オペレーティング システムの選択

Office XP リソース キット/国際環境での導入計画/国際環境のためのコンピュータの準備

Windows® 98、Windows Me、Windows NT® 4.0、Windows 2000 では、Office XP の多国語機能がサポートされています。しかし、アジア言語、インド言語、また右から左へ記述する種類の言語を処理するユーザーがいる場合、ドキュメントの表示や編集、およびユーザー インターフェイスの言語を変更する点で最も優れたサポートが提供されるのは Windows 2000 です。

ツールボックス    各オペレーティング システムでサポートされる言語や制限などについては、Office XP リソース キットに含まれている Wwsuppt.xls に記述されています。詳細については、「補足資料」を参照してください。

ユーザー インターフェイスを別の言語で表示する

Office XP のユーザー インターフェイスとオンライン ヘルプを複数の言語で表示する機能は、オペレーティング システムの機能に依存しています。Windows 98 と Windows Me では、1 つの言語カテゴリ内に限っては十分なサポートが提供されます。Windows NT 4.0 にはさらに柔軟性があり、Windows 2000 では Office のユーザー インターフェイス言語のすべてがサポートされています。

たとえば、英語版の Windows 98 または Windows Me が実行されているコンピュータでは、Word のユーザー インターフェイスを任意のヨーロッパ言語で表示できます。英語版 Windows NT 4.0 が実行されているコンピュータでは、さらにアジア言語も表示でき、英語版 Windows 2000 が実行されているコンピュータでは、それらに加えて右から左へ記述する言語もサポートされます。

コード ページには、複数の言語グループをサポートするものと、1 つの言語しかサポートしないものとがあります。ユーザーのシステム ロケール(ユーザーのコンピュータのコード ページを制御するもの) が、ユーザーの最も必要とする言語をサポートするロケールに設定されていることを確認してください。

    システム ロケールを変更できるのは、Windows NT 4.0 と Windows 2000 だけです。Windows 98 と Windows Me では、適切にローカライズされたオペレーティング システムを実行する必要があります。

たとえば、あるユーザーが主に日本語で作業するのであれば、そのユーザーのシステム ロケールを日本語に設定します (または日本語版 Windows 98/Windows Me を実行します)。また、あるユーザーが主にフランス語で作業するのであれば、そのユーザーのシステム ロケールを西ヨーロッパ言語に設定します (または西ヨーロッパ言語の Windows 98/Windows Me を実行します)。

この後のいくつかの表では、Windows 98、Windows Me、Windows NT 4.0 のユーザーが、Access、Excel、PowerPoint、Word で Office XP ユーザー インターフェイスやオンライン ヘルプを適切に表示するためのガイドラインを示します。

最初の表は、Windows 98 と Windows Me で Office XP ユーザー インターフェイスやオンライン ヘルプを適切に表示するためのガイドラインです。

実行されている Windows 98 または Windows Me の言語

ユーザー インターフェイスおよびオンライン   ヘルプを表示できる言語

英語、西ヨーロッパ言語、または東ヨーロッパ言語

英語、西ヨーロッパ言語、または東ヨーロッパ言語

アジア言語

英語およびアジア言語

右から左へ記述する言語 (アラビア語またはヘブライ語)

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、または対応する右から左へ記述する言語

次の表は、Windows NT 4.0 で Office XP ユーザー インターフェイスやオンライン ヘルプを適切に表示するためのガイドラインです。

実行されている Windows NT 4.0 の言語

ユーザー インターフェイスおよびオンライン   ヘルプを表示できる言語

英語、西ヨーロッパ言語、または東ヨーロッパ言語

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、および日本語

アジア言語

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、およびアジア言語

右から左へ記述する言語 (アラビア語またはヘブライ語)

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、または対応する右から左へ記述する言語

次の表は、Windows 2000 で Office XP ユーザー インターフェイスやオンライン ヘルプを適切に表示するためのガイドラインです。

実行されている Windows 2000 の言語

ユーザー インターフェイスおよびオンライン   ヘルプを表示できる言語

任意

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、アジア言語、および右から左へ記述する言語

    東ヨーロッパ言語は、中央ヨーロッパ言語、バルト言語、キリル言語、ギリシャ語、およびトルコ語のコード ページでサポートされます。

他の言語でユーザー インターフェイスを表示する場合の制限

Office XP の一部のアプリケーションや機能では、ユーザー インターフェイスの言語がオペレーティング システムのネイティブ コード ページによってサポートされている必要があります。そのようなアプリケーションや機能では、ユーザー インターフェイスのテキスト (Microsoft Outlook® のメニューやダイアログ ボックスのテキストまたはバインダーのファイル名など) が、オペレーティング システムのシステム コード ページでサポートされていなければなりません。

