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CWinApp クラス

Windows のアプリケーション オブジェクトを派生させるための基本クラスです。

class CWinApp : public CWinThread

メンバー

パブリック コンストラクター

名前

説明

CWinApp::CWinApp

CWinApp オブジェクトを構築します。

パブリック メソッド

名前

説明

CWinApp::AddDocTemplate

アプリケーションで利用できるドキュメント テンプレートのリストにドキュメント テンプレートを追加します。

CWinApp::AddToRecentFileList

MRU (most recently used) ファイル リストにファイル名を追加します。

CWinApp::ApplicationRecoveryCallback

アプリケーションが予期せず終了したときに、フレームワークによって呼び出されます。

CWinApp::CloseAllDocuments

開いているドキュメントをすべて閉じます。

CWinApp::CreatePrinterDC

プリンター デバイス コンテキストを作成します。

CWinApp::DelRegTree

指定されたキーと、そのすべてのサブキーを削除します。

CWinApp::DoMessageBox

アプリケーション用に AfxMessageBox を実装します。

CWinApp::DoWaitCursor

待機カーソルをオン、オフします。

CWinApp::EnableD2DSupport

アプリケーションの D2D のサポートを有効にします。 このメソッドは、メイン ウィンドウが初期化される前に呼び出します。

CWinApp::EnableHtmlHelp

アプリケーションに、WinHelp ではなく、HTMLHelp を実装します。

CWinApp::EnableTaskbarInteraction

タスク バー インタラクションを有効にします。

CWinApp::ExitInstance

アプリケーション終了時の後処理のためにオーバーライドします。

CWinApp::GetApplicationRecoveryParameter

アプリケーション復元メソッドの入力パラメーターを取得します。

CWinApp::GetApplicationRecoveryPingInterval

回復コールバック関数が応答するまで再起動マネージャーが待機する時間を返します。

CWinApp::GetApplicationRestartFlags

再起動マネージャーで使用されるフラグを返します。

CWinApp::GetAppRegistryKey

HKEY_CURRENT_USER\<ソフトウェア名>\RegistryKey\ProfileName のキーを返します。

CWinApp::GetDataRecoveryHandler

アプリケーションのこのインスタンスに対するデータ復元ハンドラーを取得します。

CWinApp::GetFirstDocTemplatePosition

最初のドキュメント テンプレートの位置を取得します。

CWinApp::GetHelpMode

アプリケーションで使用するヘルプのタイプを取得します。

CWinApp::GetNextDocTemplate

ドキュメント テンプレートの位置を取得します。 再帰的に使用できます。

CWinApp::GetPrinterDeviceDefaults

プリンター デバイスの既定の設定を取得します。

CWinApp::GetProfileBinary

アプリケーションの .INI ファイルのエントリからバイナリ データを取得します。

CWinApp::GetProfileInt

アプリケーションの .INI ファイルのエントリから整数を取得します。

CWinApp::GetProfileString

アプリケーションの .INI ファイルのエントリから文字列を取得します。

CWinApp::GetSectionKey

HKEY_CURRENT_USER\<ソフトウェア名>\RegistryKey\AppName\lpszSection のキーを返します。

CWinApp::HideApplication

すべてのドキュメントを閉じる前に、アプリケーションを非表示にします。

CWinApp::HtmlHelp

Windows の HTMLHelp 関数を呼び出します。

CWinApp::InitInstance

ウィンドウ オブジェクトの作成のような、Windows インスタンスの初期化を実行するためにオーバーライドします。

CWinApp::IsTaskbarInteractionEnabled

Windows 7 タスク バー インタラクションが有効であるかどうかを示します。

CWinApp::LoadCursor

カーソル リソースを読み込みます。

CWinApp::LoadIcon

アイコン リソースを読み込みます。

CWinApp::LoadOEMCursor

WINDOWS.H で定義されている OCR_ 定数で指定した Windows の OEM 組み込みカーソルを読み込みます。

CWinApp::LoadOEMIcon

WINDOWS.H で定義されている OIC_ 定数で指定した Windows の OEM 組み込みアイコンを読み込みます。

CWinApp::LoadStandardCursor

WINDOWS.H で定義されている IDC_ 定数で指定した Windows の組み込みカーソルを読み込みます。

CWinApp::LoadStandardIcon

WINDOWS.H で定義されている IDI_ 定数で指定した Windows の組み込みアイコンを読み込みます。

CWinApp::OnDDECommand

DDE (dynamic data exchange) 実行コマンドに対する応答としてフレームワークが呼び出します。

CWinApp::OnIdle

アプリケーション固有の入力待ち処理のためにオーバーライドします。

CWinApp::OpenDocumentFile

ファイルからドキュメントを開くために、フレームワークが呼び出します。

