サーバー設定のバックアップ/復元ツール (Project Server 2010)

要件

サーバー設定のバックアップ/復元ツールには、以下の使用要件があります。

• Windows 7、Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003、または Windows Server 2008

• Microsoft .NET Framework 2.x または 3.x

• アクセスしている Project Server 2010 のインスタンスに対する管理者権限

• Project Server 2010 サイトから別の Project Server 2010 サイトへ、あるいは (下位互換モードで実行されている) Project Server 2010 のアップグレードされたサイトから Project Server 2010 の完全なサイトに設定を移動します。

  注意

  アップグレードされたサイトから完全なサイトに移動する場合は、エンタープライズ グローバルは復元できません。

• 大部分の設定は Project Server インスタンスにバックアップおよび復元でき、その際、そのインスタンスをホストしているコンピューターで Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールを実行する必要はありません。ただし特定のワークフロー設定 (「サーバー設定」セクションを参照) については、Project Server 2010 インスタンスをホストしているサーバー コンピューター上で、ツールを使用してバックアップまたは復元プロセスを実行する必要があります。ワークフロー設定に対して Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールがサーバー コンピューターから実行されない場合は、以下のようなエラー メッセージが表示される場合があります。

  ERROR: ファイルまたはアセンブリ 'Microsoft.SharePoint, Version=14.0.0.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=71e9bce111e9429c'、あるいはその依存関係の 1 つを読み込めませんでした。指定されたファイルが見つかりません。

  注意

  バックアップまたは復元プロセス中はサーバーを手動で変更しないでください。また Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールの複数のインスタンスを同時に実行しないでください。これらのアクションによって、不要なサーバーの変更やデータ破損が発生する可能性があります。

サーバー設定のバックアップ

Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールを使用する最初のステップは、バックアップする Project Server 2010 インスタンスのサーバー設定を保存することです。これらのサーバー設定は、後から別の Project Server 2010 インスタンスに復元されます。

サーバー設定をバックアップするには

1. Playbooks.exe を実行して Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールを起動します。

2. [Select Server URL] ページで、サーバー設定のバックアップ元の Project Server 2010 インスタンスに関する情報を入力します。

   

   1. [Server URL] ボックスに、サーバー設定のバックアップ元となる Project Server 2010 のインスタンスの URL を入力します。既定では URL は、ツールが実行され、既定の PWA インスタンスをターゲットとするサーバーの名前です。既定の情報が正しくない場合は、変更します。

   2. [Use Windows Authentication] または [Use Forms Authentication] をクリックして、Project Server 2010 に接続するときの認証モードを指定します。[Use Forms Authentication] を選択した場合は、対応するテキスト ボックスにユーザー名とパスワードを入力します。[OK] をクリックします。

      注意

      Project Server 2010 が "複数認証" (同じ URL で Windows 認証とフォーム ベースの認証を使用) 用に構成されている場合は、[Forms Authentication] オプションを使用してのみログオンできます。

3. [Playbooks – Project Server Settings Backup/Restore] ページで、[Backup] タブをクリックします。

   

   1. [File Name] ボックスに、サーバー設定情報のエクスポート先として作成するバックアップ ファイルのパスと名前を入力します (既定では .xml ファイルとして保存されますが、バイナリの .playbook ファイルに設定することもできます)。[Browse] ボタンを使用してパスを選択することもできます。

   2. 読み取り専用の [Source Server] ボックスに、現在接続しているサーバーの URL が表示されます。

   3. オプションの [Description] ボックスに、バックアップに関する情報を入力します。

   4. [Settings] リストに、利用可能なサーバー設定の一覧が表示されます。サーバーからバックアップ ファイルに保存する設定を選択します。

   5. バックアップ ファイルに保存する設定の選択が終了したら、[Backup] をクリックします。ダイアログ ボックスに、バックアップ プロセスの状態が表示されます。

4. [Backup Server Settings] メッセージ ボックスが表示され、バックアップが正常終了したかどうかが通知されます。バックアップが正常終了した場合は、バックアップ ファイルが指定したファイルの場所に作成されます。バックアップが正常に終了しなかった場合は、[View Log] をクリックしてバックアップのログ ファイルを表示し、問題の発生場所を判断します。[OK] をクリックして、メッセージ ボックスを閉じます。既定では、ログ ファイルは Playbooks.exe ファイルと同じフォルダーにあります。

   注意

   ユーザーは不要になった XML ファイルまたは .playbook ファイルを手動で削除する必要があります。ツールでは、このようなファイルの消去は管理されません。

サーバー設定の復元

Project Server 2010 のサーバー設定を保存したら、Project Server 2010 のサーバー設定のバックアップ/復元ツールを使用して、その設定を別のサーバー ファームに復元できるようになります。

