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ポリシー移行ツール (Migpol.exe)

更新 : 2007 年 11 月

ポリシー移行ツールを使用すると、互換性がある 2 つのバージョンの .NET Framework 間でポリシーを移行できます。Migpol.exe は、.NET Framework Version 1.1 だけで使用できます。

migpol [option] 

パラメータ

オプション

説明

-migratetoVersion [fromVersion]

toVersion パラメータで示されるバージョンの .NET Framework にセキュリティ ポリシーを移行します。コンピュータに .NET Framework のバージョンが 3 つ以上ある場合は、fromVersion パラメータも指定する必要があります。

-l または -listversions

コンピュータにある .NET Framework のバージョンの一覧を表示します。

-? または /?

-h または -help

このツールのコマンド構文とオプションを表示します。

d62kc2xz.alert_note(ja-jp,VS.90).gifメモ :

Migpol.exe のコマンド ライン オプションで、大文字と小文字は区別されません。

解説

コード アクセス セキュリティ ポリシー構成状態は、エンタープライズ、マシン、ユーザーの 3 つの管理ポリシー レベルから構成されます。各ポリシー レベルは、シリアル化されたセキュリティ ポリシー レベル オブジェクト グラフを含む XML ファイルに保持されます。各 XML ファイルは、バージョン名が付いたサブディレクトリに保存されます。つまり、.NET Framework のバージョンごとに、異なるセキュリティ ポリシー構成ファイルが使用されます。

セキュリティ ポリシーはバージョンごとに独立しているため、1 つのバージョンのセキュリティ ポリシー構成状態は、その後でインストールされた .NET Framework のバージョンには自動的に適用されません。同様に、1 つのバージョンの .NET Framework のセキュリティ ポリシーに加えられた管理上の変更は、現在インストールされている他のバージョンの .NET Framework には適用されません。

ポリシー移行ツール (Migpol.exe) は、.NET Framework Version 1.1 の再頒布可能ファイルに含まれています。Migpol.exe を使用すると、互換性がある 2 つのバージョンの .NET Framework 間でポリシーを移行できます。既定では、より新しいバージョンの .NET Framework をインストールすると、その後で Migpol.exe がサイレントで実行されます。ただし、1 つのバージョンに対するポリシーの変更は、新しくインストールされたバージョンに自動的には反映されません。この場合は、Migpol.exe をコマンド ライン ユーティリティとして実行できます。

Migpol.exe では、ユーザー ポリシーおよびカスタム セキュリティ オブジェクトは移行されません。カスタム セキュリティ オブジェクトとは、カスタム ライブラリ オブジェクトを使用して作成されたメンバシップ条件、アクセス許可、またはコード グループです。たとえば、コードを使用してカスタム メンバシップ条件を作成し、そのコードによって生成されるアセンブリをポリシーに含める場合、そのようなポリシーは移行されません。Migpol.exe で移行されるのは、Microsoft によって提供されるアクセス許可、メンバシップ条件、およびコード グループを使用して作成された、エンタープライズ レベルとコンピュータ レベルのポリシーです。

.NET Framework Version 1.1 から .NET Framework Version 1.0 にセキュリティ ポリシーを移行するコマンドを次に示します。

migpol -migrate 1.0.3705 1.1.4322

コンピュータにインストールされている .NET Framework のバージョンの一覧を表示するコマンドを次に示します。

migpol -listversions

参照

参照

.NET Framework ツール

コード アクセス セキュリティ ポリシー ツール (Caspol.exe)

SDK のコマンド プロンプト

その他の技術情報

セキュリティ ポリシーの設定

アプリケーションの設定