Scenic Ribbon マークアップ更新日: 2009 年 4 月 28 日 ダウンロードPDC08_Scenic_Markup_Fundamentals_JPN.doc (Word 形式、136 KB) 目次:
Karl Bridge 対象:Windows® 7 要約:このドキュメントでは、Scenic Ribbon (Scenic リボン) アプリケーション用の、XAML ベースのマークアップ言語とマークアップ ファイルを解析して Win32 バイナリ リソースを生成するコンパイラを紹介します。 法的通知:このドキュメントは暫定版であり、このソフトウェアの最終的な製品版の発売時に実質的に変更されることがあります。 1. はじめにWindows Scenic (以下、Scenic) と呼ばれる一連のユーザー インターフェイス API (Windows® 7 に同梱される形でリリースされ、後に Windows Vista® 用にダウンロードできるようにもなる予定) は、Windows 開発者や Windows プラットフォームに多くの新機能を提供します。Scenic API は、UI 要素のアニメーションをサポートする Scenic Animation (Scenic アニメーション、以下 Animation)、および新しいアプリケーション コマンド システムである Scenic Ribbon (Scenic リボン、以下 Ribbon) という 2 つの機能的なプラットフォームを通じて公開されます。 Scenic およびこれに基づくすべてのプラットフォーム (Animation と Ribbon) では、2 つの異なる開発構造を使用して、視覚的属性を制御ロジックから切り離します。この 2 つとは、Extensible Application Markup Language (XAML) ベースのマークアップ言語と C++ COM ベースのバック エンドです。前者では、Scenic アプリケーションのコントロール、レイアウト、およびさまざまな動作を宣言し、後者では、低レベルの機能やアプリケーション フックを定義します。このような区別があるため、コア機能はソフトウェア エンジニアの担当分野にしたままで、UI 設計者が Scenic アプリケーションの外観を担当することができます。 XAML が当初は Windows Presentation Foundation (WPF) アプリケーションで XML の要素や属性を .NET の名前空間、要素、および属性にマップするために設計されたものであるのに対して、Scenic はネイティブの Win32 API のセットです。さいわい、XAML の設計は柔軟なので、Scenic の XML 要素を対応する Scenic オブジェクトおよびデータ構造にマップすることが可能です。 ページのトップへ 2. Scenic Ribbon マークアップRibbon は、階層メニュー、ツール バー、および作業ウィンドウに代わる新しいものです。効率や見つけやすさに関して最適化されているので、試行錯誤を減らしたり、ユーザーが最小限のマウス クリック操作やキーボード操作でコマンドを見つけ、理解し、使用することができるよう支援したりするのに役立ちます。ギャラリー、リアルタイム プレビュー、および標準コントロールから成るこの充実したコマンド提供システムは、機能および外観の面で Microsoft Office 2007 の Microsoft® Office Fluent リボンに似ています。 Ribbon には、アプリケーション メニュー、エンド ユーザーが選択した Ribbon コントロールが表示されるクイック アクセス ツール バー、グループ別のコントロールが用意されているタブ (標準タブおよびコンテキスト タブ)、状況に応じた充実した UI システムなど、いくつかのコンポーネントで構成されています。 すべての Ribbon コンポーネントは、マークアップ ファイル内で宣言されます。マークアップ ファイルでは以下のことが行われます。
Scenic UI 機能はビューと呼ばれるもので識別されます。これは基本的に、組み込みの基本コントロールです (トップレベル コントロールとも呼ばれます)。Scenic マークアップは、このようなビュー (Ribbon と ContextualUI) とビューで使用できるコントロールが、マークアップ ツリーの 1 つの分岐内に含まれるように構成されています。2 つ目の分岐には、各ビューやコントロールで参照されるコマンド識別子 (ID)、および関連付けられているリソースすべて (文字列、イメージなど) が含まれます。 マークアップ コンパイラによって、Scenic アプリケーションで使用されるヘッダー ファイル内にコマンド識別子が配置されます。 以下に、マークアップの一部分を例として示します。この例では、Ribbon アプリケーションのメニュー項目がどのようにコマンドの名前や ID と関連付けられているかを示します。
ページのトップへ a. 表記法Scenic では、以下の種類の XAML 表記法がサポートされています。
b. 検証マークアップ ファイルは、Scenic スキーマに基づいて検証されるだけでなく、コンパイラに組み込まれている専用の、より限定的なルールにも基づいて検証されます。検証エラーのソースは、開発者に通知されません。 c. 包括Scenic では、包括 (さまざまなマークアップ ファイルを 1 つの複合ファイルにまとめること) はサポートされていません。Ribbon のレイアウトやコントロールについて記述したすべてのマークアップは、1 つのドキュメントに収まっている必要があります。 ページのトップへ 3. マークアップ コンパイラScenic マークアップ専用のコンパイラは、IntentCL.exe というコマンド ライン ツールです。このコンパイラによって、バイナリ形式バージョンの Scenic マークアップ、マークアップ要素を Ribbon ホスト アプリケーションに公開する ID 定義ヘッダー ファイル、およびビルド時にバイナリ マークアップをホスト アプリケーションに関連付けるのに使用されるリソース ファイルが生成されます。 a. コンパイラのワークフロー次の図は、Scenic マークアップ コンパイラのワークフローを示しています。 図 2 Scenic マークアップ コンパイラのワークフロー b. マークアップ リソースをビルドするVisual Studio で Scenic マークアップを自動的にビルドする方法の詳細については、実習「Adding a Windows Scenic Ribbon to a Win32 Application」(英語) を参照してください。 構文
引数/オプション
バイナリ マークアップをアプリケーションに関連付けるバイナリ マークアップと Ribbon リソース ファイルが生成されたら、マークアップをホスト アプリケーションに関連付けるために必要な作業は、アプリケーションのリソース ファイル内にリソース ファイルへの参照を追加することだけです。たとえば、RibbonApp という名前のアプリケーションがあり、ribbonres.rc および ids.h という名前の Ribbon リソース ファイルがある場合は、RibbonApp.rc ファイル内に以下の行を追加します。
ここで、Windows Scenic アーキテクチャの強みが明らかになります。バイナリ マークアップ ファイルをホスト アプリケーションに関連付け、アプリケーションをコンパイルしたら、アプリケーションを実行し、UI をテストすることができます。UI の微調整が必要な場合に必要な作業は、ソース マークアップ ファイルの内容を変更し、IntentCL.exe を再実行して、問題のあるマークアップ バイナリを置き換えることだけです。アプリケーション全体を再コンパイルしなくても、アプリケーションを再起動すると、変更が加えられた UI が表示されます。これは、アプリケーションの標準的な開発と配布からの大幅な進歩です。 ページのトップへ 4. 詳細情報
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