利息または手数料の免除、再開、または取り消し
適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012
利子計算書を作成するとき、含める利息と手数料の調整が必要な場合があります。[すべての顧客] リスト ページの [回収] タブのボタンを使用して、料金請求を放棄、取り消し、または再開することができます。
放棄された料金は免除できます。たとえば、顧客が料金請求に対して意義を唱え、顧客との商品取引関係を維持する場合に、料金請求を放棄する場合があります。
再開した料金請求は再度支払う義務のある金額となります。前に放棄した料金請求を再開できます。これは、料金請求の放棄が必要がなかったと結論したときに必要になる場合があります。
取り消された料金は顧客の勘定から削除され、支払いの対象ではなくなります。顧客に支払の義務のある金額の計算に間違った金利を選択した場合など、料金請求を取り消すことがあります。利息を再計算し、顧客の新しい料金請求で利子計算書を作成するために、別のプロセスを使用できます。
これらのすべてのアクションにより利子計算書が変更されます。利子計算書は、利息または手数料が顧客の勘定に対して請求されたときに、顧客に通知するビジネス ドキュメントです。料金または利息を放棄または取り消すとき、請求請求を解決するために、貸方票または調整請求書が自動的に作成されます。放棄した料金請求を再開する場合、顧客が支払う義務のある料金を再開するために借方金額が入った請求書が自動的に作成されます。次の情報は、各アクションの結果を説明します。
操作 |
顧客の結果 |
プロセス |
|---|---|---|
利息と料金を含む利子計算書の全体を放棄します。 または 利子計算書の一部である料金または利子トランザクションを選択し、放棄します。 |
料金請求が免除されます。 |
貸方票または調整請求書が顧客に対して作成され、これらを使用して、選択した利子計算書、または利子トランザクションや手数料が自動的に決済されます。決済金額は、請求料金の合計額から、顧客によるこれまでの支払いと、これまでに放棄または損失処理された金額を差し引いた金額になります。 貸方票の金額が顧客が支払う義務のある金額を超えた場合、その貸方票を仕入先請求書に変換することができます。その後、顧客に払い戻すことができます。詳細については、「顧客への払戻し」を参照してください。 |
すべての利息と料金を含む利子計算書の全体を再開します。 または 利子計算書の一部である料金または利子トランザクションを選択し、再開します。 |
放棄した金額が再度支払う義務のある金額となります。 |
借方金額が入った請求書を作成し、その金額によって前に放棄した料金請求が自動的に決済されます。実際の利子計算書は回復されません。代わりに、顧客が支払の義務のある金額を表示する請求書が作成されます。 放棄した利子計算書を決済するために作成された貸方票または調整請求書が、利子計算書の決済に使用されなった場合には、まだ存在している可能性があります。このような場合は、未払の貸方票がキャンセルされます。通常、未払の貸方票は、利子計算書の放棄時に自動的に決済されます。ただし、顧客が料金に意義を唱えたにもかかわらず、利子計算書に対して支払った場合、未払の貸方票が存在している場合があります。 |
利子計算書一式を取り消します。 または 利子計算書の一部である選択した利子トランザクションを取り消します。 注意 手数料を取り消すことができませんが、手数料を含む利子計算書一式を取り消すことができます。 |
請求金額の支払義務は顧客にはもはやありません。ただし、請求金額は、利息を再計算した場合、それに対する支払義務が再度発生します。 |
このプロセスは、利子計算書または選択した利子トランザクションを放棄する場合と同じです。貸方票または調整請求書が、顧客に対して作成されます。これは、利子計算書を自動的に解決するために使用されます。 別のプロセスを使用して、利息を再計算して新しい利子計算書を作成できます。詳細については、「利息計算 (クラス フォーム)」を参照してください。 |
注意
また、別のプロセスを使用して、貸倒損失の損金処理をすることもできます。このプロセスは、利子計算書の一部である請求金額のみを放棄する代わりに、すべての顧客トランザクションを決済の対象としてマークします。詳細については、「売掛金勘定の取立と貸方転記」および「キー タスク : 回収」を参照してください。
請求書の利息の調整
利子計算書の調整に加えて、次のプロセスの 1 つを使用して、請求書に対する利息を削除することもできます。どちらのプロセスも、関連する利子計算書を調整します。
