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次期バージョンでの互換表示機能の改良について

更新日: 2008 年 12 月 4 日


本記事は、Internet Explorer 開発チーム ブログ (英語) の翻訳記事です。本記事に含まれる情報は、Internet Explorer 開発チームブログ (英語) が作成された時点の内容であり、製品の仕様や動作内容を保証するものではありません。本記事に含まれる情報の利用については、 使用条件をご参照ください。また、本記事掲載時点で、Internet Explorer 開発チーム ブログ (英語) の内容が変更されている場合があります。最新情報については、Internet Explorer 開発チームブログ (英語) をご参照ください。

翻訳元 : Compatibility View Improvements to come in IE8 (英語)



次の Internet Explorer 8 の公開アップデート (Windows Vista 、Windows XP ベースのオペレーティング システム用、および Windows 7 Beta) には、Internet Explorer 8 の新機能であるより標準に準拠した既定の動作にまだ対応していないサイトを訪問した際に、エンド ユーザーを支援する互換表示機能への改良を含みます。この投稿では技術的な背景と、この新機能がどのように動作するのかについて示します。

標準化、相互運用性、互換性、およびInternet Explorer 8 の概略

Web 標準化の推進によって Internet Explorer の相互運用性を改良することに伴い、一部のユーザーが以前のバージョンのInternet Explorer の動作に依存した Web サイトで互換性の問題に直面する可能性があります。

Internet Explorer 8 の Beta 1 リリースにおいて Microsoft は、 最も標準に準拠した Web ページの既定の表示方法を Internet Explorer の既定値とする (英語) ことで相互運用性の確保に取り組むことを明らかにしました。このことは今後作成される数十億の Web ページにとって望ましいことです。私たちは開発者が Internet Explorer 8 の 強力なプラットフォームの動作 (英語) (CSS 2.1 対応、優れたドキュメント オブジェクト モデル、ARIA 、クロスドメイン リクエスト (XDR) およびクロスドメイン メッセージング (XDM) 、HTML5 サポートの開始など) を利用して相互運用性に優れたサイトを簡単に構築できると考えています。

問題は、現存するそれなりの数の Web ページが、時代遅れの、相互運用性に適さない Internet Explorer 由来の 動作であると思われることです。それらの Web ページは、少々調整不足と思われるだけのものからまったく動かないものまでありますが、正しくは機能しないでしょう。

こうした状況こそまさに、私たちがなぜ相互運用性の確保に取り組むのか、Internet Explorer 8 において標準化作業を行うのかの理由です。Web サイトを開発する人々、そのサイトを利用する人々はともに Web サイトが適切に動作することを望んでいます。過去において、重要な技術について標準を制定している段階や標準化が発効する前の段階で、いくつかのバージョンの Internet Explorer を公開してきました。現時点で私たちができうる最も重要なことは、エンドユーザーが受容可能なように互換性の問題を極力減らして、より良い Web のため適切な相互運用性を提供することです。

私たちは新しい、より標準に準拠した既定の動作が素晴らしいエクスペリエンスとなることを切望しています。我が社には数百数千もの Web サイトの調査に従事している担当者が多数在席しています。Internet Explorer 8 における私たちの最終目標は、Internet Explorer 8 の標準に準拠した新機能のテストによってであれ、IE7 互換モードの使用を Internet Explorer 8 に指示するために タグか HTTP ヘッダー (英語) を Web サイトへ追加することによってであれ、Web サイトが素晴らしいエクスペリエンスを容易に提供できるようにすることです。

Internet Explorer 8 の Beta 2 リリースでは、 互換表示 ボタンを導入しました。このボタンで、コンピュータに詳しいエンドユーザーは従来の Internet Explorer の動作に依存する Web サイトで遭遇した互換性の問題を解決できます。具体的には、このボタンは特定の Web サイトがブラウザー内で動作するよう、既定ではない方法で処理することを可能とします。これはとても良い機能で、Beta 2 では Internet Explorer 7 の動作に依存しているのにそれと明示していないサイトをInternet Explorer 8 で訪問した場合でも、正常に動作させることができます。

