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Visual Basic によるスマート デバイス向けの開発

更新 : 2007 年 11 月

Visual Studio 2008 では、Visual Basic によるスマート デバイス アプリケーションの開発がサポートされています。Pocket PC や Smartphone など、Windows CE .NET ベースのプラットフォーム向けにアプリケーションを開発するときに必要なツールとフレームワークが用意されています。

デバイス向けのアプリケーションの開発

デバイス向けのアプリケーションとしては、大きく分けて次の 2 種類を開発できます。

  • Web サーバー上で実行され、ブラウザを備えたモバイル デバイスの範囲に別の形式で表示されるモバイル Web アプリケーション。詳細については、「ASP.NET モバイル Web ページの作成」を参照してください。

  • デバイス自体で動作する、Windows CE ベースのリッチ クライアント アプリケーション。"スマート デバイス向けアプリケーション" という言葉が指すのは、通常はこちらの方法です。

  • スマート デバイス向けの開発では、デスクトップ アプリケーションを開発するときと同じ Visual Studio 環境を使用しますが、いくつかの違いが生じます。たとえば次のような違いです。

  • リモート デバイスに接続してデバッグするための追加的なツールを使用します。

  • プロジェクト作成時にプロジェクトの種類とテンプレートを選択することに加え、アプリケーションの実行およびデバッグに使用するデバイスを選択する必要があります。選択できるデバイスは、開発用コンピュータに接続された物理デバイス、ネットワーク接続されたデバイス、開発用コンピュータ上で実行されるデバイス エミュレータのいずれかです。

  • デバイス向けに開発するときには、クラスおよびそのメンバに違いがあります。クラスおよびそのメンバを利用できるかどうかを確認するには、ドキュメントを参照するか、IntelliSense を使用するか、またはプロジェクトがアクティブなときに Visual Studio オブジェクト ブラウザを使用します。詳細については、「.NET Compact Framework」を参照してください。

デバイス アプリケーションの作成

Visual Studio 2008 の強化された [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスは、Visual Studio .NET 2003 のスマート デバイス アプリケーション ウィザードに代わるものです。Visual Studio 2008 では、プロジェクトの種類やプロジェクト テンプレートに関するすべての項目を [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスで選択できます。詳細については、「方法 : Visual Basic または Visual C# を使用してデバイス アプリケーションを作成する」を参照してください。

スマート デバイスに関連するタスクの一覧については、「スマート デバイス アプリケーション (Visual Basic での操作方法)」を参照してください。

データとデバイス

.NET Compact Framework では、デバイスに対して ADO.NET の充実した実装を提供し、DataSet クラスと DataView クラスをサポートします。このサポートには、DataRelation クラスと Constraint クラス、および DataSet を定義および操作するその他のクラスが含まれます。.NET Compact Framework には、SQL Server .NET データ プロバイダも含まれます。詳細については、「.NET Compact Framework でのデータ アクセスと XML サポート」および「System.Data.SqlServerCe 名前空間」を参照してください。

ネットワーク

.NET Compact Framework では、HTTP、DNS、Web 要求と応答など、ネットワーク ソケットレベルの API とさらに上位レベルの抽象化をサポートしています。接続は、IrDA (Infrared Data Association) や、ソケット API を通じた TCP/IP トランスポートで提供されます。詳細については、「.NET Compact Framework でのネットワーキングと接続性」を参照してください。

Pocket PC 向けの開発

次の表は、Pocket PC に固有のタスクの一覧です。

目的

参照項目

DocumentList コントロールを使用してアプリケーションのファイル管理タスクを処理する。

方法 : DocumentList コントロールを使用する

アプリケーションでフォーム要素を使用する。

Pocket PC のフォーム スタイル

アプリケーションの HardwareButton コンポーネントを使用して物理的なハードウェア ボタンからアプリケーションをアクティブにする。

方法 : HardwareButton コンポーネントを使用する

アプリケーションで InputPanel コンポーネントを使用する。

方法 : InputPanel コンポーネントを使用する

アプリケーションでユーザー入力に使用する Pocket PC の入力メソッドを選択する。

方法 : Pocket PC の入力方法を設定する

アプリケーションで通知を送信および応答する。

方法 : 通知を送信する

移動キーを検出する。

方法: 移動キーを検出する

Smartphone 向けの開発

.NET Compact Framework は、Windows Mobile 2003 以降の Smartphone にインストールできます。

次の表は、Smartphone 開発に固有のタスクの一覧です。

目的

参照項目

アプリケーションで使用する Smartphone の入力メソッドを設定する。

方法 : Smartphone の入力モードを設定する

Back キーをオーバーライドする。

方法 : Smartphone の Back キーをオーバーライドする

Smartphone メニューを使用する。

方法 : Smartphone のメニューを使用する

参照

概念

..NET Compact Framework に関する「方法」トピック

その他の技術情報

Pocket PC の開発と .NET Compact Framework

Smartphone の開発と .NET Compact Framework

Windows Embedded CE の開発と .NET Compact Framework