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関連付けられた利息が入った請求書を修正
このプロセスを使用して、利子計算書に含まれる転記された請求書を修正できます。請求書はキャンセルされ、新しい請求書が作成されます。利子計算書が転記された場合、トランザクションの利息も利子計算書で取り消されます。詳細については、「転記された自由書式の請求書を修正」を参照してください。
ヒント
このプロセスでは、既存の請求書から新しい請求書に詳細をコピーし、必要な修正のみを加えます。
売掛金管理 >共通 >自由書式の請求書 >すべての自由書式の請求書 をクリックします。
修正する請求書を選択します。
アクション ウィンドウで、[請求書の修正] をクリックします。
注意
このボタンは、[自由書式の請求訂正] コンフィギュレーション キーが選択されている場合にのみ使用できます。
理由コードを選択し、請求書のキャンセル日付を入力します。
[訂正請求書の作成] をクリックします。"自由書式の請求書" フォームが表示されます。
請求書を変更します。
アクション ウィンドウで、[転記] をクリックします。
[OK] をクリックして請求書を転記します。
[続行] をクリックします。
関連付けられた利息のある顧客トランザクションの取消
請求書が間違って作成されたとき、このプロセスを使用して、請求書の顧客トランザクションを取り消すことができます。取り消された顧客トランザクションに顧客利子計算書に含まれる利息があり、利子計算書が転記された場合、トランザクションの利息も利子計算書で取り消されます。利子計算書は、転記されていない場合はキャンセルされます。詳細については、「トランザクションの取消」を参照してください。
ヒント
このプロセスを使用すると、元の請求書と修正した請求書を、[顧客トランザクション] フォームの [概要] タブで確認できます。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ウィンドウの [顧客] タブで、[トランザクション] をクリックします。
取り消す請求書を選択します。
[トランザクションのリバース] をクリックします。
理由コードを選択し、取消の転記の日付を入力します。
[OK] をクリックします。
利子計算書の放棄または再開
選択した利子計算書のすべての手数料を放棄または再開できます。請求金額を放棄するとき、放棄する合計金額は設定した金額の制限を超えることはできません。詳細については、「顧客管理本の上限 (フォーム)」を参照してください。利子計算書は、それが前に放棄された場合のみ再開できます。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ウィンドウの [回収] タブで、[利子計算書] をクリックし、次のアクションのいずれかをクリックします。
[免除] をクリックして、利子計算書を放棄します。
[再開] をクリックして、前に放棄した利子計算書を再開します。
放棄または再開する利子計算書の [免除] または [再開] チェック ボックスをオンにします。
ヒント
利子計算書の詳細を表示するには、[利子計算書の表示] をクリックします。
[免除] をクリックして、選択した利子計算書を放棄するか、または [再開] をクリックして、前に放棄した利子計算書を再開します。アクションが完了したことを確認するメッセージが表示されます。
利子トランザクションの放棄または再開
利子計算書の請求金額全体を調整する代わりに、利子計算書の特定の利子トランザクションを放棄または再開できます。請求金額を放棄するとき、放棄する合計金額は設定した金額の制限を超えることはできません。詳細については、「顧客管理本の上限 (フォーム)」を参照してください。利子トランザクションは、それが前に放棄された場合のみ再開できます。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ウィンドウの [回収] タブで、[トランザクションの利息] をクリックし、次のオプションのいずれかをクリックします。
[免除] をクリックして、利子トランザクションを放棄します。
[再開] をクリックして、前に放棄した利子トランザクションを再開します。
放棄または再開する利子トランザクションの [免除] または [再開] チェック ボックスをオンにします。
ヒント
利子トランザクションを含む利子計算書の詳細を表示するには、[利子計算書の表示] をクリックします。
[免除] をクリックして、選択した利子トランザクションを放棄するか、または [再開] をクリックして、前に放棄した利子トランザクションを再開します。アクションが完了したことを確認するメッセージが表示されます。
