EMS リダイレクトを有効にするブート パラメーター

緊急管理サービス (EMS) テクノロジを使うと、サーバーがネットワークや標準的なリモート管理ツールに接続されていなくても、サーバー上の選択されたコンポーネントをリモートから制御できます。EMS は、x86、x64、Itanium ベースのコンピューター向けのすべてのバージョンの Windows Server 2003 オペレーティング システムでサポートされています。

EMS について詳しくは、Microsoft TechNet Web サイトで「緊急管理サービス」を検索してください。

   このトピックでは、Windows Server 2003 を実行しているコンピューター上で EMS を有効にする方法について説明します。このセクションで説明されているブート パラメーターは、Windows Vista 以降のバージョンの Windows ではサポートされていません。

BIOS ファームウェアを持つコンピューター上で EMS 用にブート エントリを構成すると、ブート ローダーによって、ブート メニューに表示されるフレンドリ名に [ems enabled] というかっこ付きの語句が付加されます。ただし、フレンドリ名とかっこ付きの語句の長さの合計が 70 文字を超える場合、ブート ローダーはブート メニューでかっこ付きの語句を省略します。かっこ付きの語句が表示されるようにするには、フレンドリ名を短くします。

コンピューターに ACPI ファームウェアがあるかどうかを判断するには、デバイス マネージャー (devmgmt.msc) を使います。デバイス マネージャーで [コンピューター] ノードを展開します。ACPI ファームウェアがあるコンピューターでは、[コンピューター] の下のノードの名前に "ACPI" という単語が含まれています。

ACPI SPCR テーブルがないコンピューター上の Windows Server 2008 より前のオペレーティング システムでの EMS の有効化

BIOS ファームウェアは搭載しているものの ACPI Serial Port Console Redirection (SPCR) テーブルを持っていないコンピューター上で EMS コンソール リダイレクトを有効にするには、Boot.ini ファイルの [boot loader] セクションに redirect=COMxredirectbaudrate= パラメーターを追加します。これらのパラメーターは、EMS コンソール リダイレクトのポートと転送速度を設定します。BIOS での帯域外通信用に確立したものと同じポートと転送速度を使ってください。次に、ブート エントリに /redirect パラメーターを追加します。

次の Bootcfg コマンドは、一覧の最初のブート エントリで EMS コンソール リダイレクトを有効にします。ポートを COM2 に設定し、転送速度を 115,200 Kbps に設定します。これらの設定は、管理者が BIOS で帯域外ポート用に設定したポートとボー レートと同じです。


bootcfg /ems ON /port COM2 /baud 115200 /id 1

次の Bootcfg 表示は、コマンドの結果を示しています。新たに追加されたパラメーターは、太字で表示されています。


Boot Loader Settings
--------------------
timeout:          3
default:          multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS
redirect:         COM2
redirectbaudrate: 115200

Boot Entries
------------
Boot entry ID:   1
Friendly Name:   "Windows Server 2003, Standard with EMS"
Path:            multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(1)\WINDOWS
OS Load Options: /fastdetect /redirect

次の例は、サンプル Boot.ini ファイルに対する同じコマンドの結果を示しています。


[boot loader]
timeout=1
default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
redirect=COM2
redirectbaudrate=115200
[operating systems]
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS="EMS boot" /fastdetect /redirect
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS="Windows Server 2003, Standard" /fastdetect

ACPI SPCR テーブルがないコンピューター上の Windows Server 2008 での EMS の有効化

BIOS ファームウェアは搭載しているものの ACPI Serial Port Console Redirection (SPCR) テーブルを持っていないコンピューター上で EMS コンソール リダイレクトを有効にするには、BCDEdit /emssettings コマンドを使って COM ポートとボー レートを設定します。

これらのパラメーターは、EMS コンソール リダイレクトのグローバルなポートと転送速度を設定します。BIOS での帯域外通信用に確立したものと同じポートと転送速度を使ってください。

