チュートリアル: Excel Web Services を使用してカスタム アプリケーションを開発する

このセクションのチュートリアルでは、Microsoft Visual C# で作成したアプリケーションから Excel Web Services にアクセスする手順について説明します。

このチュートリアルでは、以下の操作を実行する方法を説明します。

  • Visual Studio の [コンソール アプリケーション] プロジェクト テンプレートを使用してクライアント アプリケーションを作成する。

  • Excel Web Services の Web 参照を追加する。

  • Web サービスにアクセスするコードを作成する。 ブックを開き、セッション ID を取得し、既定の資格情報を渡し、Web サービスのバージョン情報を取得し、範囲座標オブジェクトを定義し、範囲座標オブジェクトを使用する範囲を取得し、ブックを閉じ、SOAP 例外を catch する方法を説明します。

  • コンソール アプリケーションをデバッグ モードでテストして実行する。

クライアント コンソール アプリケーションは、Web サービスにアクセスする方法の 1 つにすぎません。 より一般的な方法には、Microsoft ASP.NET アプリケーションなどのサーバー アプリケーションを使用する方法があります。 このチュートリアルでは、Excel Web Services API という側面に重点を置き、わかりやすくするために、コンソール アプリケーションの例を使用します。

前提条件

このチュートリアルを完了するには、以下が必要です。

  • Microsoft SharePoint Server 2010。

  • Visual Studio、またはそれに類似した Microsoft .NET Framework 準拠の開発ツール。

  • SharePoint Server 2010 があるコンピューター上の Excel Web Services にアクセスするために必要なアクセス許可 (最低でも、"表示" アクセス許可)。

    注:

    ブックのアクセス許可の詳細については、この後の「ブックのアクセス許可」セクションを参照してください。

  • ローカル ドライブまたはローカルの SharePoint ドキュメント ライブラリにインストールされたサンプル ブック。

  • Excel Web Services を使用してアクセスするブックを格納するための信頼できる場所。 信頼できる場所にブックを格納しないと、Excel Web Services 呼び出しでブックを開く操作が失敗します。 このチュートリアルでは、ブックがローカル コンピューター上にあることを想定しています。

    注:

    場所を信頼する方法については、「 方法: 場所を信頼する 」と「 方法: スクリプトを使用してブックの場所を信頼する」を参照してください。

  • Excel を使用してブックを作成すること。

  • そのブックを .xlsx または .xlsb ファイルとして保存すること。

この例で使用するブックには、"Sheet1" という名前のワークシートがあります。 ワークシートには、11 列と 19 行があります。 A1 から K19 までの各セルには、数値 (4245.955、6960.673 など) が含まれます。

ブックのアクセス許可

  • ブック全体を取得する (たとえば、 GetWorkbook メソッドを呼び出す) には、呼び出し元に、ブックに対する "開く" アクセス許可が必要になります。

  • GetApiVersion メソッドを呼び出すには、アクセス許可は必要ありません。

  • 残りの Excel Web Services メソッドについては、呼び出し元に、ブックに対する "表示" アクセス許可 (Microsoft SharePoint Foundation 内の場合) または "読み取り" アクセス許可 (ファイル共有の場合) が必要になります。

    注:

    許可の設定について、詳細は SharePoint Foundation のドキュメントを参照してください。

関連項目