CWinApp::ParseCommandLine

コマンド ライン中のパラメーターとフラグをそれぞれ解析します。

CWinApp::PreTranslateMessage

Windows 関数の TranslateMessageDispatchMessage にディスパッチする前にメッセージにフィルターをかけます。

CWinApp::ProcessMessageFilter

アプリケーションに届く前に、特定のメッセージを受け取ります。

CWinApp::ProcessShellCommand

コマンド ライン引数とフラグを処理します。

CWinApp::ProcessWndProcException

アプリケーションのメッセージ ハンドラーやコマンド ハンドラーがスローしたすべての未処理の例外を受け取ります。

CWinApp::Register

カスタマイズした登録を実行します。

CWinApp::RegisterWithRestartManager

アプリケーションを再起動マネージャーに登録します。

CWinApp::ReopenPreviousFilesAtRestart

アプリケーションが予期せず終了したときに開かれていたファイルが再起動マネージャーによって再度開かれるかどうかを示します。

CWinApp::RestartInstance

再起動マネージャーにより開始される、アプリケーションの再起動を処理します。

CWinApp::RestoreAutosavedFilesAtRestart

アプリケーションの再起動時に、自動保存されたファイルが再起動マネージャーによって復元されるかどうかを示します。

CWinApp::Run

既定のメッセージ ループを実行します。 メッセージ ループをカスタマイズするためにオーバーライドします。

CWinApp::RunAutomated

/Automation オプションに対してアプリケーションのコマンド ラインをテストします。 互換性のために残されています。 代わりに、ParseCommandLine を呼び出した後で、CCommandLineInfo::m_bRunAutomated の値を使用してください。

CWinApp::RunEmbedded

/Embedding オプションに対してアプリケーションのコマンド ラインをテストします。 互換性のために残されています。 代わりに、ParseCommandLine を呼び出した後で、CCommandLineInfo::m_bRunEmbedded の値を使用してください。

CWinApp::SaveAllModified

変更されているすべてのドキュメントを保存するかどうかをユーザーに問い合わせます。

CWinApp::SelectPrinter

ユーザーが印刷ダイアログ ボックスを使って、以前に指定したプリンターを選択します。

CWinApp::SetHelpMode

アプリケーションで使用するヘルプのタイプを設定および初期化します。

CWinApp::SupportsApplicationRecovery

予期せず終了したアプリケーションが再起動マネージャーによって回復されるかどうかを判断します。

CWinApp::SupportsAutosaveAtInterval

開いているドキュメントが再起動マネージャーによって定期的に自動保存されるかどうかを示します。

CWinApp::SupportsAutosaveAtRestart

アプリケーションの再起動時に、開いているドキュメントが再起動マネージャーによって自動保存されるかどうかを示します。

CWinApp::SupportsRestartManager

アプリケーションで再起動マネージャーがサポートされているかどうかを調べます。

CWinApp::Unregister

CWinApp オブジェクトによって登録されているすべての登録を解除します。

CWinApp::WinHelp

Windows の WinHelp 関数を呼び出します。

CWinApp::WriteProfileBinary

アプリケーションの .INI ファイルのエントリにバイナリ データを書き込みます。

CWinApp::WriteProfileInt

アプリケーションの .INI ファイルのエントリに整数を書き込みます。

CWinApp::WriteProfileString

アプリケーションの .INI ファイルのエントリに文字列を書き込みます。

プロテクト メソッド

名前

説明

CWinApp::EnableShellOpen

Windows のファイル マネージャーからデータ ファイルを開けられるようにします。

CWinApp::LoadStdProfileSettings

標準の .INI ファイルの設定を読み込んで、MRU ファイル リスト機能を有効にします。

CWinApp::OnContextHelp

アプリケーション内で Shift + F1 ヘルプを処理します。

CWinApp::OnFileNew

ID_FILE_NEW コマンドを実装します。

CWinApp::OnFileOpen

ID_FILE_OPEN コマンドを実装します。

CWinApp::OnFilePrintSetup

ID_FILE_PRINT_SETUP コマンドを実装します。

CWinApp::OnHelp

アプリケーション内で F1 ヘルプを (現在のコンテキストを使って) 処理します。

CWinApp::OnHelpFinder

ID_HELP_FINDER コマンドおよび ID_DEFAULT_HELP コマンドを処理します。

CWinApp::OnHelpIndex

ID_HELP_INDEX コマンドを処理し、既定のヘルプ トピックを用意します。

CWinApp::OnHelpUsing

ID_HELP_USING コマンドを処理します。

CWinApp::RegisterShellFileTypes

Windows のファイル マネージャーにすべてのアプリケーションのドキュメントの種類を登録します。

CWinApp::SetAppID

アプリケーションのユーザー モデル ID を明示的に設定します。 何らかのユーザー インターフェイスをユーザーに表示する前には、このメソッドを呼び出す必要があります (最も適切な場所はアプリケーション コンストラクターです)。