Microsoft FrontPage®、Outlook、その他のいくつかの Office 機能 (バインダーや Office XP ショートカットバーなど) を使用するときには、ユーザー インターフェイスの言語を、オペレーティング システムのシステム コード ページでサポートされる任意の言語に変更できます。

ユーザー インターフェイスをコード ページでサポートされない言語に変更すると、Outlook や FrontPage のユーザー インターフェイスは英語で表示されます。

ツールボックス   Office の機能の中には、ユーザー インターフェイスまたはオンライン ヘルプの言語を変更できないものがあります。そのような機能に関する情報が、Office XP リソース キットに含まれる Intlimit.xls に記述されています。詳細については、「補足資料」を参照してください。

他の言語でオンライン ヘルプを表示する

Office XP のオンライン ヘルプの言語を変更すると、ヘルプの目次は新しく設定した言語で表示されますが、ヘルプのユーザー インターフェイス自体は引き続き Office のユーザー インターフェイスの言語で表示されます。ヘルプのユーザー インターフェイス要素のいくつか ([目次] タブ、[オプション] メニュー、ツール バーのヒントなど) は常に、インストールされている Office 製品の言語で表示されます。

また、ヘルプの目次の言語を変更するときには、その言語がオペレーティング システムのコード ページでサポートされている必要があります。サポートされていないと、[目次] タブに表示されるヘルプト ピックが判読できなくなります。この場合は、アンサー ウィザードと [キーワード] タブを使用してヘルプ トピックを検索できます。しかし、これらのタブを使用するには、アンサー ウィザードでサポートされる言語でオンライン ヘルプが表示されている必要があります。

   Windows 2000 では、Office XP で使用されるすべての言語がサポートされます。

ヘルプをアンサー ウィザードでサポートされない言語に変更するときには、その言語用のコード ページのサポートが必要です。

アンサー ウィザードでは次に示す言語がサポートされています。

アラビア語

フランス語

ポルトガル語 (ブラジル)

簡体字中国語

ドイツ語

ポルトガル語 (ポルトガル)

繁体字中国語

ヘブライ語

ロシア語

チェコ語

イタリア語

スペイン語

デンマーク語

日本語

スウェーデン語

オランダ語

韓国語

タイ語

英語

ノルウェー語

 

フィンランド語

ポーランド語

 

    タイ語については、アンサー ウィザードの索引のみローカライズされています。

他の言語のドキュメントを表示する

Office XP のユーザーは、ユーザー インターフェイスやオンライン ヘルプで使用できる言語よりもずっと多くの言語でドキュメントを表示できます。たとえば、ドイツ語の Windows 98 を使用する Office XP のドイツ語ユーザーは、ユーザー インターフェイスを日本語に切り替えることはできませんが、日本語のドキュメントの表示は可能です。

Windows 2000 では、どの言語のバージョンでも、すべての言語のドキュメントを表示できます。次の表は、Windows 98、Windows Me、Windows NT 4.0 で、Office XP ドキュメントを適切に表示するためのガイドラインです。

実行されている Windows 98、Windows Me、Windows NT 4.0 の言語


ドキュメントを表示できる言語

英語、西ヨーロッパ言語、東ヨーロッパ言語、またはアジア言語 (タイ語、ベトナム語を含む)

すべての言語 (右から左へ記述する言語およびインド語を除く)

右から左へ記述する言語 (アラビア語またはヘブライ語)

すべての言語 (タイ語、ベトナム語、インド語を除く)

    東ヨーロッパ言語は、中央ヨーロッパ言語、バルト言語、キリル言語、ギリシャ語、およびトルコ語でサポートされます。また、サポートされるインド語には、デバナガリ言語 (ヒンディー語、コンカニ語、マラーティー語、ネパール語、サンスクリット語) とタミール語が含まれます。

