方法: 文字列が有効な電子メール形式であるかどうかを検証する

[アーティクル]
08/09/2011

文字列が有効な電子メール形式であるかどうかを検証する例を次に示します。

使用例

次の例では、IsValidEmail メソッドを定義します。このメソッドは、文字列に有効な電子メールアドレスが含まれている場合に true を返し、含まれていない場合に false を返します。それ以外の動作は行いません。電子メールアドレスが有効であるかどうかを確認するため、このメソッドは Regex.IsMatch(String, String) メソッドを呼び出して、アドレスが正規表現パターンに準拠するかどうかを検査します。 IsValidEmail を使うと、アプリケーションでアドレスをデータベースに格納したり、ASP.NET ページに表示する前に、無効な文字を含む電子メールアドレスを排除できます。

IsValidEmail メソッドは、認証によって電子メールアドレスを検証するわけではありません。電子メールアドレスの形式として有効かどうかをを判断しているだけです。

Imports System.Text.RegularExpressions

Module RegexUtilities
   Function IsValidEmail(strIn As String) As Boolean
       ' Return true if strIn is in valid e-mail format.
       Return Regex.IsMatch(strIn, _
              "^(?("")("".+?""@)|(([0-9a-zA-Z]((\.(?!\.))|[-!#\$%&'\*\+/=\?\^`\{\}\|~\w])*)(?<=[0-9a-zA-Z])@))" + _
              "(?(\[)(\[(\d{1,3}\.){3}\d{1,3}\])|(([0-9a-zA-Z][-\w]*[0-9a-zA-Z]\.)+[a-zA-Z]{2,6}))$")
   End Function
End Module

using System;
using System.Text.RegularExpressions;

public class RegexUtilities
{
   public static bool IsValidEmail(string strIn)
   {
       // Return true if strIn is in valid e-mail format.
       return Regex.IsMatch(strIn, 
              @"^(?("")("".+?""@)|(([0-9a-zA-Z]((\.(?!\.))|[-!#\$%&'\*\+/=\?\^`\{\}\|~\w])*)(?<=[0-9a-zA-Z])@))" + 
              @"(?(\[)(\[(\d{1,3}\.){3}\d{1,3}\])|(([0-9a-zA-Z][-\w]*[0-9a-zA-Z]\.)+[a-zA-Z]{2,6}))$"); 
   }
}

この例の正規表現パターン ^(?("")("".+?""@)|(([0-9a-zA-Z]((\.(?!\.))|[-!#\$%&'\*\+/=\?\^`\{\}\|~\w])*)(?<=[0-9a-zA-Z])@))(?(\[)(\[(\d{1,3}\.){3}\d{1,3}\])|(([0-9a-zA-Z][-\w]*[0-9a-zA-Z]\.)+[a-zA-Z]{2,6}))$ の意味を次の表に示します。

パターン	説明
^	文字列の先頭から照合を開始します。
(?("")	最初の文字が引用符であるかどうかを確認します。 (?("") は代替構成体の開始位置です。
((?("")("".+?""@)	最初の文字が引用符の場合は、先頭の引用符、それに続く 1 個以上の任意の文字、さらにその後に末尾の引用符が続くパターンと一致します。文字列はアットマーク (@) で終わる必要があります。
\|(([0-9a-zA-Z]	最初の文字が引用符でない場合は、a ～ z の任意の英字または 0 ～ 9 の任意の数字と一致します。
(\.(?! \.))	次の文字がピリオドの場合は、その文字と一致します。ピリオドでない場合は、次の文字を先読みして照合を継続します。 (?!\.) は、2 つの連続するピリオドが電子メールアドレスのローカル部分に出現することを防ぐゼロ幅の負の先読みアサーションです。
\|[-!#\$%&'\*\+/=\? \^`\{\}\\|~\w]	次の文字がピリオドでない場合は、任意の単語文字または -!#$%'*+=?^`{}\|~ のいずれかの文字と一致します。
((\.(?! \.))\|[-!#\$%'\\+/=\? \^`\{\}\\|~\w])	0 回以上の代替パターン (ピリオドとそれに続くピリオド以外の文字、または複数の文字のうちのいずれかの 1 文字) と一致します。
@	@ 文字と一致します。
(?<=[0-9a-zA-Z])	@ 文字の前にくる文字が A ～ Z、a ～ z、または 0 ～ 9 である場合に照合を継続します。 (?<=[0-9a-zA-Z]) 構成体は、ゼロ幅の正の後読みアサーションを定義します。
(?(\[)	@ に続く文字が左角かっこかどうかを確認します。
(\[(\d{1,3}\.){3}\d{1,3}\])	左角かっこの場合は、左角かっこ、それに続く IP アドレス (各セットがピリオドで区切られた、4 セットの 1 ～ 3 桁の数字)、および右角かっこと一致します。
\|(([0-9a-zA-Z][-\w]*[0-9a-zA-Z]\.)+[a-zA-Z]{2,6})	@ に続く文字が左角かっこでない場合は、値が A ～ Z、a ～ z、または 0 ～ 9 の 1 つの英数字の後に、単語文字またはハイフンの 0 回以上の出現、A ～ Z、a ～ z、または 0 ～ 9 の値の英数字、さらにピリオドが続くパターンと一致します。このパターンは 1 回以上繰り返すことができ、後に 6 つの英字 (a ～ z、A ～ Z) が続く必要があります。正規表現のこの部分は、ドメイン名をキャプチャするようにデザインされています。

