ステップ 7 ハンズオン:

Enterprise Services を利用したトランザクションの実装 その 2

クライアントの作成


マイクロソフト株式会社 デベロッパーマーケティング本部
デベロッパーエバンジェリスト 泉貴博

最終更新日 2005 年 1 月 13 日

目標 Enterprise Services を利用したデータベーストランザクションコンポーネントのクライアントを作成する
使用技術
  • Enterprise Services
  • ADO.NET
  • Visual Basic .NET
取り上げるトピックス
  • Enterprise Services を利用するサービスコンポーネントの利用方法
前提知識
目次
まとめ System.EnterpriseServices 名前空間の属性やクラスを使用することによって Windows OS のもつ Enterprise Services (COM+ サービス)を利用するトランザクションに参加することが可能になります。Enterprise Services を利用すると、このハンズオンの例で紹介するデータベースをまたがるような、分散トランザクションの単位で、コミット / ロールバックを行うことが可能になり、データの一貫性を保つことができるようになります。

クライアントの作成

ここでは、前のステップで作成した Enterprise Services を利用するサービスコンポーネントのクライアントアプリケーションを実装します。

ソリューションエクスプローラを右クリックし、 [追加] - [新しいプロジェクトを追加] をクリックする。

[Visual Basic プロジェクト] [Windowsアプリケーション] を選択し、 [場所] コンボボックス上に任意の名称を指定したら [OK] ボタンをクリックします。この画面では、"EnterpriseServicesClient" という名称を指定しています。

新規に作成したプロジェクトを右クリックし [スタートアッププロジェクトに設定] をクリックする。

新規に作成したプロジェクトの Form1 にコマンドボタンを配置する。

Text プロパティに "Enterprise Services トランザクションの実行" と指定する。

EnterpriseServicesClient プロジェクトを右クリックし、プロジェクトタブで EnterpriseServicesComponent へ参照を追加するために、 [選択] ボタンをクリック後 [OK] ボタンをクリックする。

"ADO.NET トランザクションの実行" と指定したボタンをダブルクリックし以下のコードを記述する。

Private Sub Button1_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Button1.Click
    'サービスコンポーネントのインスタンス化
    Dim objEmployee As New EnterpriseServicesTrans.EnterpriseServicesComponent

    Try
    'サービスコンポーネントの呼び出し
    MsgBox(objEmployee.AddEmployee("John", _
    "Smith", _
    "QXH22250M")) '・この値は、データベーステーブル内でのユニークな値
     Catch ex As Exception
    'サービスコンポーネントのExceptionをキャッチ
    MsgBox(ex.Message)
  End Try
End Sub
それでは、これまでに作成したデータベーストランザクションを実装するコンポーネントとそのクライアントを使って、トランザクションの動作をテストしてみましょう。

 

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