アーキテクチャ ジャーナル

アーキテクチャ ジャーナル第 20 号: 混迷する時代のアーキテクチャ

ダウンロードする (XPS 形式 / PDF 形式 (もはや利用できます))

更新日: 2010 年 4 月 5 日


 序文: 親愛なるすべてのアーキテクトに

々アーキテクトの役割とは、ビジネスの方針に即した IT を構築することである、という基本に今一度立ち返ってみましょう。これについては読者の皆様にもご賛同いただけるはずです。経済の減速によって、ほとんどすべての企業が苦しい経営を強いられる今、アーキテクトに求められるのはビジネスのペースに合わせたアーキテクチャ作りです。今日のビジネスのペースはこれまでになく不安定で、移ろいやすいものになっています。

当初、私たちアーキテクトは、この新たな状況にも対応できると考えていました。対策を講じ、実行に移している最中に、"事業継続のために会社はさらなる変革を迫られている" と告げられたのです。最終四半期の業績報告では、成長予測は下方に (場合によってはマイナスに) 修正されていました。

今号の『アーキテクチャ ジャーナル』の焦点は、この経済危機はいつ終焉を迎えるのか、アーキテクトは職を失わずに済むかといったことではなく、むしろ、アーキテクチャ戦略や IT の動向、成功事例の紹介に主眼を置いています。今号のジャーナルでは、客員編集者として Mike Walker 氏の貴重な助力を得ることができました。Walker 氏は巻頭の記事の中で、現在のような厳しい情勢の中で、アーキテクトはどのようにビジネスに付加価値をもたらすことができるのかを詳しく説明しています。同氏および他の寄稿者は、読者の皆様や私と同じアーキテクトであり、世界大恐慌を生き抜いたというような経歴があるわけではありません (無論、当時と今ではテクノロジー全般も IT アーキテクチャという分野も様相が若干異なっています)。しかし、私たちと同様、困難な状況に突如見舞われながらも、それに適応することに成功しています。その彼らが語る成功の秘訣に耳を傾けてみましょう。今号の記事が、読者の皆様にインスピレーションと勇気を与えるものとなることを願っています。

さて、先号でもお伝えしましたが、現在主流となっている電子媒体の利点を生かして『アーキテクチャ ジャーナル』に随時新たな特色を加えています。記事の最後に「関連情報」セクションを設け、実装についてさらに掘り下げた関連情報へのリンクを掲載しています。

今号は、新たに "ゲスト コラムニスト" というコンセプトを導入しています。今後は、各記事に 1 人か 2 人、場合によっては 3 人のゲスト コラムニストのコラムが掲載される予定です。このコンセプトの狙いは、多様な視点や意見を通じて、各テーマについてより広い視野で考えてみる機会を提供することにあります。この他にも、さまざまな試みを計画しています。また、印刷版をお求めの読者のために、オンデマンド印刷の実現にも取り組んでいます。

読者の皆様の中にも、『アーキテクチャ ジャーナル』に記事を寄稿したいとお考えの方がいらっしゃるのではないでしょうか。"2000 年代末における SOA" に関する記事の募集については、既に締め切らせていただいております。ご応募いただいた皆様すべてに感謝いたします。今後の記事の募集については、『アーキテクチャ ジャーナル』のニュースレターでご確認いただけます。このニュースレターの購読を希望される方は、 アーキテクチャ ジャーナルの Web サイト (英語) にアクセスしてください。

ご意見は直接、 電子メール (英語) でお寄せください。


Diego Dagum

編集長


目次

 
 

混迷する時代のアーキテクチャ

この経済危機によってビジネスは方針転換を迫られており、それに伴ってアーキテクチャにおける優先順位も変化しています。この記事では、こうした点について考察し、アーキテクチャに関する意思決定から最大の効果を引き出す方法を検討します。

 
 

再利用、購入、構築: コンポーネントおよびサービス

意思決定を左右する要因、高次の考慮事項、プロセスに作用する力について解説し、バランスのとれた分析を通して結論を引き出す方法を探ります。

 
 

"永続と繁栄を目指して" :
顧客満足と従業員の定着を同時に実現するアジャイル プロセス

あるソフトウェア開発企業の実例を基に、(現在の経済情勢がもたらす) さまざまな変化に対応しながら、納期どおりにアプリケーションを完成させて、顧客や従業員の心をつかむ方法を学びます。

 
 

混沌とした時代を生き残る:
ビジネス アーキテクチャを使用した IT イニシアチブの優先順位付け

プロジェクト ポートフォリオに優先順位を設け、予算とリソースを配分すべきプロジェクトを見極めて投資回収率 (ROI) を最大化するという、マイクロソフトで実践されている手法について説明します。

 
 

混沌とした時代の実用的なアーキテクチャ

停滞こそが発展を生む原動力に他ならないことを示すさまざまな思考法、プラクティス、示唆に富む実例を紹介します。

 
 

仮想化によるインフラストラクチャ コストの削減

少ない投資で大きな効果が得られる仮想化の手法を紹介します。仮想化に関する記事として初めてコスト削減率を具体的に提示しています。

 
 

クラウド上のエンジニアリング: 混沌とした時代の中で形作られる エンジニアリング ソフトウェア + サービスのアーキテクチャ

高価なインフラストラクチャでのホスト管理が必要なソリューションの製造販売から脱却して、アプリケーションをサービスとして提供することで顧客のコスト削減に貢献している企業の事例を報告しています。

 

ページのトップへ