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チュートリアル:Azure BizTalk サービスを使用したオンプレミス SAP サーバーとの統合

更新日: 2014年11月

Microsoft Azure BizTalk サービスが備えている豊富な統合機能を使用すると、顧客またはパートナー向けアプリケーションを Azure でホストし、LOB アプリケーションを使用して顧客またはパートナーに関連するデータをオンプレミスに保存するようなハイブリッド ソリューションを作成できます。この記事では、BizTalk サービスを使用して、そのようなハイブリッド シナリオをセットアップする方法について説明します。Microsoft Azure を使用して BizTalk サービス アプリケーションとオンプレミス LOB アプリケーションを統合する方法を説明するために、Fabrikam と Contoso という 2 つのビジネス パートナーが登場するシナリオについて考えてみましょう。

Contoso は、注文書 (PO) (X12 850) スキーマを使用して、PO メッセージを X12 電子データ交換 (EDI) 形式で Fabrikam に送信します。(パートナー データの管理に SAP サーバーを使用している) Fabrikam は、ORDERS05 IDOCS を使用してパートナーから PO を受け取ります。Contoso が Fabrikam のオンプレミス SAP サーバーに PO を直接送信できるようにするために、Fabrikam は BizTalk サービス を使用し、統合レイヤーを Azure でホストし、SAP サーバーを組織のファイアウォール内に配置するハイブリッド統合シナリオをセットアップすることにしました。Fabrikam は、このハイブリッド統合シナリオを実現するために、次のように BizTalk サービスを使用します。

  1. Fabrikam は、Microsoft Azure BizTalk サービス SDK を使用して、BizTalk サービス プロジェクトを作成します。プロジェクトには、リレー エンドポイントにメッセージを送信する XML 一方向ブリッジ を含めます。リレー エンドポイントは、そのメッセージをオンプレミス SAP システムに送信します。

  2. Fabrikam は、BizTalk サービス で使用できる BizTalk アダプター サービス コンポーネントを使用して、Service Bus のリレー エンドポイントで ORDERS05 IDOC に対する送信操作を操作として公開します。XML 一方向ブリッジは、このリレー エンドポイントにメッセージを送信します。さらに、BizTalk アダプター サービス を使用して送信操作のスキーマを作成し、BizTalk サービス プロジェクト の一部としてそのスキーマを含めます。

    noteメモ
    IDOC に対する送信操作は、SAP サーバーに IDOC を送信するために任意の IDOC に対して BizTalk アダプター パック によって公開される操作です。BizTalk アダプター サービス では、BizTalk アダプター パックを使用して、SAP サーバーに接続します。

  3. Fabrikam は、変換で使用できるBizTalk サービスコンポーネントを使用して、X12 形式の PO メッセージを、SAP サーバーで ORDERS05 IDOC に対する送信操作を開始するために必要なスキーマに変換するためのマップを作成します。

  4. Fabrikam は、Microsoft Azure BizTalk サービス ポータルで使用できる BizTalk サービスを使用して、EDI アグリーメントを作成し、X12 850 PO メッセージを処理する BizTalk サービス サブスクリプションに展開します。メッセージの処理の一環として、アグリーメントでは次の処理を実行します。

    1. FTP 経由で X12 850 PO メッセージを受信します。

    2. 以前に作成した変換を使用して、X12 PO メッセージを SAP サーバーに必要なスキーマに変換します。

    3. 変換されたメッセージを XML 一方向ブリッジにルーティングします。そのブリッジが、最終的に、PO メッセージを SAP サーバーに送信するために作成されたリレー エンドポイントにメッセージをルーティングします。Fabrikam は、(上記の項目 1 で説明したように) 既に ORDERS05 IDOC に対する送信操作をリレー エンドポイントとして公開しているため、パートナーは BizTalk アダプター サービスを使用して PO メッセージを送信できます。

このセットアップが完了したら、Contoso は X12 850 PO メッセージを FTP サイトにドロップします。このメッセージは、EDI 受信パイプラインが受信し、処理して、ORDERS05 IDOC に変換し、中間 XML ブリッジにルーティングします。次に、ブリッジがメッセージを Service Bus のリレー エンドポイントにルーティングすると、メッセージはオンプレミス SAP サーバーに送信されます。次の図は、同じシナリオを表しています。

SAP 統合シナリオ

このチュートリアルは MSDN コード ギャラリー (SAPIntegration.zip) から入手できる SAPIntegration サンプルに基づいて書かれています。SAPIntegration サンプルを使用し、このチュートリアルを進めながら、サンプルがどのように作成されているかを理解することや、このチュートリアルを利用して、独自のアプリケーションを作成することができます。このチュートリアルでは、このアプリケーションがどのように作成されているかを理解できるように、2 番目の方法を対象としています。また、サンプルと一致させるために、このチュートリアルで使用しているアイテム (スキーマ、変換など) の名前はサンプルと同じになっています。

MSDN コード ギャラリーから入手できるサンプルには、コンピューターでデザイン時に開発できるソリューションが半分だけ含まれています。サンプルに Azure の Azure BizTalk サービス ポータル で行う必要がある構成を含めることはできません。そのため、このチュートリアルの手順に従って、EDI ブリッジをセットアップする必要があります。Microsoft は概念と手順をよく理解するためにチュートリアルに従うことを推奨しますが、サンプルの利用を希望する場合、そのようにしてください。

  • SAPIntegration.zip パッケージをダウンロードし、SAPIntegration サンプルを抽出し、サービス名前空間、発行者名、発行者キー、SAP サーバーの詳細などを追加するなど、関連変更を加えます。サンプルを変更した後に、アプリケーションをデプロイし、XML 一方向ブリッジ がデプロイされるエンドポイント URL を取得します。

  • 手順 5: EDI 受信パイプラインの作成およびデプロイ」の説明に従って、BizTalk サービス ポータルを使用して受信設定を構成し、手順に従って、EDI 受信ブリッジから展開済みの XML 一方向ブリッジにメッセージをルーティングします。

  • テスト メッセージをアグリーメントの一部として構成されている FTP サイトにドロップし、アプリケーションが正しく動作することを確認します。

    • メッセージは正常に処理されると、SAP サーバーにルーティングされ、SAP の GUI を使用して ORDERS IDOC を確認できます。

    • EDI アグリーメントがメッセージの処理に失敗すると、エラー メッセージが Service Bus のリレー エンドポイントにルーティングされます。そうしたメッセージを受信するには、その特定のリレー エンドポイントに届いたメッセージを受信するリレー受信サービスをセットアップする必要があります。このサービスが必要な理由および使用する方法の詳細については、「手順 6: ソリューションのテスト」を参照してください。

関連項目

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