コマンド リスト
コマンド リストは、記録と再生が可能な GPU コマンド シーケンスです。コマンド リストを使用することで、ランタイムが生成するオーバーヘッドの量が減り、パフォーマンスの向上が望めます。
コマンド リストは次のシナリオで使用します。
- 1 つのフレームの中で、シーンの一部を 1 つのスレッドでレンダリングしながら、シーンの別の部分をもう 1 つのスレッドで記録します。フレームの最後に、最初のスレッドで記録したコマンド リストを再生します。このアプローチは、複数のスレッドまたはコア間での複雑なレンダリング タスクの調整に使用します。
- レンダリングが必要になる前 (レベルのローディング中など) にコマンド リストをあらかじめ記録し、その後のシーンで効率的に再生します。この最適化は、何らかの対象を頻繁にレンダリングする必要がある場合に効果的です
コマンド リストは変更不能であり、アプリケーションの 1 回の実行中に記録し、再生することを目的としています。コマンド リストを保持する手段は用意されていないので、ゲームの実行前にコマンド リストを記録しておき、メディアからロードすることはできません。
コマンド リストはディファード コンテキストで記録する必要がありますが、再生はイミディエイト コンテキストでのみ可能です。ディファード コンテキストでは、複数のコマンド リストを同時に生成できます。
- コマンド リストの記録方法については、「方法:コマンド リストの記録」を参照してください。
- コマンド リストの再生方法については、「方法:コマンド リストの再生」を参照してください。
- コマンド リスト使用時のパフォーマンスは、ドライバーに実装されているサポートの状況に依存します。ドライバーのサポートの確認方法については、「方法 :ドライバーのサポートの確認」を参照してください。