他の言語のドキュメントを編集する

通常、オペレーティング システムで特定の言語を表示できない場合は、その言語のドキュメントを編集することはできません。さらに、アジア言語の場合は、ある言語のドキュメントの表示はできても、特別な編集用インターフェイスがなければ編集できないことがあります。

アジア文字の入力には、IME (Input Method Editor) が必要です。Office Multilingual User Interface (MUI) Pack には、日本語、韓国語、簡体字中国語、および繁体字中国語の IME が用意されています。IME を使用すれば、オペレーティング システムの言語に関係なく、Office アプリケーションでアジア言語のテキストを編集できます。Office Proofing Tools にも IME が含まれています。

Outlook に他の言語でコンテンツを入力する場合の制限

Outlook で入力できるコンテンツの形式には、書式なしテキスト形式とリッチ テキスト形式の 2 種類があります。書式なしテキスト形式のテキストは、ユーザーのコンピュータの既定のコード ページでサポートされていない言語で保存したり検索したりすることはできません。たとえば、[連絡先] エントリのほとんどのフィールドに入力されるテキスト (名前や電話番号など) は、書式なしテキスト形式です。書式なしテキスト形式のフィールドには特別な書式 (太字やイタリック体など) を指定できず、既定のコード ページでサポートされていない言語で保存したり検索したりすることはできません。

テキスト入力領域の中には、電子メール メッセージのメッセージ本文などのように、リッチ テキスト形式がサポートされているものがあります。リッチ テキスト形式には、さらにいくつかの形式 (RTF や HTML など) があり、書式設定やリンクなどの機能があります。リッチ テキスト形式では、ユーザーのコンピュータの既定のコード ページでサポートされていない言語でもテキストの入力や取得が可能です。

Windows 98 および Windows Me に多国語サポートを追加する

国際的な組織で Windows 98 または Windows Me を使用するユーザーが、さまざまな言語の Office XP ドキュメントを処理する場合には、オペレーティング システムに多国語サポート機能を追加できます。多国語サポートを追加すると、ユーザーは Windows 98 や Windows Me でサポートされない外国語の文字を表示できます。さらに、キーボード サポートを追加すれば、現在のキーボードでは入力できない文字も入力できるようになります。

多国語サポートを追加するには
  1. [コントロールパネル] で [アプリケーションの追加と削除] をダブルクリックし、[Windows ファイル] をクリックします。
  2. [多国語サポート] (Windows 98 の場合) または [複数の言語サポート] (Windows Me の場合) チェック ボックスをオンにします。
  3. 特定の言語のサポートをインストールするには、[多国語サポート] (Windows 98 の場合) または [複数の言語サポート] (Windows Me の場合) をダブルクリックするか [詳細] をクリックして、必要な言語を選択します。

    右から左へ記述する言語のサポートは、同じく右から左へ記述する言語の Windows 98 と Windows Me にのみ追加できます。

特定の言語でテキストを入力するには、適切なキーボード レイアウトを使用する必要があります。

キーボード サポートを追加するには
  1. [コントロール パネル] で、[キーボード] をダブルクリックし、[言語] タブで [追加] をクリックします。
  2. [言語の追加] ダイアログ ボックスで、[言語] ボックスから言語を選択します。
  3. 選択した言語用にキーボード レイアウトを変更するには、[プロパティ] をクリックし、[使用する言語のプロパティ] ダイアログ ボックスの [キーボード レイアウト] ボックスから設定を選択します。
  4. タスクバー上のインジケータをクリックしてキーボードを切り替えられるようにするには、[タスクバー上に状態を表示] チェック ボックスをオンにします。

関連情報

  • Windows NT 4.0 と Windows 2000 では多国語機能がサポートされていますが、使用するキーボード レイアウトを選択する必要があります。キーボード サポートを追加する方法については、オペレーティング システムのオンライン ヘルプを参照してください。

  • Office Web サイトでは、キーボード レイアウト プログラム「Visual Keyboard 」が提供されています。このプログラムを使用すると、物理的なキーボードにない言語を簡単に入力できます。Visual Keyboard の詳細については、Office Web サイトのMicrosoft Visual Keyboard (英語) を参照してください。