COM の使い方
COM の使い方
コンポーネント オブジェクト モデル (COM) は、さまざまなアプリケーションで使われるオブジェクト指向プログラミング モデルの 1 つである。Microsoft® DirectX® ランタイムのほとんどは COM 対応オブジェクトの形式をとる。このため、すべての DirectX 開発者には、COM の原理とプログラミング方法に関する基本的知識が最低限必要である。一般に COM は複雑で難しいとされているが、ほとんどの DirectX アプリケーションで要求される COM プログラミングは理解しやすい。
COM プログラミングは大きく 2 つの種類に分類される。
- 既存の COM オブジェクトを使う。これは、C++ オブジェクトを使う場合と比べて、難易度に大きな違いはない。
- 独自の COM オブジェクトを実装する。これには、複雑で難しい作業が必要な場合がある。COM が複雑だと言われるのは、この種類の COM プログラミングに起因する。
ほとんどの DirectX アプリケーションは、DirectX に用意されている COM オブジェクトだけを使えばよい。独自の COM オブジェクトを実装する必要はない。つまり、ほとんどの DirectX 開発者がかかわる必要があるのは、最初の簡単な種類の COM プログラミングだけである。
ここでは、DirectX に用意されている COM オブジェクトの使い方について簡単に説明する。ここでの説明は、主に、COM プログラミング経験の少ない開発者を対象としている。COM オブジェクトの詳細および独自の COM オブジェクトの実装方法については、「参考資料」を参照すること。