CWinApp::SetRegistryKey

アプリケーションの設定を .INI ファイルの代わりにレジストリに格納します。

CWinApp::UnregisterShellFileTypes

Windows のファイル マネージャーでアプリケーションのすべてのドキュメントの種類を登録解除します。

パブリック データ メンバー

名前

説明

CWinApp::m_bHelpMode

ヘルプ コンテキスト モード (通常 Shift + F1 キーで起動) かどうかを示します。

CWinApp::m_eHelpType

アプリケーションで使用するヘルプのタイプを指定します。

CWinApp::m_hInstance

アプリケーションの現在のインスタンスを識別します。

CWinApp::m_lpCmdLine

アプリケーションのコマンド ラインを指定する NULL で終わる文字列へのポインターです。

CWinApp::m_nCmdShow

初期状態でウィンドウをどう表示するかを指定します。

CWinApp::m_pActiveWnd

OLE サーバーが埋め込み先編集が有効な場合のコンテナー アプリケーションのメイン ウィンドウへのポインターです。

CWinApp::m_pszAppID

アプリケーションのユーザー モデル ID です。

CWinApp::m_pszAppName

アプリケーション名を示します。

CWinApp::m_pszExeName

アプリケーションのモジュール名です。

CWinApp::m_pszHelpFilePath

アプリケーションのヘルプ ファイルのパスです。

CWinApp::m_pszProfileName

アプリケーションの .INI ファイル名です。

CWinApp::m_pszRegistryKey

アプリケーションのプロファイル設定を格納するためのフル レジストリ キーの特定に使います。

プロテクト データ メンバー

名前

説明

CWinApp::m_dwRestartManagerSupportFlags

再起動マネージャーがどのように動作するかを示すフラグです。

CWinApp::m_nAutosaveInterval

自動保存の間隔 (ミリ秒単位) です。

CWinApp::m_pDataRecoveryHandler

アプリケーションのデータ復元ハンドラーへのポインターです。

解説

アプリケーション オブジェクトはアプリケーション (および、各インスタンス) の初期化や、アプリケーションの実行のためのメンバー関数を提供します。

Microsoft Foundation Class を使った各アプリケーションは CWinApp から派生させたオブジェクトを 1 つだけ持つことができます。 このオブジェクトはほかの C++ のグローバル オブジェクトが構築されるときに構築され、Windows によって WinMain 関数が呼び出されたときには利用できるように準備されます。WinMain 関数は Microsoft Foundation Class ライブラリが用意します。 CWinApp 派生クラスのオブジェクトはグローバル レベルで宣言します。

CWinApp からアプリケーション クラスを派生したとき、アプリケーションのメイン ウィンドウ オブジェクトを作成するために InitInstance メンバー関数をオーバーライドします。

CWinApp のメンバー関数に加えて、Microsoft Foundation Class ライブラリには、以下に示すような CWinApp オブジェクトやほかのグローバル情報にアクセスするためのグローバル関数が用意されています。

  • AfxGetAppCWinApp のポインターを取得します。

  • AfxGetInstanceHandle は、現在のアプリケーションのインスタンスへのハンドルを取得します。

  • AfxGetResourceHandle は、アプリケーションのリソースへのハンドルを取得します。

  • AfxGetAppName はアプリケーション名を含む文字列へのポインターを取得します。 CWinApp オブジェクトへのポインターがあるときにアプリケーション名を取得するには、代わりに m_pszExeName を使います。

CWinApp クラスの詳細および以下に関する概要については、「CWinApp : アプリケーション クラス」を参照してください。

  • アプリケーション ウィザードで記述した CWinApp からの派生コード

  • アプリケーションの実行手順での CWinApp の役割

  • CWinApp のメンバー関数の既定の実装

  • CWinApp のキーであるオーバーライド可能な関数

m_hPrevInstance データ メンバーはなくなりました。 CWinApp の前のインスタンスの検出については、https://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja-jp;106385 のサポート技術情報「アプリケーションの前のインスタンスを特定する方法 (KB106385)」を参照してください。

継承階層

CObject

CCmdTarget

CWinThread

CWinApp

必要条件

ヘッダー: afxwin.h

参照

処理手順

方法: 再起動マネージャーのサポートを追加する

関連項目

CWinThread クラス

階層図