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Windows Phone 早わかり

2012/02/09

Windows Phone のユーザー インターフェイス フレームワークは開発者とデザイナーに一貫したシステム オブジェクト、イベント、インタラクションを提供し、美しくユーザーにとって使い方のわかりやすいアプリケーションの開発を可能にします。このトピックではフレームワークの各部分の詳細を説明し、アプリケーション ユーザー インターフェイスにどのように活用できるかについても説明します。

次の図は、あるアプリケーションが実行されているときの Windows Phone の画面を示しています。

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Windows Phone の画面

ステータス バーは、システム レベルのステータス情報を、アプリケーション ワークスペースの予約された部分にシンプルかつ明確に表示するインジケーター バーです。自動的に更新され、以下の情報を左から順に表示して、システムレベルの状態をユーザーに知らせたり各種の通知を行います。

  1. 信号強度

  2. データ接続

  3. 通話転送

  4. ローミング

  5. ワイヤレス ネットワークの信号強度

  6. Bluetooth の状態

  7. リンガー モード

  8. 入力ステータス

  9. バッテリの電力レベル

  10. システム時計

既定では、システム時計のみが常に表示されます。ステータス バー領域をユーザーがタップすると、他のすべての関連インジケーターが約 8 秒表示され、その後再度非表示になります。

注注:

ステータス バーはシステムによって予約されており、変更することはできません。非表示にすることは可能ですが、多くのユーザーはシステム時計を基本的な機能として表示するため、非表示にする際には慎重に判断してください。

ステータス バーは、縦向きでは高さ 32 ピクセル、横向きでは幅 72 ピクセルです。これは常に画面の端まで伸びており、外観は不透明です。

Windows Phone 7.5 からはステータス バーを不透明または透明に設定でき、背景と前景の色も変更できます。

注注:

ステータス バーは、特に Windows Phone API を使用した開発においてはシステム トレイとも呼ばれます。

メイン画面領域は、アプリケーションのために予約されています。UI は横向きでも縦向きでも表示できます。ステータス バーが表示されていないときは 480 × 800 ピクセル全体を使用できます。

アプリケーション バーは開発者用に用意された場所で、頻繁に使用されるアプリケーション タスクを 4 つまでアイコン ボタンとして表示できます。

アプリケーション バーのビューには、テキスト ヒント付きのアイコン ボタンを表示でき、またオプションで、ユーザーが三点リーダーをタップするかまたはアプリケーション バーを上にフリックしたときに拡張メニューを表示することもできます。

アプリケーション バーは、常に操作ボタン ([戻る]、[スタート]、および [検索]) と同じディスプレイの端に表示され、縦向き、横向きどちらでも画面の幅全体に拡張されます。アイコン ボタン自体は 3 方向の電話の向きに合わせて回転します。

アプリケーション バー ボタンは有効または無効な状態で表示できます。たとえば、読み取り専用の項目では [削除] ボタンを無効状態で表示するなどが可能です。

アプリケーション バーの縦向きでの高さと横向きでの幅は 72 ピクセルで、変更できません。バーは表示または非表示に設定することができます。

Windows Phone 7.5 以降はアプリケーション バーを最小化することができ、この場合は高さと幅が変わります。アプリケーション バーは表示と非表示のどちらにも設定でき、透明にしたり色を変更することもできます。

アプリケーション バー メニューはオプションです。このメニューを使用すると、ユーザーがアプリケーション バーの特定のタスクにアクセスできます。アプリケーション バー メニューは、アプリケーション バーの三点リーダーをタップするか、アプリケーション バーを上にフリックすると表示されます。ビューを閉じるには、メニュー領域外または三点リーダーをタップするか、[戻る] ボタンを使用するか、またはメニュー項目かアプリケーション バー アイコンを選択します。

スクロールしなくて済むように、メニュー項目の数は 5 つ以内にしてください。

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アプリケーション バー メニュー

注注:

表示されるメニュー項目がない場合は、アイコンのテキスト ヒントのみが表示されます。ユーザーがアクションを実行するまでアプリケーション バー メニューは画面上に残ります。

