OS イメージの種類

プラットフォームをデバッグする前に、ターゲットにダウンロードしてデバッグできる OS イメージをビルドする必要があります。プロジェクトを作成するときに、IDE は自動的に Debug 構成と Release 構成の両方を作成し、それぞれに既定のオプションを設定します。どちらの構成を選択するかによって、Debug OS イメージと Release OS イメージのどちらかをビルドできます。また、カーネル デバッガを使用するデバッガ OS イメージをビルドすることもできます。

以下の表に OS イメージの種類を示します。

OS イメージの種類 説明
デバッガ有効
  • KdStub を含むカーネルのデバッグ バージョンが含まれる
  • カーネル デバッガを使用する場合に必要
  • デバッグ イメージのすべての特性が含まれる
Debug
  • %_WINCEROOT%\Public\Common\Oak\Lib\<microprocessor>\Debug ディレクトリの .lib ファイルを使用
  • オブジェクト ファイルを Debug ディレクトリに配置する
  • フル シンボル デバッグ情報が Microsoft 形式で提供される
  • イーサネット デバッグ関数が提供される
  • デバッグ領域をオンまたはオフにする機能が提供される
  • 最適化なし。最適化すると、通常、デバッグがより難しくなります。
Release
  • %_WINCEROOT%\Public\Common\Oak\Lib\<microprocessor>\Retail ディレクトリの .lib ファイルを使用
  • オブジェクト ファイルをリリース ディレクトリに配置する
  • シンボル デバッグ情報は提供されない
  • 最速に最適化
  • デバッグおよびデバッガ イメージよりイメージ サイズが小さい
Retail Release と同じ。

次の表は、ビルドされる OS イメージの種類を制御する環境変数です。

変数 説明
IMGNODEBUGGER 未定義 この設定によって、バイナリ イメージ作成ツール (Makeimg.exe) は、Kd.dll カーネル デバッガ ライブラリを Nk.bin バイナリ OS イメージ ファイルに含めます。
  1 この設定によって、Makeimg.exe は、Kd.dll を Nk.bin OS イメージ ファイルから除外します。
WINCEDEBUG Debug この設定によって、IDE は、コンパイラの最適化を無効にし、オブジェクト ファイルにデバッグ情報を生成します。さらに、デバッグ ディレクトリにオブジェクト ファイルを配置します。
  Retail この設定によって、IDE は、コンパイラの最適化を許可し、オブジェクト ファイルにデバッグ情報を生成しません。コンパイラの最適化は、デバッガに対応していません。さらに、IDE は、リリース ディレクトリのオブジェクト ファイルを置き換えます。

参照

プラットフォームのデバッグ

コンパイラのデバッグ オプションを変更する

リンカのデバッグ オプションを変更する

Debug OS イメージをビルドする

Release OS イメージをビルドする

Release OS イメージにカーネル デバッガを使用する

このトピックの内容にフィードバックを送信する フィードバックの送信について