高性能になったツールバーの設定方法

サンプル コードのダウンロード (vbmigtips_ToolStrip, 515 KB)

※ このサンプルをインストールするには .NET Framework 2.0 Beta 2 が必要です。

ツールバーを作成する場合、Visual Basic 6.0 では、ToolBar コントロールと ImageList コントロールを使用します。一方、Visual Basic 2005 では、標準で Windows コントロールに追加されました。そこで今回は、Visual Basic 6.0 と Visual Basic .NET それぞれでのツールバーの設定方法を紹介します。

Visual Basic 6.0 の標準コントロールには ToolBar コントロールと ImageList コントロールはサポートされていません。そこで、まず、Common コントロールを追加します。［プロジェクト］メニューの［コンポーネント］を選択し、コンポーネントダイアログを表示します。表示されたダイアログの［コントロール］タブで「Microsoft Windows Common Controls 5.0」のチッェクをオンにします。これにより、ToolBar コントロールと ImageList コントロールが追加されます。追加されたToolBar コントロールと ImageList コントロールをフォームに貼り付けます。

次に、ToolBar コントロールのショートカットメニューから［プロパティ］を選択し、［プロパティ ページ］ダイアログの［ボタン］タグで表示するボタンを設定します。続いて、ImageList コントロールのショートカットメニューから［プロパティ］を選択し、［プロパティ ページ］ダイアログの［全般］タグでイメージのサイズ、［イメージ］タグでボタンに表示する画像ファイル（アイコン）を指定します。

最後に、ツールバーのボタンにイメージを表示します。ToolBar コントロールの［プロパティ］ダイアログを表示します。［全般］タグの［イメージリスト］欄で ImageList1 を選択し、［ボタン］タグの［イメージ］欄に ImageList1 の［キー］を指定します。

上記の設定により、図1 のようなツールバーが設定されます（作成された各ボタンを選択した時の処理は ToolBar の ButtonClick イベントで実装します）。

　
　図1

このように、Visual Basic 6.0では、ToolBar コントロールと ImageList コントロールを追加してツールバーを作成します。一方、Visual Basic 2005 では、様々な表示オプションやオーバーフロー、実行時の並び替えなどをサポートした ToolStrip コントロールが標準で Windows コントロールに追加されました。そこで続いては、図1 と同等のアプリケーションを Visual Basic 2005 で設定する方法を紹介します。

まず、ToolStrip コントロールをフォームにドラッグ & ドロップします。追加した ToolStrip コントロールの［スマートタグ］の［項目の編集...］を選択（Items コレクションの「...」ボタンをクリック）し、［項目コレクション エディタ］ダイアログ（図2）を表示させます。［項目コレクション エディタ］ダイアログの左上のコンボボックスのリストから「Button」を選択し、［追加］ボタンでメンバ欄に追加します。そして、追加したボタンの Image プロパティに表示する画像ファイル（アイコン）を指定します。

　
　図2

上記の設定により、図1 のようにツールバーが設定されます。

上記では、ツールバーにボタンを配置する方法を紹介しましたが、このほかに、ラベルやテキストボックス、コンボボックスなどのコントロールも設定することができます。各コントロールの追加は、［項目コレクション エディタ］ダイアログの追加する項目の選択するコンボボックスから選択し、［追加］ボタンで追加をします（図3）。

　
　図3

また、ToolStrip コントロールには、「新規作成」や「開く」、「上書き保存」、「印刷」といった標準項目を簡単にツールバーに追加することもできます。［スマートタグ］の［標準項目の挿入］を選択します。すると、図4 のように標準項目がツールバーに追加されます。

　
　図4

さらに、［スマートタグ］の［ToolStripContainer に埋め込む］を選択すると、Form に ToolStripContainer コントロールが追加されます。このコントロールにToolStrip コントロールを埋め込むことで、ツールバーを上下左右に移動させることができます（図5）。ツールバーの移動位置は、［スマートタグ］の［パネルの表示状態］で指定します（また、BottomToolStripPanelVisible プロパティ、LeftToolStripPanelVisible プロパティ、RightToolStripPanelVisible プロパティ、TopToolStripPanelVisible プロパティを「True」に設定します）。

　
　図5