次に、BCDEdit /ems コマンドを使って、ブート エントリに対する EMS を有効にします。

以下のコマンドは、グローバル EMS リダイレクト設定を COM2 と 115200 のボー レートを使うように設定し、指定されたブート エントリの EMS を有効にします。


bcdedit /emssettings EMSPORT:2 EMSBAUDRATE:115200


bcdedit /ems {18b123cd-2bf6-11db-bfae-00e018e2b8db} on

SPCR テーブルがあるコンピューター上の Windows Server 2008 より前のオペレーティング システムでの EMS の有効化

ACPI BIOS ファームウェアと ACPI SPCR テーブルがあるコンピューター上で EMS を有効にするには、redirect=USEBIOSSETTINGS パラメーターを使うか、redirect=COMxredirectbaudrate= パラメーターを使います。次に、ブート エントリに /redirect パラメーターを追加します。

次の例は、redirect=USEBIOSSETTINGS パラメーターの使い方を示しています。次の Bootcfg コマンドは、一覧の最初のブート エントリで EMS コンソール リダイレクトを有効にします。


bootcfg /ems ON /port BIOSSET /id 1

次の Bootcfg 表示は、コマンドの結果を示しています。新たに追加されたパラメーターは、太字で表示されています。


Boot Loader Settings
--------------------
timeout: 1
default: multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
redirect:USEBIOSSETTINGS

Boot Entries
------------
Boot entry ID:    1
OS Friendly Name: EMS boot
Path:             multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
OS Load Options:  /fastdetect /redirect

Boot entry ID:    2
OS Friendly Name: Windows Server 2003, Standard
Path:             multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
OS Load Options:  /fastdetect

次の例は、サンプル Boot.ini ファイルに対する同じコマンドの結果を示しています。


[boot loader]
timeout=1
default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS
redirect=USEBIOSSETTINGS
[operating systems]
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS="EMS boot" /fastdetect /redirect
multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS="Windows Server 2003, Standard" /fastdetect

SPCR テーブルがあるコンピューター上の Windows Server 2008 での EMS の有効化

ACPI BIOS ファームウェアと ACPI SPCR テーブルがあるコンピューター上で EMS を有効にするには、BCDEdit /emssettings を使い、BIOS パラメーターを指定するか、emsportemsbaudrate パラメーターを指定します。ブート エントリの EMS を有効にするには、BCDEdit /ems コマンドを使います。

次の例は、BIOS パラメーターの使い方を示しています。次の BCDEdit コマンドは、現在のブート エントリで EMS コンソール リダイレクトを有効にします。


bcdedit /emssettings bios
bcdedit /ems on 

EFI ファームウェアがあるコンピューター上の Windows Server 2008 より前のオペレーティング システムでの EMS の有効化

EFI ファームウェアがあるコンピューター上で EMS を有効にするには、Bootcfg を使ってブート エントリに /redirect パラメーターを追加します。Windows は、SPCR テーブルを読み取って、ファームウェアの帯域外ポートとその設定を検出し、同じポートとレートを EMS コンソール リダイレクトに使います。

次の Bootcfg コマンドは、Itanium ベースのコンピューターで EMS リダイレクトを有効にします。Bootcfg /ems スイッチを、ON 引数を指定して使い、ブート エントリに /redirect パラメーターを追加します。/id スイッチは、ブート エントリを指定します。


bootcfg /ems ON /id 1

以下の EFI NVRAM のブート オプションの Bootcfg 表示は、Bootcfg コマンドの結果を示しています。最初のブート エントリは、EMS コンソール リダイレクトが有効にされたオペレーティング システムを読み込むように構成されています。


Boot Options
------------
Timeout:             30
Default:             \Device\HarddiskVolume3\WINDOWS
CurrentBootEntryID:  1

Boot Entries
------------
Boot entry ID:    1
OS Friendly Name: Windows Server 2003, Enterprise with EMS
OsLoadOptions:     /fastdetect /redirect
BootFilePath:     \Device\HarddiskVolume1\EFI\Microsoft\WINNT50\ia64ldr.efi
OsFilePath:       \Device\HarddiskVolume3\WINDOWS