Web サイトへの取り組みにも関わらず、Internet Explorer 8 のユーザーは依然として互換表示機能を多用しなくてはならないことが遠隔計測から得られるデータにより判明しています。測定の結果から判断すると、Internet Explorer の標準に準拠した新しい既定の動作では正常に機能しないページを含む大規模サイトが、 facebook.com myspace.com (英語) bbc.co.uk (英語) 、および cnn.com (英語) など のように存在しています。また測定の結果からは Internet Explorer 8 の利用者の全てがそれらのページで互換表示ボタンをクリックしている訳ではないことも確認しています。サイトを正常に機能させるために手動の操作が必要であることに気付かなかった多くの人々は、素晴らしいエクスペリエンスを得ることができません。

支援のためのコミュニティ (もしくはよりよりエクスペリエンスのための遠隔計測とカ
スタマー フィードバックの適用)

私たちは標準モードを既定値とすることで得られるエクスペリエンスがエンド ユーザーにとってよりよいことを望んでいます。

Internet Explorer 8 で は互換性についてのエクスペリエンスをより良いものとするため、カスタマーのフィードバックを活用することに焦点を当てて取り組んでいます。またエンド ユーザーのコミュニティにも耳を傾け、Web サイト開発者のコミュニティにも同様に関わっています。

Windows 7 Beta、もしくは次回のアップデートで公開される Internet Explorer 8 をインストールする際、ユーザーは互換表示モードで表示する必要があるサイトのリストに関するオプト- インの選択を求められます。このリストのサイトは Internet Explorer 8 利用者からのフィードバックを基にしています 。 特にどのような大規模サイトでユーザーが互換表示ボタンをクリックしたかという点を重視しました。このリストは自動的に更新され、インターネットに詳しくないユーザーが、まだ Internet Explorer 8 に対応していないサイトでより良いエクスピリエンスを得るのに役立ちます。以下で、いくつかの詳細について説明します。

  1. このリストのサイトは製品サポートの分野と同様に遠隔計測データに適用されている客観的な判断基準を元にしています。例えば、全世界規模の上位サイトに加えて、市場動向を元に大規模サイトであると判断されるサイト (世界的な上位のサイトでなくとも、リストに加えることが利用者にとって重要であると考えられる、地域ごとの上位50 サイト) が対象となります。
  2. Internet Explorer 8 Beta ユーザーから収集するデータは Web サイトのトップ レベル ドメインと、そのサイト訪問中のユーザーの互換表示選択の有無が対象となります (詳しくは Internet Explorer 8 プライバシーポリシー (英語) をご確認ください)。
  3. このリストでユーザーに提示が必要とされたサイトについては、定期的な再調査を実施します。

これらのサイト (既に支援を行ったサイトを含めて) には Internet Explorer 8 を利用している訪問者が既定の動作で得られるエクスペリエンスをご理解いただき、サイトをより良いものとするための方法をお伝えします。また当面の間は彼らのサイトを互換性リストに登録し続けることを伝え、サイトをオプトアウトする方法を説明します (あるドメインが Microsoft にオプト- アウトを選択すると通知した場合、次に予定されているリストの更新時にそのサイトをリストから除外します)。

Internet Explorer 8 はアクセスの多い特定のサイトの互換性に関する問題の修正を考慮した初めてのブラウザーではありません。 Opera (日本語版) は "Opera で利用できない Web ページを自動的に修正する機能" を持っています。これは "スクリプトファイルは自動的に Opera Software ASA から配布され、特定の Web サイトやスクリプトに対して修正が適用されます"。

ユーザーの選択肢: 詳細とスクリーンショット

ユーザーは Internet Explorer の初回起動時の設定の際と互換表示設定ダイアログでこのリストに関する選択を行うことができます。初回起動時の設定中には、" 高速" と "カスタム" のいずれも既定では選択されていません。ユーザーがどちらかを選択する必要があります。

