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ツールバーの設定方法の違いについて

Cc440895.download(ja-jp,MSDN.10).gif サンプル コードのダウンロード (vbmigtips_ToolBar.exe, 102 KB)

ツールバーの作成には、ToolBar コントロールと ImageList コントロールを使用します。しかし、ToolBar コントロールや ImageList コントロールは、Visual Basic 6.0 の標準コントロールとしてサポートされていません。そのため、Common コントロールを追加する必要があります。一方、Visual Basic .NET では、標準で Windows コントロールに追加されました。そこで今回は、Visual Basic 6.0 と Visual Basic .NET それぞれでのツールバーの設定方法を紹介します。今回は、図1 のように 2 つのボタンを持ったツールバーの作成方法を紹介します。

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 図1

最初に、Visual Basic 6.0 での設定方法を紹介します。Visual Basic 6.0 でツールバーを設定するため、まず、[プロジェクト]メニューの[コンポーネント]を選択し、コンポーネント ダイアログボックスで「Microsoft Windows Common Controls 5.0」を選択します (図2)。

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 図2

これにより、ToolBar コントロールと ImageList コントロールが追加されます。ToolBar コントロールをフォームに貼り付け、ToolBar コントロールのショートカットメニューから[プロパティ]を選択し、[プロパティ ページ]ダイアログの[ボタン]タグを選択します (図3)。

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 図3

図3 の「ボタンの挿入」ボタンでツールバーにボタンを登録します。[キー]欄にボタンの名前をつけ、ボタンのスタイルを設定します。今回は「0 - tbrDefault」とします。また、カーソルがボタンの選択範囲以内に入ったときに表示するツール ヒントを指定します。

次に、図1 のようにボタンに画像を表示させます。ImageList コントロールを選択し、ショートカットメニューから[プロパティ]を選択します。すると、[プロパティ ページ]ダイアログが表示されます。[プロパティ ページ]ダイアログの[全般]タグでイメージのサイズを選択します。イメージのサイズは、各ボタンにイメージを設定した後では、イメージのサイズを変更できないので、事前に設定しておく必要があります。
[イメージ]タグの[ピクチャの挿入]ボタンでボタンに表示する画像ファイル (アイコン) を指定します。追加したイメージの[キー]を指定します。

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 図4

最後に、ツールバーのボタンにイメージを表示します。ToolBar コントロールの[プロパティ]ダイアログを表示します。[全般]タグの[イメージリスト]欄で ImageList1 を選択し、[ボタン]タグの[イメージ]欄に ImageList1 の[キー] (図4) を指定します。

上記の設定で、図1 のように 2 つのボタンが設定されているツールバーが作成されます。そして、ツールバーのボタンにカーソルを合わせると図5 のようにツール ヒントが表示されます。

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 図5

作成された各ボタンを選択した時の処理は ToolBar の ButtonClick イベントで実装します。

このように、Visual Basic 6.0 では ToolBar コントロールと ImageList コントロールを追加してツールバーを作成します。Visual Basic .NET でも ToolBar コントロールと ImageList コントロールを使用しますが、Visual Basic .NET では、すでに Windows コントロールとしてサポートされています。そこで続いては、Visual Basic .NET でのツールバーの作成方法について紹介します。

まず、ツールバーにボタンを追加します。ToolBar コントロールをフォームに追加し、Buttons プロパティの[...]ボタンを選択し、「ToolBarButton コレクション エディタ」ダイアログ (図6) を表示します。表示されたダイアログの[追加]ボタンを選択し、ボタンを追加します。追加されたボタンは「ToolBarButton コレクション エディタ」の[メンバ]欄に表示され、各ボタンのプロパティは、[メンバ]欄の右側のプロパティ欄にて設定します。今回は、 ToolTipText プロパティを設定します。

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 図6

次に、ツールバーの各ボタンに表示するイメージを設定します。フォームに ImageList コントロールを貼り付け、Image プロパティの[...]ボタンを選択し、「Image コレクション エディタ」ダイアログを表示します。表示されたダイアログの[追加]ボタンを選択し、表示する画像ファイル (アイコン) を指定します (図7)。イメージを追加後、[OK]ボタンでダイアログを閉じます。

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 図7

最後にツールバーのボタンにイメージを表示します。ToolBar1 の ImageList プロパティを「ImageList1」に設定し、再度、「ToolBarButton コレクション エディタ」ダイアログを表示します。[メンバ]欄からボタンを選択し、右の欄の ImageIndex プロパティで表示するイメージを選択します (図7)。
以上の設定で、図5 のように 2 つのボタンが設定されたツールバーが作成されます。作成されたツールバーのボタンを選択したときの処理は Visual Basic 6.0 と同様に ToolBar の ButtonClick イベントで実装します。