Windows Phone 8 での静的 TextBlock コントロールのあるコード例のビルド

  • [アーティクル]

2014/06/18

対象: Windows Phone 8 および Windows Phone Silverlight 8.1 | Windows Phone OS 7.1

 

このトピックでは、次のような特徴を持った Windows Phone のコード例をビルドおよび実行する方法について説明します。

  • Windows Phone アプリのユーザー インターフェイスとは無関係の型やメンバー (String、Regex、Dictionary<TKey, TValue> クラスなど) をデモンストレーションする。

  • コード例を実行する静的な Demo メソッドを持つ。

  • 出力を TextBlock コントロールに書き込む。

注意

Windows Phone と .NET Framework では、コード例に多くの共通点がある反面、いくつか異なる部分もあります。たとえば、Main メソッドではなく、Demo メソッドがコード例に使用されています。また、Console.WriteLine を使用する代わりに、TextBlock コントロールに書き込みを行います。

Windows Phone のコード例のビルドは、次の手順で構成されています。この手順の詳細は、「手順」のセクションで説明しています。

  1. Windows Phone アプリ プロジェクト テンプレートを使用して新しいプロジェクトを作成します。

  2. MainPage.xaml ファイルを修正します。

  3. MainPage.xaml.cs ファイルまたは MainPage.xaml.vb ファイルを修正します。

  4. コード例を含む新しいファイルを追加します。

  5. アプリをビルドして実行します。

手順

Windows Phone アプリ プロジェクトを Visual Studio で作成するには

  1. Visual Studio を起動します。

  2. [ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。

  3. [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [プロジェクトの種類] ペインで、[Visual C#] または [Visual Basic] をクリックします。

  4. [テンプレート] リストで [Windows Phone アプリ] をクリックします。

    注意

    電話のテンプレートがリストに表示されない場合は、「Windows Phone SDK」で Windows Phone ソフトウェア開発キットのインストールについて参照してください。

  5. アプリの名前とその場所を入力し、[OK] をクリックします。

  6. アプリが対象としている Windows Phone プラットフォームを選択します。

    重要

    一部の例では、Windows Phone OS 7.0 または Windows Phone OS 7.1 で使用できない型またはメンバーが呼び出され、それらのプラットフォームで正常にコンパイルまたは実行できない場合があります。

MainPage.xaml ファイルを修正するには

  1. アプリ プロジェクトの既定の MainPage.xaml ファイルを開きます。

  2. 次の TextBlock コントロールを既定の Grid コントロールに挿入します。

    <TextBlock x:Name="outputBlock" FontSize="12" TextWrapping="Wrap">
     </TextBlock>

    修正後の MainPage.xaml ファイルの結果部分は、次のようになります。

    <Grid x:Name="ContentPanel" Grid.Row="1" Margin="12,0,12,0"></Grid>
   <TextBlock x:Name="outputBlock" FontSize="12" TextWrapping="Wrap">
   </TextBlock>
</Grid>

MainPage.xaml のコード ファイルを修正するには

  1. アプリの MainPage.xaml.cs ファイルまたは MainPage.xaml.vb ファイルを開きます。

  2. メインの Page() コンストラクターの InitializeComponent ステートメントの後に、static (Visual Basic では Shared) Example.Demo メソッドの呼び出しを追加します。このメソッドに、outputBlock という名前の TextBlock コントロールを渡します。

  3. 修正後の MainPage.xaml.cs または MainPage.xaml.vb コード ファイルは、次のようになります。

    Partial Public Class Page
   Inherits PhoneApplicationPage

   Public Sub New()
      InitializeComponent()

      Example.Demo(outputBlock)
   End Sub
End Class

    using Microsoft.Phone.Controls;
using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Windows;
using System.Windows.Controls;
using System.Windows.Documents;
using System.Windows.Input;
using System.Windows.Media;
using System.Windows.Media.Animation;
using System.Windows.Shapes;

namespace ApolloApplication
{
    public partial class Page : PhoneApplicationPage
    {
        public Page()
        {
            InitializeComponent();

            Example.Demo(outputBlock);
        }
    }
}

Windows Phone プロジェクトにコード例を含む新しいファイルを追加するには

  1. Windows Phone トピックからコード例をコピーします。

  2. ソリューション エクスプローラーでプロジェクトの名前を右クリックし、[追加] をポイントして [新しい項目] をクリックし、プロジェクトに新しいファイルを追加します。

  3. [新しい項目の追加] ダイアログ ボックスで、[テンプレート] ボックスの一覧の [コード ファイル] をクリックし、ファイルに「Example.cs」または「Example.vb」という名前を付けて、[追加] ボタンをクリックします。

  4. Example.cs ファイルまたは Example.vb ファイルを開きます。

  5. コード例を新しいコード ファイルに貼り付けます。

  6. 次のコードは、Example.cs または Example.vb です。

    Class Example
   Public Shared Sub Demo(ByVal outputBlock As System.Windows.Controls.TextBlock)

      outputBlock.Text += "This is sample output." + Environment.NewLine

   End Sub 
End Class 

    using System;
using Microsoft.Phone.Controls;

class Example
{
   public static void Demo(System.Windows.Controls.TextBlock outputBlock)
   {

      outputBlock.Text += "This is sample output." + Environment.NewLine;

   }
}

    これで、コード例をビルドして実行する準備ができました。

参照

その他の技術情報

Windows Phone 8 の概念とアーキテクチャ