EFI ファームウェアがあるコンピューター上の Windows Server 2008 での EMS の有効化

EFI ファームウェアがあるコンピューター上で EMS を有効にするには、BCDEdit /ems コマンドを使い、ブート エントリを指定します。Windows は、SPCR テーブルを読み取って、ファームウェアの帯域外ポートとその設定を検出し、同じポートとレートを EMS コンソール リダイレクトに使います。

次のコマンドは、{18b123cd-2bf6-11db-bfae-00e018e2b8db} という識別子を持つ、指定されたブート エントリで EMS コンソール リダイレクトを有効にします。


bcdedit /ems {18b123cd-2bf6-11db-bfae-00e018e2b8db} on

BIOS ファームウェアがあるコンピューター上の Windows Server 2008 より前のオペレーティング システムでの EMS 設定の変更

1 つのブート エントリの EMS を構成する場合は、Boot.ini ファイルの [boot loader] セクションに redirect= パラメーターを追加します。ただし、その他のブート エントリで EMS を有効にする場合に、redirect= パラメーターをもう一度追加する必要はありません。[boot loader] セクションのすべてのエントリと同じように、redirect= (と redirectbaudrate=) は、コンピューターのすべてのブート エントリに適用されます。

次の Bootcfg コマンドは、2 つ目のブート エントリで EMS を有効にします。ポートとボー レートは既に設定されているので、コマンドに /port/baud スイッチはありません。


bootcfg /ems ON /id 2

ポートとボー レートの設定を変更するには、Bootcfg /ems スイッチを、EDIT 引数を指定して使います。次のコマンドは、EMS ポートを COM1 に変更し、ボー レートを 57,600 Kbps に変更します。


bootcfg /ems EDIT /port COM1 /baud 57600

ブート エントリの EMS を無効にするには、Bootcfg /ems スイッチを、OFF 引数を指定して使います。次のコマンドは、最初のブート エントリで EMS を無効にします。


bootcfg /ems OFF /id 1

EMS が他のどのブート エントリでも有効になっていない場合、Bootcfg は Boot.ini ファイルの [boot loader] セクションから EMS のポートとボー レートの設定も削除します。

Windows Server 2008 を実行しているコンピューター上での EMS 設定の変更

ACPI BIOS ファームウェアと ACPI SPCR テーブルがあるコンピューター上のブート エントリの EMS を構成する場合は、BCDEdit /emssettings コマンドを使い、BIOS オプションを指定するか、emsportemsbaudrate オプションを指定します。BIOS オプションを使う場合は、emsport または emsbaudrate オプションを設定しないでください。

EFI ファームウェアがあるか、ACPI BIOS ファームウェアがあって ACPI SPCR テーブルがないコンピューターの EMS を構成する場合は、BCDEdit /emssettings コマンドを使い、emsportemsbaudrate オプションを指定します。

emsportemsbaudrate オプションは、EMS コンソール リダイレクトのシリアル ポートと転送速度を設定します。これらの設定は、コンピューターのすべてのブート エントリに適用されます。emsbaudrate を使うには、emsport オプションも設定する必要があります。既定では、転送速度は 9600 (9,600 Kbps) に設定されています。

たとえば、次のコマンドは、EMS ポートを COM2 に変更し、ボー レートを 57,600 Kbps に変更します。


bcdedit /emssettings EMSPORT:2 EMSBAUDRATE:57600

ブート エントリの EMS を有効または無効にするには、BCDEdit /ems コマンドを使います。

たとえば、次のコマンドは、{173075c9-2cb2-11dc-b426-001558c41f5c} という識別子を持つ特定のブート エントリで EMS を有効にします。


bcdedit /ems {173075c9-2cb2-11dc-b426-001558c41f5c} on

現在のブート エントリで EMS を無効にするには、次のコマンドを使います。


bcdedit /ems off

   各ブート エントリは、GUID を識別子として使います。識別子を指定しなかった場合、BCDEdit コマンドは現在のオペレーティング システムのブート エントリを変更します。ブート エントリを指定する場合は、そのブート エントリに関連付けられている GUID を中かっこ ({ }) で囲む必要があります。アクティブなすべてのブート エントリの GUID 識別子を表示するには、bcdedit /enum コマンドを使います。

 

 

表示:
© 2015 Microsoft