スタート画面は、ユーザーが電話の電源を入れたときに最初に表示される Windows Phone の画面です。ここには、すばやく起動できるようにユーザーが固定し配置したアプリケーション タイルが表示されます。ハードウェアの [スタート] ボタンを押すと、どのアプリケーションが実行されていても常にこのスタート画面が表示されます。

タイル通知機能は、タイルのグラフィックや、タイルの前後にあるタイトル テキストを更新します。またカウンター機能を使って、ユーザーのスタート画面エクスペリエンスをよりパーソナルなものにすることもできます。たとえば、ゲームをプレイする順番が来たことを知らせたり、現在の天気や受信したメール数などを通知することができます。

スタート画面は常に縦向きのビューで表示されます。

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スタート

注注:

スタート画面は、ユーザーがタイルを配置するために予約された領域です。Windows Phone デバイスには、Microsoft、電話メーカー、通信業者などが配置したタイルがあらかじめ表示されています。Windows Phone 7.5 以降、アプリケーションもこの領域にタイルを配置できますが、新しいタイルが配置されるたびにシステムがスタートに移動してユーザーに通知します。

Windows Phone では、3 種類の画面方向のビュー: 縦向き、横向き (左)、および横向き (右) がサポートされています。

縦向きビューでは、ハードウェア ボタンが電話の下にある状態で、ページが縦長に表示されます。

横向きビューでは、左右どちらの場合でも、ステータス バーとアプリケーション バーは画面の同じ側に表示されます。ステータス バーは、横向き (左) では左に、横向き (右) では右に表示されます。

ステータス バーの幅は、デバイスの電源ボタンのある側から画面の中央に向かって計測した場合、縦向きビューでは 32 ピクセルですが、横向きビューでは 72 ピクセルになります。

画面の向きは、次にリストする動作によって変更されます。

最初の画面の向き

回転

動作の結果表示される向き

縦向き

60 度左

横向き (左)

縦向き

60 度右

横向き (右)

横向き (左)

60 度右

縦向き

横向き (右)

60 度左

縦向き

横向き (左または右)、テーブル上に水平に配置

30 度上

縦向き

UX_Platform_FirstLook_04

縦向きと横向きの表示例

縦向きのときにユーザーが横向きのハードウェア キーボードを引き出すと、どちらかの横向きビューに変わります。

画面の向きのプロパティは読み取り専用に設定されているので、プログラムによって向きを切り替える方法はありませんが、固定された向きを設定することはできます。

画面の回転が発生すると、画面の遷移アニメーション効果が再生されます。

アプリケーション内の横向きビューに対応したシステム コンポーネントには、ステータス バー、アプリケーション バー、アプリケーション バー メニュー、音量/着信音/バイブレーションの表示、プッシュ通知、およびダイアログがあります。

注注:

アプリケーションは複数の向きをサポートするように構成する必要があります。既定では、縦向きのみに設定されます。詳細については、「Windows Phone のフレームおよびページ ナビゲーションの概要」を参照してください。

テキスト入力が多く必要となるアプリの場合は、ハードウェア キーボードの活用を念頭に入れて、縦向きと横向きの両方をサポートする必要があります。

Windows Phone デバイスにはいくつかのハードウェア ボタンが付いています。各ボタンには、実行中のアプリケーションを操作したり動作に影響を与える機能が割り当てられています。ボタンの位置はメーカーによって異なります。

  1. 電源/スリープ

  2. ボリューム

  3. カメラ

  4. 戻る

  5. スタート

  6. 検索

[戻る]、[スタート]、および [検索] ボタンは、電話メーカーによっては静電式のタッチボタンとして実装されていることがあります。

UX_Platform_FirstLook_05

ハードウェア ボタン

各ボタンが UI にどのような影響を与えるかは、このトピックで後述する各ボタンの説明を参照してください。

ユーザーが [スタート] ボタンを押すと、電話のユーザー インターフェイスのスタート画面に移動します。現在実行中のアプリケーションは、いったん停止を指示するイベントを受け取ります。