コードのコンパイル

IsValidEmail メソッドは、正規表現ユーティリティメソッドのライブラリに含めることができるほか、アプリケーションクラス内のプライベートな静的メソッドやインスタンスメソッドとして含めることもできます。正規表現ライブラリ内の静的メソッドとして使用した場合は、次のようなコードを使用して呼び出すことができます。

Public Class Application
   Public Shared Sub Main()
      Dim emailAddresses() As String = { "david.jones@proseware.com", "d.j@server1.proseware.com", _
                                         "jones@ms1.proseware.com", "j.@server1.proseware.com", _
                                         "j@proseware.com9", "js#internal@proseware.com", _
                                         "j_9@[129.126.118.1]", "j..s@proseware.com", _
                                         "js*@proseware.com", "js@proseware..com", _
                                         "js@proseware.com9", "j.s@server1.proseware.com" }

      For Each emailAddress As String In emailAddresses
         If RegexUtilities.IsValidEmail(emailAddress) Then
            Console.WriteLine("Valid: {0}", emailAddress)
         Else
            Console.WriteLine("Invalid: {0}", emailAddress)
         End If      
      Next                                            
   End Sub
End Class
' The example displays the following output:
'       Valid: david.jones@proseware.com
'       Valid: d.j@server1.proseware.com
'       Valid: jones@ms1.proseware.com
'       Invalid: j.@server1.proseware.com
'       Invalid: j@proseware.com9
'       Valid: js#internal@proseware.com
'       Valid: j_9@[129.126.118.1]
'       Invalid: j..s@proseware.com
'       Invalid: js*@proseware.com
'       Invalid: js@proseware..com
'       Invalid: js@proseware.com9
'       Valid: j.s@server1.proseware.com

public class Application
{
   public static void Main()
   {
      string[] emailAddresses = { "david.jones@proseware.com", "d.j@server1.proseware.com", 
                                  "jones@ms1.proseware.com", "j.@server1.proseware.com", 
                                  "j@proseware.com9", "js#internal@proseware.com", 
                                  "j_9@[129.126.118.1]", "j..s@proseware.com", 
                                  "js*@proseware.com", "js@proseware..com", 
                                  "js@proseware.com9", "j.s@server1.proseware.com" };
      foreach (string emailAddress in emailAddresses)
      {
         if (RegexUtilities.IsValidEmail(emailAddress))
            Console.WriteLine("Valid: {0}", emailAddress);
         else
            Console.WriteLine("Invalid: {0}", emailAddress);
      }                                            
   }
}
// The example displays the following output:
//       Valid: david.jones@proseware.com
//       Valid: d.j@server1.proseware.com
//       Valid: jones@ms1.proseware.com
//       Invalid: j.@server1.proseware.com
//       Invalid: j@proseware.com9
//       Valid: js#internal@proseware.com
//       Valid: j_9@[129.126.118.1]
//       Invalid: j..s@proseware.com
//       Invalid: js*@proseware.com
//       Invalid: js@proseware..com
//       Invalid: js@proseware.com9
//       Valid: j.s@server1.proseware.com

参照

その他の技術情報

.NET Framework の正規表現

方法: 文字列が有効な電子メール形式であるかどうかを検証する

使用例

コードのコンパイル

参照

その他の技術情報

その他のリソース