手数料の放棄または再開
利子計算書の請求金額全体を調整する代わりに、利子計算書の特定の手数料を放棄または再開できます。請求金額を放棄するとき、放棄する合計金額は設定した金額の制限を超えることはできません。詳細については、「顧客管理本の上限 (フォーム)」を参照してください。手数料は、前に放棄した場合のみ再開できます。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ウィンドウの [回収] タブで、[手数料] をクリックし、次のオプションのいずれかをクリックします。
[免除] をクリックして、手数料放棄します。
[再開] をクリックして、前に放棄した手数料を再開します。
放棄または再開する手数料の [免除] または [再開] チェック ボックスをオンにします。
ヒント
手数料を含む利子計算書の詳細を表示するには、[利子計算書の表示] をクリックします。
[免除] をクリックして、選択した手数料を放棄するか、または [再開] をクリックして、前に放棄した手数料を再開します。アクションが完了したことを確認するメッセージが表示されます。
利子計算書の取り消し
選択した利子計算書のすべての手数料を取り消すことができます。取り消された料金は顧客の勘定から削除され、支払いの対象ではなくなります。利子計算書が取り消された後、利息を再計算して新しい利子計算書を作成できます。詳細については、「利息計算 (クラス フォーム)」を参照してください。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ペインの [回収 タブで、利子計算書] をクリックし、その後、[リバース] をクリックします。
取り消すところの最初の利子計算書の [リバース] チェック ボックスをオンにします。一度に 1 つの利子計算書だけを取り消すことができます。複数の利子計算書を指定する必要がある場合は、最新の利子計算書から開始します。
ヒント
利子計算書の詳細を表示するには、[利子計算書の表示] をクリックします。
[リバース] をクリックします。アクションが完了したことを確認するメッセージが表示されます。
利子トランザクションの取消
選択した利子トランザクションのすべてを取り消すことができます。取り消された料金は顧客の勘定から削除され、支払いの対象ではなくなります。利子トランザクションが取り消された後、利息を再計算して、新しい利子計算書を作成できます。詳細については、「利息計算 (クラス フォーム)」を参照してください。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ペインの [回収 タブで、トランザクションの利息] をクリックし、その後、[リバース] をクリックします。
取り消す最初の利子トランザクションの [リバース] チェック ボックスをオンにします。一度に取り消すことができるトランザクションは 1 つだけです。複数の利子トランザクションを取り消す必要がある場合は、最新の利子トランザクションから開始します。
ヒント
利子トランザクションを含む利子計算書の詳細を表示するには、[利子計算書の表示] をクリックします。
[リバース] をクリックします。アクションが完了したことを確認するメッセージが表示されます。
放棄、再開または取り消された請求金額の調整の履歴を表示します。
調整を行ったユーザー、調整のタイプ、調整した金額、調整を行った時期などの、利子計算書に対して行われた調整の詳細な履歴を表示できます。たとえば、新しい利子計算書を作成する前に、利子計算書に対して行われた前の調整の表示が必要な場合があります。詳細については、「重要注調整履歴 (フォーム)」を参照してください。
売掛金管理 >共通 >顧客 >すべての顧客 をクリックします。
顧客 ID を選択します。
アクション ウィンドウの [回収] タブで、[履歴] をクリックします。
選択した顧客の利子計算書に対する調整が表示されます。次のボタンをクリックすることにより、追加の詳細を表示できます。
[利子計算書を開く] – [利子計算書] フォームが開きます。このフォームで、利子計算書の完全な詳細を確認できます。
[未処理の調整請求書] – [自由書式の請求書] フォームが開きます。このフォームで、調整請求書の詳細を表示できます。また、調整請求書を仕入先支払に変換して、顧客に払い戻すことができます。
[ユーザーの表示] – [ユーザー] フォームが開きます。このフォームで、調整を行ったユーザーのアクセス許可と状態に関する詳細を表示できます。詳細については、「ユーザー (フォーム)」を参照してください。