Windows フォーム DataGridView コントロールでのデータ表示モード
DataGridView コントロールでは、バインド、非バインド、仮想の 3 つの異なるモードでデータを表示できます。 要求に基づいて最適なモードを選択します。
非バインド
非バインド モードは、プログラムによって管理する、比較的少量のデータを表示するのに適しています。 このモードでは、バインド モードと違って、DataGridView コントロールをデータ ソースに直接アタッチしません。 代わりに、通常、DataGridViewRowCollection.Add メソッドを使用して、独自にコントロールにデータを設定します。
非バインド モードは、読み取り専用の静的なデータを表示する場合や、外部データ ストアと対話する独自のコードを提供する場合に特に役立ちます。 ただし、ユーザーが外部データ ソースと対話するようにする場合は、通常、バインド モードを使用します。
読み取り専用の非バインド DataGridView の使用例については、「方法 : 連結されていない Windows フォーム DataGridView コントロールを作成する」を参照してください。
バインド
バインド モードは、データ ストアとの自動対話によってデータを管理するのに適しています。 DataGridView コントロールは、DataSource プロパティを設定して、データ ソースに直接アタッチできます。 コントロールがデータ バインドの場合、開発者の側で明示的に管理しなくてもデータ行がプッシュおよびプルされます。 AutoGenerateColumns プロパティが true のときは、データ ソースの各列によって、対応する列がコントロールで作成されます。 独自の列を作成する場合は、このプロパティを false に設定し、各列の設定時に DataPropertyName プロパティを使用してバインドします。 これは、既定で生成される型以外の列型を使用するときに役立ちます。 詳細については、「Windows フォーム DataGridView コントロールの列型」を参照してください。
バインド DataGridView コントロールの使用例については、「チュートリアル : Windows フォーム DataGridView コントロールのデータの妥当性検査」を参照してください。
バインド モードの DataGridView コントロールには、非バインド列を追加することもできます。 これは、特定の行に対する操作をユーザーが実行できるようにするボタンやリンクの列を表示するときに役立ちます。 また、バインド列に基づいて計算された値を含む列を表示する場合にも役立ちます。 計算された列のセル値は、CellFormatting イベントのハンドラーに設定できます。 ただし、DataSet や DataTable をデータ ソースとして使用する場合は、代わりに DataColumn.Expression プロパティを使用して、計算された列を生成することもできます。 この場合、DataGridView コントロールは、計算された列を、データ ソース内の他の列と同じように取り扱います。
バインド モードでの非バインド列による並べ替えはサポートされません。 ユーザーによる編集が可能な値を含む非バインド列をバインド モードで作成した場合は、仮想モードを実装することで、コントロールをバインド列で並べ替えたときにこれらの値を保持する必要があります。
Virtual
仮想モードでは、独自のデータ管理操作を実装できます。 これは、コントロールをバインド列で並べ替えたときに、バインド モードで非バインド列の値を保持するために必要です。 ただし、仮想モードの主要な用途は、大量のデータとやりとりするときにパフォーマンスを最適化することです。
管理対象であり、データ行をプッシュおよびプルするときにコードで制御するキャッシュに DataGridView コントロールをアタッチします。 メモリの使用量を抑えるには、キャッシュのサイズは、現在表示されている行数と同じにする必要があります。 ユーザーが新しい行をスクロール表示すると、コードが新しいデータをキャッシュに要求し、オプションで以前のデータをメモリからフラッシュします。
仮想モードを実装する場合は、新しい行がデータ モデルで必要になる時点と、新しい行の追加をロールバックする時点を監視する必要があります。 この機能の正確な実装は、データ モデルの実装とトランザクション セマンティクス (コミット スコープがセル レベルか、行レベルか) によって異なります。
仮想モードの詳細については、「Windows フォーム DataGridView コントロールでの仮想モード」を参照してください。 仮想モード イベントの使用例については、「チュートリアル : Windows フォーム DataGridView コントロールでの仮想モードの実装」を参照してください。
参照
処理手順
チュートリアル : バインドされていない Windows フォーム DataGridView コントロールの作成
方法 : データを Windows フォーム DataGridView コントロールにバインドする
チュートリアル : Windows フォーム DataGridView コントロールでの仮想モードの実装
参照
DataGridViewColumn.DataPropertyName
概念
Windows フォーム DataGridView コントロールの列型
Windows フォーム DataGridView コントロールでの仮想モード