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方法: テストの設定を使用してネットワーク エミュレーションを構成する

Microsoft テスト マネージャー および Microsoft Visual Studio 2010 から、さまざまなネットワーク環境でアプリケーションをテストする診断データ アダプターを構成できます。 テストを実行するときに、人為的なネットワーク負荷やボトルネックをテストするように構成することもできます。

ヒント

テストを実行する実際のネットワークが、エミュレートしているネットワークよりも低速である場合、テストはより低いネットワーク速度で実行されます。 エミュレーションでは、ネットワーク環境を低速にできますが、高速にすることはできません。

次の手順では、ネットワーク エミュレーションを構成エディターから構成する方法を説明します。 これらの手順は、Microsoft テスト マネージャー および Microsoft Visual Studio 2010 の両方の構成エディターに当てはまります。

注意

このネットワーク エミュレーションは、手動テストまたは自動テストで使用できます。

ネットワーク エミュレーションを使用するには、管理者特権を持つアカウントを使用する必要があります。 手動テストを実行するローカル ロールに対してネットワーク エミュレーションを選択した場合は、管理者特権で Microsoft テスト マネージャーを起動する必要があります。 それ以外のロールに対してネットワーク エミュレーションを選択した場合は、そのロールのコンピューター上にあるテスト エージェントによって使用されるユーザー アカウントが Administrators グループのメンバーであることを確認する必要があります。 テスト エージェントのアカウントの設定方法の詳細については、「Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成」を参照してください。

注意

テスト エージェントの既定のアカウントであるネットワーク サービス アカウントは、Administrators グループのメンバーではありません。

ネットワーク設定には、次のネットワーク エミュレーションの種類が用意されています。

  • LAN (既定)

  • 3G

  • ケーブル/DSL 1.5 Mbps

  • ケーブル/DSL 768k

  • ケーブル/DSL 384k

  • CDMA

  • ダイヤルアップ 56k

  • 大陸間低速 WAN 300 Kbps

  • 大陸間 WAN 1.5 Mbps

  • 大陸内 WAN 1.5 Mbps

トゥルー ネットワーク エミュレーション

Microsoft Visual Studio 2010 は、すべてのテストの種類にソフトウェア ベースのトゥルー ネットワーク エミュレーションを使用します。これにはロード テストも含まれます。 トゥルー ネットワーク エミュレーションは、ネットワーク パケットを直接操作することでネットワークの状態をシミュレートします。 トゥルー ネットワーク エミュレーターは、イーサネットなどの信頼できる物理リンクを使用して、ワイヤード ネットワークとワイヤレス ネットワークの両方の動作をエミュレートできます。 次のネットワーク属性がトゥルー ネットワーク エミュレーションに組み込まれます。

  • ネットワーク上のラウンド トリップ時間 (待機時間)

  • 有効な帯域幅の量

  • キュー動作

  • パケット損失

  • パケットの並べ替え

  • エラー反映

トゥルー ネットワーク エミュレーションでは、IP アドレスや TCP、UDP、ICMP などのプロトコルに基づいてネットワーク パケットを柔軟にフィルター処理することもできます。

ネットワーク ベースの開発者およびテスト担当者は、トゥルー ネットワーク エミュレーションを使用して、目的のテスト環境のエミュレート、パフォーマンスの評価、変更の影響の予測、またはテクノロジの最適化に関する決定を行うことができます。 ハードウェア テスト ベッドと比較して、トゥルー ネットワーク エミュレーションは、よりコストが少なく柔軟性に富んだソリューションです。

テストの設定を使用したネットワーク エミュレーションの構成

この手順を実行する前に、Microsoft テスト マネージャー または Microsoft Visual Studio 2010 からテストの設定を開き、[データと診断] ページを選択する必要があります。

テストの設定を使用してネットワーク エミュレーションを構成するには

  1. 特定のネットワークのエミュレートに使用するロールを選択します。

    注意

    ネットワーク エミュレーション アダプターは、クライアント ロールとサーバー ロールのどちらか一方でのみ構成する必要があります。 両方のロールでこのアダプターを使用する必要はありません。 このアダプターは 2 つのロール間での通信に影響するネットワーク ノイズをエミュレートするので、両方のロールで使用する必要はありません。 必要な場合を除き、ネットワーク エミュレーション アダプターにはクライアント ロールを選択して、サーバー ロールで余分なオーバーヘッドが発生しないようにします。

  2. [ネットワーク エミュレーション] をクリックし、[構成] をクリックします。

    ネットワーク エミュレーションを構成するダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [使用するネットワーク プロファイルの選択] の横にある矢印をクリックし、テストを実行するときにエミュレートするネットワークの種類を選択します (たとえば、ケーブル/DSL 768 Kbps)。

    ヒント

    テストを実行する実際のネットワークが、エミュレートしているネットワークよりも低速である場合、テストはより低いネットワーク速度で実行されます。 エミュレーションでは、ネットワーク環境を低速にできますが、高速にすることはできません。

  4. ネットワーク エミュレーション診断データ アダプターをテストの設定に含め、それをローカル コンピューター上で使用する場合は、ネットワーク エミュレーション ドライバーをコンピューターのネットワーク アダプターのいずれかにバインドする必要があります。 ネットワーク エミュレーション診断データ アダプターが正常に動作するためには、ネットワーク エミュレーション ドライバーが必要です。 ネットワーク エミュレーション ドライバーは、次の 2 つの方法でインストールされ、アダプターにバインドされます。

    • Microsoft Visual Studio Test Agent 2010 と共にインストールされるネットワーク エミュレーション ドライバー: Microsoft Visual Studio Test Agent 2010 は、リモート コンピューターとローカル コンピューターの両方で使用できます。 Microsoft Visual Studio Test Agent のインストール プロセスに、ネットワーク エミュレーション ドライバーをネットワーク カードにバインドする構成手順が含まれています。 詳細については Visual Studio Agents、テスト コントローラー、およびビルド コントローラーのインストールと構成.

    • Microsoft Visual Studio Test Professional 2010 と共にインストールされるネットワーク エミュレーション ドライバー: ネットワーク エミュレーションを初めて使用するとき、ネットワーク エミュレーション ドライバーをネットワーク カードにバインドするよう求められます。

    ヒント

    Visual Studio Test Agent をインストールせずに、ローカル コンピューターのコマンド ラインからネットワーク エミュレーション ドライバーをインストールすることもできます。この場合、VSTestConfig NETWORKEMULATION /install コマンドを使用します。

参照

概念

コンピューターの設定およびテストの設定を使用した診断情報の収集

テスト ランナーを使用した手動テストの実行

手動テストの記録と再生

その他の技術情報

手動テストのテスト設定の作成

テスト計画の一部としての自動テストのテスト設定の作成

Visual Studio から自動テストを実行するためのテストの設定の作成