データ バインドと LINQ to DataSet
データ バインドとは、アプリケーションの UI とビジネス ロジックの間の接続を確立する処理です。 バインドが適切に設定され、データから適切な通知が提供される場合、データの値が変更されると、そのデータにバインドされている要素に変更が自動的に反映されます。 DataSet はメモリ内データ表現であり、含まれているデータ ソースとは関係なく、一貫性のあるリレーショナル プログラミング モデルを提供します。 ADO.NET 2.0 の DataView では、DataTable に格納されているデータの並べ替えとフィルター処理を行うことができます。 この機能は、データ バインド アプリケーションで一般に使用されます。 DataView を使用すると、さまざまな並べ替え順序を使用してテーブルのデータを公開したり、行の状態やフィルター式に基づいてデータをフィルター処理したりできます。 DataView オブジェクトの詳細については、「DataView (ADO.NET)」を参照してください。
LINQ to DataSet では、開発者は、統合言語クエリ (LINQ) を使用して、DataSet に対する複雑で強力なクエリを作成できます。 ただし、LINQ to DataSet クエリは、バインド シナリオで簡単に使用できない DataRow オブジェクトの列挙を返します。バインドを容易にするには、LINQ to DataSet クエリから DataView を作成します。 この DataView は、クエリに指定されているフィルター処理および並べ替え処理を使用しますが、よりデータ バインドに適しています。 LINQ to DataSet は、文字列ベースのフィルター処理および並べ替え処理よりもはるかに複雑で強力な LINQ 式ベースのフィルター処理および並べ替え処理を提供することで、DataView の機能を拡張します。
DataView はクエリ自体を表すもので、クエリに基づくビューではありません。 単純なデータ バインド モデルを提供する場合、DataView は、DataGrid や DataGridView などの UI コントロールにバインドされます。 当該テーブルの既定のビューを提供する場合、DataView は、DataTable から作成することもできます。
このセクションの内容
DataView オブジェクトの作成 (LINQ to DataSet)
DataView の作成に関する情報を提供します。DataView によるフィルター処理 (LINQ to DataSet)
DataView を使用してフィルター処理する方法について説明します。DataView による並べ替え (LINQ to DataSet)
DataView を使用して並べ替えを行う方法について説明します。DataView の DataRowView コレクションの照会
DataView が公開する DataRowView コレクションを照会する方法について説明します。DataView のパフォーマンス
DataView およびパフォーマンスに関する情報を提供します。方法 : DataView オブジェクトを Windows フォーム DataGridView コントロールにバインドする
DataView オブジェクトを DataGridView にバインドする方法について説明します。