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Start コマンド (Team Foundation ビルド)

start コマンドを使用すると、Team Foundation ビルドの構成済みビルド定義を実行できます。

必要なアクセス許可

start コマンドを使用するには、Visual Studio Team Foundation Server の [ビルドをキューに挿入] および [ビルド定義の表示] のセキュリティ アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 さらに、アプリケーション層サービス アカウントおよび Team Foundation ビルド サービス アカウントが、ビルドの格納場所に対する読み取り/書き込みアクセス許可を持っている必要があります。詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

TFSBuild start /collection:teamProjectCollectionUrl 
/builddefinition:definitionSpec [/droplocation:droplocation] [/getoption:getoption] 
[/customgetversion:versionSpec] [/priority:priority] [/requestedfor:userName] 
[/msbuildarguments:args] [/shelveset:shelvesetName [/checkin]] 
[/silent] [/queue]

TFSBuild start teamProjectCollectionUrl teamProject definitionName 
[/droplocation:droplocation] [/getoption:getoption] [priority:priority]
 [/customgetversion:versionSpec] [/requestedfor:userName]
[/shelveset:shelvesetName [/checkin]]
[/msbuildarguments:args] [/silent] [/queue]

パラメーター

引数

説明

teamProjectCollectionUrl

ビルド中のソリューションとプロジェクトを保持しているチーム プロジェクト コレクションの URL。

teamProject

ビルドするソリューションとプロジェクトを保持しているチーム プロジェクトの名前。

definitionName

ビルドに使用する、チーム プロジェクト内のビルド定義の名前。

droplocation

ビルド完了後に、ビルドのバイナリとログ ファイルが格納されるパブリック フォルダーへのパス。 例: //server/share。 これは、/droplocation オプションと共に使用します。

getoption

/getoption オプションと共に使用します。 有効値は LatestOnQueue、LatestOnBuild、および Custom です。

versionSpec

  • /getoption を Custom に設定した場合に、ビルドするファイルを指定するバージョン指定。 このコマンドは /customgetversion オプションと共に使用します。 バージョン指定の構文の詳細については、「コマンド ライン構文 (バージョン管理)」を参照してください。

priority

ビルド定義で使用するキュー配置の優先度です。 この引数は /priority オプションと共に使用します。

有効値は Low、BelowNormal、Normal、AboveNormal、および High です。

userName

完成したビルドに関連付けるユーザーの名前。

args

MSBuild に渡すコマンド ライン引数です。

shelvesetName

プライベート ビルドを開始するか、ゲート チェックイン トリガーが定義されているビルドを開始する場合、シェルブセットの名前を指定します。

オプション

説明

/collection

チーム プロジェクト コレクションを指定します。

/droplocation

省略可能。 ビルド プロセスが発生するディレクトリを指定します。 /d という省略形も使用できます。 既定では、ビルド定義に指定されたビルド ディレクトリが使用されます。

メモメモ
   ビルド ディレクトリを選択するときは、ビルド領域のサイズが十分であることを確認します。領域が不足していると、ビルドは中止されます。

/getoption

省略可能です。 バージョン管理から取得するファイルを指定します。

/customgetversion

省略可能です。 /getoption の値に Custom を指定した場合に、取得するファイルのカスタム バージョンを指定します。

/priority

省略可能です。 ビルドのキュー配置の優先度を指定します。

/requestedfor

省略可能です。 ビルドが要求されたユーザーを指定します。

/msbuildarguments

省略可能です。 MSBuild に渡すコマンド ライン引数を指定します。

一般的な書式は次のとおりです。

/msbuildarguments:"/p:SomeProperty=SomeValue /t:MySpecialTarget"

/shelveset

省略可能です。 プライベート ビルドを開始するか、ゲート チェックイン トリガーが定義されているビルドを開始する場合、シェルブセットの名前を指定します。

/checkin

省略可能です。 このオプションは、ゲート チェックイン トリガーが定義されているビルドを開始する場合にのみ、適用されます。 ビルドが成功した場合にシステムによりファイルをチェックインする場合は、このオプションを指定します。

/silent

省略可能です。 このオプションを指定すると、ビルド実行中の出力はコマンド プロンプト ウィンドウに書き込まれません。

/queue

ビルド開始要求をビルド キューに挿入し、すぐに制御を返します。

解説

Team Foundation のコマンド ライン コマンド TFSBuild start とタスク スケジューラ サービスを組み合わせて使って、定期的なビルドまたは夜間ビルドを実行できます。

複数のソリューションをビルドする場合は、ソリューション間の依存関係に注意して、ビルドを実行する順序を決めてください。 たとえば、Solution2 が Solution1 への依存関係を持つ場合、Solution2 の前に Solution1 がビルドされるように設定します。

既定では、ドロップ ディレクトリは自動的に共有として作成されることはありません。 したがって、ビルドおよびテスト結果の発行には使用できません。 手動で共有を確立し、書き込みのアクセス許可を Windows ディレクトリに追加し、ビルドをドロップするためにチーム ビルド サービスを実行するアカウントと、テスト結果を発行するためのテスト担当者のアカウントの両方に共有へのアクセス許可を追加する必要があります。

使用例

次の例は、http://myserver:8080/DefaultCollection にあるチーム プロジェクト コレクション内の AdventureWorks チーム プロジェクトにある Nightly ビルドをビルドします。 生成されたビルドは、BuildDrop ディレクトリに格納されます。

>TFSBuild start http://myserver:8080/DefaultCollection /builddefinition:"AdventureWorks\Nightlies" /droplocation:"\\computername\buildDrops"

次の例は、http://myserver:8080/DefaultCollection にあるコレクション内の AdventureWorks チーム プロジェクトにある Nightly ビルドをビルドします。 生成されたビルドは、BuildDrop ディレクトリに格納されます。 MSBuild 詳細出力レベルの診断に渡すには、/msbuildarguments オプションを使用します。 詳細については、「MSBuild コマンド ライン リファレンス」を参照してください。

>TFSBuild start http://myserver:8080/DefaultCollection /builddefinition:"AdventureWorks\Nightlies" /droplocation:"\\computername\buildDrops" /msbuildarguments:"/flp:verbosity=diag"

参照

その他の技術情報

Team Foundation ビルド コマンド

ビルドの実行と監視

ビルド処理の定義

基本的なビルド定義の作成