ドキュメント コンバータ (カスタマイズ ポリシー)

あるファイル形式のドキュメントを読み込み、同じ内容で別の形式のファイルを生成する、カスタム実行可能ファイルを表します。

実例

グラフィック アート チームは、Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用して、共通の CAD (Computer Aided Design) 図面ファイル形式の大きなファイルを格納しますが、CAD イメージに基づく小さい高解像度ビットマップ イメージが頻繁に必要になります。チームは、入力として CAD イメージ形式を受け取り、構成済みの設定に基づいて高解像度イメージをエクスポートするドキュメント コンバータ機能の作成を、開発者に依頼します。

詳細な技術情報

ドキュメント コンバータは、実行可能ファイルといくつかのフォーム ページを使用して、ソース ファイル形式から変換後形式にドキュメントを変換します。別のコントロール テンプレートを使用して、変換プロセスの設定を制御します。

次に示すのは、Windows SharePoint Services 3.0 SDK のドキュメント変換機能の例です。

<Elements xmlns="https://schemas.microsoft.com/sharepoint/">
   <DocumentConverter ID="{3f8ae156-93dc-46de-bcb3-0a89416a20b3}" Name="FileTypeA to FileTypeB" App="FTA2FTB.exe" From="fta" To="ftb" ConverterUIPage="FTA2FTB.aspx" ConverterSpecificSettingsUI="FTA2FTBConfig.aspx" ConverterSettingsForContentType="FTA2FTBConfig.ascx" />
</Elements>

ドキュメント変換はリソースを多く使用する可能性があり、バッチで実行した場合は特にそうなので、Microsoft Office SharePoint Server 2007 は、変換の負荷分散、優先度付け、およびスケジュールの管理を、DocConversionLoadBalancerService と DocConversionLauncherService の 2 つのサービスに依存します。ユーザー インターフェイスまたはオブジェクト モデルを介してユーザーがドキュメント変換を開始すると、Office SharePoint Server 2007 は、これら 2 つのサービスにドキュメント変換要求を渡します。実際にドキュメント コンバータを呼び出すのは DocConversionLauncherService サービスです。呼び出されたドキュメント コンバータは、元のファイルを使用して変換コピーを生成します。その後、Office SharePoint Server 2007 は変換コピーを取得し、それに対して後処理操作を実行します。

ドキュメント コンバータの実行可能ファイルは、既定では次のパスにインストールされます。

%PROGRAMFILES%\Microsoft Office Servers\12.0\TransformApps

ドキュメント コンバータに関する他の技術的な詳細情報については、Office SharePoint Server 2007 SDK またはオンラインでは MSDN の「ドキュメント コンバータを使用したページの発行」の概要セクションを参照してください。

サポートの詳細情報

変換を実行できるようにするには、先に、DocConversionLoadBalancerService サービスと DocConversionLauncherService サービスの両方をサーバー ファームで有効にし、構成する必要があります。

メモリの使用量と CPU のパフォーマンスのため、ドキュメント コンバータを使用すると、Web アプリケーションおよびインストール環境でパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

同じ種類の出力ファイルを生成する複数のドキュメント コンバータを登録できますが、特定の出力ファイルを生成したコンバータの判別が困難になる場合があります。SharePoint 製品とテクノロジは内部的に、特定のファイルに対してコンバータが実行したかどうかを判別するときに GUID を使用し、実行したコンバータの特定にはこれを使用します。

ドキュメント コンバータは Web アプリケーション レベルで設定され、特定のサイトまたはドキュメント ライブラリに対して無効にすることはできません。