ハードウェアの [検索] ボタンを押すと Bing® 検索が開始され、ユーザーはどこからでもコンテンツを検索することができます。

開発者はアプリケーション内検索をレプリケートすることはできませんが、SearchTask クラスを使用することにより、[検索] ボタン操作をまねて、Bing 検索を開始することができます。

開発者は [検索] ボタンの動作を変更することはできません。

ハードウェアの [戻る] ボタンは、アプリケーション内またはアプリケーション間で前のページ (画面) に戻る場合に使用します。既定ではフレームワークが [戻る] ボタンを処理しますが、アプリケーションでその動作をオーバーライドすることができます。また、[戻る] ボタンを使用してメニューやダイアログを閉じたり、前のページにナビゲートしたり、検索操作を終了したり、アプリケーション間を切り替えたりするよう設定することもできます。ただし、主な用途は現在のページから前のページに戻ることです。

Windows Phone でのページ ナビゲーション モデルの詳細については、「Windows Phone のナビゲーション、向き、ジェスチャ」を参照してください。

重要な注重要な注:

戻るボタンの使用に関しては、アプリケーションが認定を受けて Windows Phone Marketplace に表示されるために満たす必要があるいくつかの要件があります。詳細については、「技術認定の要件」を参照してください。

[戻る] ボタンは、入力したテキストを削除するためのバックスペース キーとして使うことはできません。

ハードウェアの [ボリューム] ボタンは、通話のボリュームを調整したり、電話を使用していないときは、音楽、ラジオ、ビデオ、アプリケーション、着信音、システム サウンドなどあらゆるデバイスのボリューム調整に使用できます。

どちらかの [ボリューム] ボタンを押すと、ボリューム コントロールが画面の上にオーバーレイとして表示されます。メディア プレーヤーが動作中の場合は、[前へ] や [次へ] といったオーディオ再生コントロールが含まれることもあります。また、リンガー設定のオン/オフを切り替えるコントロールは常に含まれます。このコントロールは、ユーザーが [着信音 & サウンド設定] 画面で調整できるシステム サウンドの再生に影響します。

電話がロックされているときでも、メディア再生中や電話中は [ボリューム] ボタンが使用可能な状態になります。

このボタンはシステム全体に作用し、ボリューム設定はアプリケーションにも影響します。このため開発者は、ユーザーが設定した値よりボリュームを上げたり、ミュート状態を上書きすることはできません。

[ボリューム] ボタンを押し続けるとボタンを何度も押したのと同じことになり、押したボタンに応じてボリュームが段階的に大きくなるかまたは小さくなります。

ユーザーが電話を受信したとき、どちらかの [ボリューム] ボタンを押すと着信音が止みます。

初期リリースの Windows Phone OS 7.0 では、開発者はオーディオ再生コントロールのオーバレイを変更したり [ボリューム] ボタンの動作をオーバライドすることはできませんでした。Windows Phone 7.5 以降は、バックグラウンド オーディオ エージェントによって、どの再生コントロールを有効化するかを変更することができます。また、現在再生中のオーディオのタイトルやアーチストを変更することもできます。

開発者はシステムに提供するオーディオ ストリームのボリュームを、ミュートも含めて制御できるようになりました。

[カメラ] ボタンは、半押しと全押しをサポートするデュアルアクション ボタンです。全押しするとカメラ アプリケーションが起動し、カメラ起動中に半押しするとオートフォーカスが働きます。

カメラ アプリケーション内で [カメラ] ボタンを押すと、カメラ モードでは写真が撮影され、ビデオ モードではビデオ撮影を開始または終了します。

デバイスがスタンバイ (スクリーン オフ) またはロックされた状態で [カメラ] ボタンを 1 秒以上押し続けると、カメラ アプリケーションが起動します。

アプリケーションからは、CameraCaptureTask クラスを呼び出すことで、プログラム的にカメラ アプリケーションを起動することができます。

Windows Phone OS 7.1 では、未処理のカメラ フィード使用中はカメラ ボタンをオーバーライドすることができます。詳細については、「方法: Windows Phone でハードウェア カメラのシャッター ボタンにアクセスする」を参照してください。

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