Team Foundation のフィールドから Microsoft Project のフィールドへのマップ方法は変更することができます。また、特定のフィールドの発行方法を変更することもできます。 「Microsoft Project のフィールド マッピング ファイル」を参照してください。