サーバー設定を復元するには

1. Playbooks.exe を実行して、サーバー設定のバックアップ/復元ツールを起動します。

2. [Select Server URL] ページの [Server URL] ボックスに、Project Server 2010 のインスタンスの URL を入力します。既定では、URL はツールが実行されるサーバーの名前を使用し、既定の PWA インスタンスをターゲットにします。

3. [Select Server URL] ページで、[Use Windows Authentication] または [Use Forms Authentication] をクリックして、Project Server 2010 に接続する際の認証モードを指定します。[Use Forms Authentication] を選択した場合は、対応するテキスト ボックスにユーザー名とパスワードを入力します。[OK] をクリックします。

   注意

   Project Server 2010 が "複数認証" (同じ URL で Windows 認証とフォーム ベースの認証を使用) 用に構成されている場合は、[Forms Authentication] オプションを使用してのみログオンできます。

4. [Playbooks – Project Server Settings Backup/Restore] ページで、[Restore] タブをクリックします。

   

   1. [File Name] ボックスで、[Open File] ボタンをクリックして参照し、サーバー設定のバックアップ ファイルを選択します。バックアップ ファイルの選択後に、[Description] ボックスと [Settings] ボックスに情報が入力されます。

   2. 読み取り専用の [Destination Server] ボックスに、現在接続しているサーバーの URL が表示されます。別のサーバーに接続するには、ダイアログ ボックスの [File] メニューにある [Change Server URL] をクリックします。読み取り専用の [Description] ボックスには、ソース サーバー名、バージョン、ビルド、リビジョン、Playbook バージョン、作成日付、説明など、サーバー設定のバックアップ ファイルに関する情報が含まれます。

   3. [Settings] リストには、バックアップ ファイルに保存されたサーバー設定オプションのすべてが表示されます (これらの設定は選択されています)。バックアップされたすべてのサーバー設定を復元することや、選択されている項目を選択解除して特定のサーバー設定を復元することを選択できます。

      注意

      Project Server 2010 サーバー設定の完全なリストについては、「サーバー設定」セクションを参照してください。

   4. [Strategy] セクションで、新しい Project Server インスタンスのサーバー設定を、バックアップされたサーバー設定と結合するか置き換えるかを選択できます。

      • 結合: このオプションを使用するのは、通常、あるテスト環境から別のテスト環境に移動して、必要な設定のリストを収集するときです。バックアップ ファイルからターゲット サーバーへの結合とその結果の例を以下に示します。

        バックアップ ファイル	ターゲット サーバー	結果
        ビュー A	ビュー C	ビュー A
        ビュー B		ビュー B
        		ビュー C

        この表では、バックアップ ファイルには、最初の Project Server 2010 インスタンスのビュー A とビュー B が含まれています。[Merge] オプションを選択すると、新しい Project Server 2010 インスタンスにバックアップ ファイルのビュー (ビュー A とビュー B) が含まれます。またバックアップ ファイルの復元先である Project Server 2010 インスタンスにあった既存のビュー (ビュー C) も含まれます。

      • 置換 (可能な場合): このオプションを使用するのは、バックアップ ファイルのデータをターゲット サーバーのデータよりも優先するときです。テスト環境のデータを展開に取り出す時に使用できます。この展開では、バックアップ ファイルの項目がサーバーの最終的な状態を表します。以下の例では、置換を実行するときの処理を示します。

        バックアップ ファイル	ターゲット サーバー	結果
        ビュー A	ビュー C	ビュー A
        ビュー B		ビュー B

        この表では、バックアップ ファイルが復元されるターゲット サーバー上の既存のビュー (ビュー C) が、バックアップ ファイルに含まれるビュー (ビュー A とビュー B) に置き換わります。

        注意

        ユーザー設定フィールド、参照テーブル、セキュリティ カテゴリでは、結合戦略を使用します。

5. 選択後、[Restore] をクリックします。ダイアログ ボックスに復旧プロセスの状態が表示されます。

6. [Restore Settings] メッセージ ボックスが表示され、復元が正常終了したかどうかが通知されます。復元が正常終了した場合は、[OK] をクリックしてメッセージ ボックスを終了します。復元が正常終了しなかった場合は、[View Log] をクリックして、ログ ファイルを表示し、問題の発生場所を判断します。

   注意

   復元プロセスでは、複数のフィールド (ユーザー設定フィールドや参照テーブル) を持つ設定の場合、サーバーで 1 つずつ検証が行われます。ただし、サーバーに対するフィールドの更新は、その設定の復元の最後に一括して行われます。したがって、ユーザー設定フィールドの設定の途中で復元プロセスが失敗すると、移行先サーバーでユーザー設定フィールドは更新されません。

サーバー設定

以下は、バックアップまたは復元できる Project Server 2010 のサーバー設定の一覧です。