フレームワーク ライブラリのバージョン

カーネル モード ドライバー フレームワーク (KMDF) ライブラリの各バージョンには、メジャー バージョン番号とマイナー バージョン番号が割り当てられています。ライブラリのファイル名には、メジャー バージョン番号が含まれています。ファイル名の形式は次のとおりです。

Wdf<メジャー バージョン番号**>000.sys

メジャー バージョン番号は 2 文字で表されます。たとえば、Version 1.0 のライブラリのファイル名は、Wdf01000.sys です**。Version 1.1、1.2 などのファイル名も Wdf01000.sys となり、ライブラリ ファイルの新しいマイナー バージョンがリリースされるたびに、前のバージョンのファイルが上書きされます**。

メジャー バージョン X のライブラリを使用してドライバーを開発した場合、ドライバーは、メジャー バージョン X に属するいずれかのマイナー バージョンを使用して実行されます**。

(フレームワークの共同インストーラーのファイル名には、メジャー バージョン番号とマイナー バージョン番号の両方が含まれています。共同インストーラーのファイル名の詳細については、「フレームワークの共同インストーラーのインストール」を参照してください。)

ドライバーをビルドすると、ビルド ユーティリティは、使用したライブラリのバージョン番号を含むスタブ ファイルにドライバーをリンクします。オペレーティング システムがドライバーを読み込むと、フレームワークのローダーが、ドライバーのスタブ内のバージョン情報を確認して、どのバージョンのライブラリを読み込む必要があるかを判定します。

ドライバーが Version 2.0 のライブラリを使用してビルドされており、その後 Version 2.1 がリリースされた場合、どちらのバージョンも同じファイル名なので、ローダーは Version 2.1 を読み込みます。

新しいバージョンのライブラリのインストール時にドライバーがライブラリを使用している場合は、ドライバーで新しいバージョンのライブラリを使用できるようにするために、コンピューターを再起動する必要があります。

ドライバーで使用されているライブラリのバージョンを調べるには、ドライバーから WdfDriverIsVersionAvailable または WdfDriverRetrieveVersionString を呼び出します。

Microsoft Windows 2000 以降のバージョンの Windows オペレーティング システムで動作するドライバーを開発するには、KMDF ライブラリ、およびそのライブラリを含むバージョンの Windows Driver Kit (WDK) を使用します。次の表に、KMDF ライブラリのリリース履歴を示します。

KMDF ライブラリのバージョン リリースの方法 そのバージョンのライブラリを同梱する Windows のバージョン

1.0

ダウンロードのみ

なし

1.5

Windows Vista WDK

Windows Vista

1.7

Windows Server 2008 WDK

Windows Vista SP1、Windows Server 2008

1.9

Windows 7 WDK

Windows 7