Duplicate プロパティ

  • [アーティクル]
Microsoft Word Visual Basic リファレンス

Duplicate プロパティ

Font オブジェクトの Duplicate プロパティ

指定したフォントの文字書式を表す Font オブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。

expression.Duplicate

*expression *  必ず指定します。Font オブジェクトを表すオブジェクト式を指定します。

LetterContent オブジェクトの Duplicate プロパティ

レター ウィザードで作成された、指定したレターの内容を表す LetterContent オブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。

expression.Duplicate

*expression *  必ず指定します。LetterContent オブジェクトを表すオブジェクト式を指定します。

ParagraphFormat オブジェクトの Duplicate プロパティ

指定した段落の段落書式を表す ParagraphFormat オブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。

expression.Duplicate

*expression *  必ず指定します。Paragraph オブジェクトを表すオブジェクト式を指定します。

Range オブジェクトの Duplicate プロパティ

指定範囲のすべてのプロパティを表す Range オブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。

expression.Duplicate

*expression *  必ず指定します。Range オブジェクトを表すオブジェクト式を指定します。

TextRetrievalMode オブジェクトの Duplicate プロパティ

指定した Range オブジェクトから文字列を検索するときのオプションを表す TextRetrievalMode オブジェクトを取得します。値の取得のみ可能です。

expression.Duplicate

*expression *  必ず指定します。TextRetrievalMode オブジェクトを表すオブジェクト式を指定します。

解説

Duplicate プロパティを使って、複製された Font、LetterContent、または ParagraphFormat オブジェクトのすべてのプロパティの設定を選択できます。Duplicate プロパティから取得したオブジェクトを同じ種類の他のオブジェクトに代入して、それらすべての設定を一度に適用することができます。複製オブジェクトを他のオブジェクトに代入する前に、元のオブジェクトに影響を与えずに、複製オブジェクトのプロパティを変更することができます。

Range オブジェクトを複製すると、元の指定範囲を変更しなくても、複製の指定範囲の開始位置と終了位置を変更できます。

使用例

Font オブジェクトの場合

次の使用例は、オブジェクト変数 MyDupFont に、選択範囲の最後の文字の文字書式を割り当てます。MyDupFont から太字を削除し、代わりに斜体を設定します。次に新しい文書を作成し、この文書に文字列を挿入し、MyDupFont に格納された書式を挿入した文字列に設定します。

Set myDupFont = Selection.Font.Duplicate
With myDupFont
    .Bold = False
    .Italic = True
End With
Documents.Add
Selection.InsertAfter "This is some text."
Selection.Font = myDupFont

ParagraphFormat オブジェクトの場合

次の使用例は、作業中の文書の最初の段落の段落書式を複製し、書式をオブジェクト変数 myDup に保存し、myDup の左インデントを 25mm に変更します。次に新しい文書を作成し、この文書に文字列を挿入し、myDup に保存された段落書式をその文字列に適用します。

ActiveDocument.Range(Start:=0, End:=0).InsertAfter _
    "Paragraph Number 1"
Set myDup = ActiveDocument.Paragraphs(1).Format.Duplicate
myDup.LeftIndent = InchesToPoints(1)
Documents.Add
Selection.InsertAfter "This is a new paragraph."
Selection.Paragraphs.Format = myDup

Range オブジェクトの場合

次の使用例は、オブジェクト変数 myRange に代入された Range オブジェクトを複製します。複製の指定範囲を解除して終了位置にカーソルを移動し、そのカーソルの位置から 1 文字を選択し、その文字を大文字にします。次に、元の Range オブジェクト (myRange) に斜体の書式を設定します。

Set myRange = Selection.Range
With myRange.Duplicate
    .Collapse Direction:=wdCollapseEnd
    .Expand Unit:=wdCharacter
    .Case = wdUpperCase
End With
myRange.Font.Italic = True