ネットワーク ドライバーの新機能
Windows 8 と Windows Server 2012 では、ネットワーク ドライバー用に次の新しいドライバー サポート機能が導入されました。これらの機能には、NDIS 6.30、Wi-Fi Direct と新しいモバイル ブロードバンド機能、Receive Segment Coalescing、新しい SIO_LOOPBACK_FAST_PATH IOCTL、Hyper-V 拡張可能スイッチ拡張機能、Windows フィルタリング プラットフォームなどが含まれます。
次のセクションでは、ネットワーク ドライバー用の新機能について説明します。
- NDIS 6.30
- Wi-Fi Direct と新しいモバイル ブロードバンド機能
- Receive Segment Coalescing
- SIO_LOOPBACK_FAST_PATH
- Hyper-V 拡張可能スイッチ拡張機能
- Windows フィルタリング プラットフォーム
- 関連トピック
NDIS 6.30
このバージョンの NDIS は、以前のバージョンの NDIS から拡張され、多くの新機能と強化された機能が備わっています。新機能と強化された機能について詳しくは、 「NDIS 6.30 について」をご覧ください。
Wi-Fi Direct と新しいモバイル ブロードバンド機能
- デバイス サービスとマルチキャリア サポート機能については、MB の「列挙」、「構造体」、「OID」、「NDIS の状態通知」で説明されています。
- Wi-Fi Direct (WFD) ミニポート ドライバーのリファレンスは、現在、WFD の 「データ型」、「OID」、および「NDIS の状態通知」で説明されています。
- Wi-Fi 自動省電力モード
- Wi-Fi ネットワーク リスト オフロード
Receive Segment Coalescing
Receive Segment Coalescing (RSC) を使うと、ネットワーク カード ミニポート ドライバーは、複数の TCP セグメントを結合し、それらのセグメントを単一の結合ユニット (SCU) としてオペレーティング システムのネットワーク サブシステムに示すことができます。
詳しくは、次のトピックをご覧ください。
SIO_LOOPBACK_FAST_PATH
新しい Windows ソケット SIO_LOOPBACK_FAST_PATH I/O 制御コードによって、TCP ソケットでループバックの高速パスが有効になります。この機能を使うと、TCP ループバックを使うアプリケーション (金融サービス業界で使われるアプリケーションなど) の待機時間を短縮し、パフォーマンスを向上させることができます。
詳しくは、次のトピックをご覧ください。
- SIO_LOOPBACK_FAST_PATH (for drivers that receive it)
- SIO_LOOPBACK_FAST_PATH (for applications that send it)
Hyper-V 拡張可能スイッチ拡張機能
Hyper-V 拡張可能スイッチは、Hyper-V の親パーティションの管理オペレーティング システムで動作する仮想イーサネット スイッチです。Hyper-V 拡張可能スイッチ拡張機能は、NDIS Hyper-V 拡張可能スイッチの機能または Windows フィルタリング プラットフォーム (WFP) vSwitch の機能を使って作ることができます。
詳しくは、次のトピックをご覧ください。
- Hyper-V 拡張可能スイッチ拡張機能の作成の概要
- 仮想スイッチ フィルターの使用
- Hyper-V 拡張可能スイッチ
- Hyper-V 拡張可能スイッチの機能
- Hyper-V 拡張可能スイッチの列挙
- Hyper-V 拡張可能スイッチの構造体とユニオン
- Hyper-V 拡張可能スイッチの OID
- Hyper-V 拡張可能スイッチの状態の指定
- Hyper-V 拡張可能スイッチのマクロ
Windows フィルタリング プラットフォーム
Windows フィルタリング プラットフォーム (WFP) を使うと、さらに処理を続けられるようにする前に発信パケットと着信パケットを調査または変更できる TCP/IP パケット処理パスにアクセスできます。TCP/IP 処理パスをタップすることによって、独立系ソフトウェア ベンダー (ISV) はファイアウォール、ウイルス対策ソフトウェア、診断ソフトウェアなどのアプリケーションやサービスをより簡単に作成できます。WFP には、ユーザー モードとカーネル モードのコンポーネントが用意されているため、サード パーティの ISV は TCP/IP プロトコル スタックやオペレーティング システム全体のいくつかのレイヤーで行うフィルター処理の決定に参加できます。WFP 接続のリダイレクト機能を使うと、WFP コールアウト カーネル ドライバーが接続をユーザー モード プロセスにローカルにリダイレクトし、コンテンツ調査をユーザー モードで実行して、調査したコンテンツを別の接続を使って元の接続に転送できます。
いくつかの IOCTL 制御コードが「WSK ソケットの IOCTL 操作」に追加されたため、複数の WFP ベースの接続プロキシ アプリケーションが連携して同じトラフィック フローを検査できます。