WCF: WCF Web サービス内で呼び出し元の ID を確認する (パート 2/4)

[アーティクル]
07/02/2015

概要: この 4 部構成の記事では、Microsoft SharePoint Foundation 2010 におけるユーザーの認証について学習します。Microsoft Business Connectivity Services (BCS) から外部コンテンツタイプとして使用する Windows Communication Foundation (WCF) Web サービスの呼び出し元の ID を確認する方法を学習します。

最終更新日: 2011年1月12日

SharePoint Online で使用可能

この記事の内容
概要
例をビルドする
まとめ
その他の技術情報

提供元: Eric White、Microsoft Corporation | Saji Varkey、Microsoft Corporation | Bin Zhang、Microsoft Corporation

概要
例をビルドする
まとめ
その他の技術情報

この記事は、Business Connectivity Services を使用してクレーム対応 Web サービスを作成および実装する方法を示す 4 部構成の記事の 2 つ目です。

概要

Windows Identity Foundation (WIF) は、ID のロジックを非常に詳細に制御できます。WIF を使用して、Web サービス内部から呼び出し元の ID を確認できます。この記事に示す例では、このシリーズの前の記事「WCF: Services for SharePoint 2010 Business Connectivity Services 用 WCF Web サービスのビルド (パート 1/4)」に示す例を強化して、呼び出し元の ID を確認します。Web サービスの呼び出しごとに、Web サービスを呼び出しているユーザーの ID がログファイルに追加されます。このログファイルを調べて、呼び出し元の ID を確認できます。

例をビルドする

例をビルドするには

Windows Identity Foundation (英語) をダウンロードして、インストールします。WIF は、Windows Communication Foundation (WCF) Web サービスを構築したコンピューターにインストールしてください。
Web サービスを構築するには、このシリーズの最初の記事「WCF: Services for SharePoint 2010 Business Connectivity Services 用 WCF Web サービスのビルド (パート 1/4)」で作成したプロジェクトを開きます。
[Microsoft.IdentityModel] アセンブリへの参照を追加します。Microsoft Visual Studio 2010 または Visual Studio 2008 で [プロジェクト] をクリックし、[参照の追加] をクリックします。
[参照] タブをクリックし、 %ProgramFiles%\Reference Assemblies\Microsoft\Windows Identity Foundation\v3.5 を参照します。

図 1. Windows Identity Foundation アセンブリの場所
[Microsoft.IdentityModel.dll] を選択し、[OK] をクリックします。

図 2. Windows ID フレームワーク DLL を選択する

Customers.svc.cs の内容を以下のコードで置き換えます。

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.IO;
using System.Linq;
using Microsoft.IdentityModel.Claims;

namespace CustomersService
{
    public class Customers : ICustomers
    {
        private const string IdentityClaimType = @"https://schemas.microsoft.com/sharepoint/2009/08/claims/userid";

        private string GetIdentity()
        {
            string identityName = String.Empty;
            IClaimsIdentity claimsIdentity = 
              System.Threading.Thread.CurrentPrincipal.Identity as IClaimsIdentity;if (claimsIdentity != null)
            {
                // claim
                foreach (Claim claim in claimsIdentity.Claims)
                {
                    if (String.Equals(IdentityClaimType, claim.ClaimType, 
                      StringComparison.OrdinalIgnoreCase))
                    {
                        identityName = claim.Value;
                        break;
                    }
                }
            }
            else
            {
                identityName = System.Threading.Thread.CurrentPrincipal.Identity.Name;
            }

            return identityName;
        }

        // Finder
        public List<Customer> GetAllCustomers()
        {
            string id = GetIdentity();
            File.AppendAllText(@"C:\MyWebService\log.txt", 
              string.Format("GetAllCustomers: Identity: {0}", id) + Environment.NewLine);
            return new List<Customer>()
            {
                new Customer
                {
                    CustomerID = 1,
                    CustomerName = "Bob",
                },
                new Customer
                {
                    CustomerID = 2,
                    CustomerName = "Bill",
                },
                new Customer
                {
                    CustomerID = 3,
                    CustomerName = "Cheryl",
                },
            };
        }

        // Specific finder
        public Customer GetCustomerByID(int CustomerID)
        {
            string id = GetIdentity();
            File.AppendAllText(@"C:\MyWebService\log.txt", 
              string.Format("GetCustomerByID: Identity: {0}", id) + Environment.NewLine);
            return GetAllCustomers().FirstOrDefault(c => c.CustomerID == CustomerID);
        }
    }
}

アプリケーションをリビルドします。アプリケーションはインターネットインフォメーションサービスを使用してホストされるので、リビルドしたサービスをアクティブにするために何かする必要はありません。
Web サービスを実行するには、wcftestclient を使用します。
Visual Studio のコマンドプロンプトを起動します。
wcftestclient と入力して、WCF テストクライアントを実行します。
[ファイル] をクリックし、[サービスの追加] をクリックします。
エンドポイントアドレスとして https://localhost/Customers/Customers.svc と入力し、[OK] をクリックします。

図 3. WCF テストクライアントにエンドポイントアドレスを入力する

サービスを正常に追加できた場合は、サービスが利用するメソッドが表示されます。

図 4. メソッドが表示される WCF テストクライアント
GetAllCustomers メソッドをダブルクリックします。要求を構成して呼び出すためのウィンドウが開きます。
[呼び出し] をクリックして、GetAllCustomers メソッドを呼び出します。

図 5. WCF テストクライアントのデータ
Web サービスを呼び出したら、 C:\MyWebService を参照して、 log.txt を調べます。ログファイルは以下のようになります。
```
GetAllCustomers: Identity: CONTOSO\ericwhite
```

まとめ

この記事では、クレーム対応 Web サービスを作成し、Business Connectivity Services によって利用するための 4 つの主な手順の 2 つ目を完了しました。WIF を使用して呼び出し元の ID を確認し、その ID をログファイルに書き込むコードを追加することによって「WCF: Services for SharePoint 2010 Business Connectivity Services 用 WCF Web サービスのビルド (パート 1/4)」で作成した Web サービスを改良しました。次の記事「WCF: WCF Web サービスと SharePoint 2010 Security Token Service 間の信頼関係の確立 (パート 3/4)」では、Web サービスと SharePoint 2010Security Token Service (STS) の間に信頼関係を確立するための手順に従います。

その他の技術情報

デベロッパーセンター: Windows Identity Foundation Developer Center (英語)
ダウンロード: Windows Identity Foundation (英語)
デベロッパーセンター: SharePoint 開発者向け技術情報
ブログ: Business Connectivity Services Team Blog (英語)
ブログ: Eric White's Blog (英語)

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WCF: WCF Web サービス内で呼び出し元の ID を確認する (パート 2/4)

概要

例をビルドする

例をビルドするには

まとめ

その他の技術情報

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