コード分析ツールと検証ツールを使ったドライバーの分析

コード分析ツールと検証ツールは、ソース コードを体系的に分析することによって、ドライバーの安定性と信頼性の向上に役立ちます。コンパイラや従来の実行時テストでは見逃されるエラーを検出できます。また、ドライバーが Windows オペレーティング システム カーネルと正しく情報をやり取りしているかどうかを調べます。Microsoft Visual Studio Ultimate 2012 と Windows Driver Kit (WDK) を使うと、コード分析ツールと検証ツールをビルド プロセスの一部として実行するように構成したり、あらかじめ決めておいた時刻にツールがドライバーを分析するようにスケジュールしたりすることができます。

Windows ドライバー用 C/C++ コード分析ツール

Windows 8 リリースの WDK には、Visual Studio に含まれている C/C++ コード分析ツールの拡張機能が用意されています。具体的には、カーネル モード ドライバーのコード内のエラーを検出するように設計された専用のドライバー モジュールが提供されます。 このドライバー モジュールは、C/C++ コード分析ツールに統合されます。

用途: C/C++ コード分析ツールは、開発サイクルのごく初期 (コードを正しくコンパイルした直後) のドライバーに実行できます。

Visual Studio のコード分析ツールについて詳しくは、以下のトピックをご覧ください。

  以前のバージョンの WDK では、コード分析用のドライバー固有のモジュールが、PREfast for Drivers (PFD) と呼ばれるスタンドアロン ツールに組み込まれていました。また、PREfast for Drivers は、Microsoft Automated Code Review (OACR) の一部として、WDK ビルド環境に統合されていました。

 

静的ドライバー検証ツール

静的ドライバー検証ツール (SDV) は、Windows カーネル モード ドライバーのソース コードを体系的に分析する、静的な検証ツールです。SDV は、ドライバーが Windows オペレーティング システム カーネルと正しく情報をやり取りしているかどうかを調べます。SDV の起動は、Visual Studio の [ドライバー] メニューから行うか、[Visual Studio コマンド プロンプト] ウィンドウから行います。

用途: 静的ドライバー検証ツールは、開発サイクルの初期に、正しくコンパイルされたドライバーに対して実行します。また、テスト サイクルを始める前に実行します。

静的ドライバー検証ツールについて詳しくは、以下のトピックをご覧ください。

  以前のバージョンの WDK では、静的ドライバー検証ツールは、WDK ビルド環境ウィンドウから起動するスタンドアロン ツールでした。