互換表示設定のダイアログボックスにはユーザーの選択が反映されており、ユーザーはいつでも更新リストを有効化、もしくは無効化することができます。

このリストの入手を選択したユーザーは、Windows Update パッケージで Internet Explorer のセキュリティ更新などと同様に 受け取ります。リストのパッケージはセキュリティ更新とは分離されていますが、同じタイミングで公開されます (通常、二か月ごとに更新されます) 。月例更新として認知されている通常のスケジュールに沿って定期的に提供することが、私たちの目標です。

企業内環境のカスタマーが稼働させている WSUS や他の管理用ソフトウェアはこれらのパッケージのダウンロードとインストールを制御することができます。企業内管理者はグループ ポリシーを使用して、互換表示機能を用いて表示する必要のあるサイトの追加リストを管理下にあるユーザーに配布することも可能です。これ以外のカスタマーは "緊急" に分類されている Internet Explorer の更新のみをインストールするように選択することによって、同じようにこれらのパッケージのダウンロードとインストールを管理することができます。

このリストが有効となっている状態でユーザーが Web サイトをブラウズした場合、Internet Explorer はそのサイトを互換表示モードで表示すべきかを判断するためにリストをチェックします。もしそのサイトがリストに記載されている場合、ユーザーが互換表示ボタンをクリックしたのと同様に、互換表示機能を使用します。サイトがリストに記載されていない場合、Internet Explorer はそのコンテンツ内でサイトが指示している設定を使用します。また、互換表示が必要なサイトとしてユーザーが指定している場合も同様ですが、最終的には <META> タグ、もしくは HTTP ヘッダーの存在がクライアント側で構成されたいかなる互換表示モードにも優先されます。そのため、リストに記載された場合でも、サイトを Internet Explorer 8 に対応させ、<META> タグや HTTP ヘッダーを明記してこのリストの動作を上書きすることで、最も標準に準拠した動作モードを使用することができます。

なお、互換表示設定のダイアログはユーザーが指定したサイトのリストの項目のみを表示します。アクティブなリストの内容に確認したいユーザーは 、Internet Explorer のアドレスバーから res://iecompat.dll/iecompatdata.xml を呼び出すことができます。

最後に

Web 構築に携わる人々の生活は過酷なものです。開発者は不足しがちな時間と競い合うような多くの問題を抱えています。例えば管理下にあるサイトをより安全で、より高速で、Internet Explorer 8 のような新しいブラウザーがサポートを始めた新機能を用いてよりリッチにするといった課題です。場合によっては、開発者は新しいブラウザー向けにサイトの互換性を維持するためのタグやヘッダーを追加するため、時間を費やさなければなりません。Internet Explorer 8 Beta 1 が公開された 2008 年 3 月から、Microsoft はサイト開発者に対して、いかにしてユーザーが彼らのサイトで引き続き優れたエクスペリエンスを得られるかについて、積極的な働きかけを継続してきました。

開発者がこうした作業を行うかどうかに関わらず、Web の利用者は Web がいつも通りに動作し続けることを期待しています。彼らは相互運用性と標準化によって得られる利益に期待しています。彼らは互換性の問題によって生じる負担を望んではいません。

そのため、Internet Explorer 8 Beta 1 では、エンド ユーザーに対し、ブラウザーの再起動を必要とするサイズの大きい互換性ツールバー ボタンを提供しました。Beta 2 では、互換性に関するエクスペリエンスに対してよりユーザー フレンドリーとなるよう、ブラウザーの再起動を必要としない幾分控え目なボタンを提供しました。最新の互換表示に関するアップデートでは、互換性に問題のある Web をブラウズに関連する手動操作の総数を削減するためのコミュニティ主導のリストを使用するかどうかユーザーに選択肢を提供することで、エクスペリエンスの改善を行います。

Scott Dickens
Program Manager

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