Visual Basic 6.0 ユーザー向けの新機能
更新 : 2007 年 11 月
Visual Basic 6.0 を使い慣れているユーザーにとって、Visual Basic 2008 には多くの新機能や大きく改善された機能があります。これらの変更のために、Visual Basic を使って開発した方が、以前のバージョンを使って開発するよりもさらに簡単かつ強力になりました。次の一覧では、最大の変更点の一部を重点的に示し、詳細情報へのリンクを示します。
Visual Basic 言語の新機能
Visual Basic ではさまざまな言語機能が新たに追加または改良され、高性能なオブジェクト指向プログラミング言語を実現しています。継承、インターフェイス、オーバーロードなどの機能がこれに該当します。Visual Basic を使って開発することにより、真のマルチスレッド アプリケーションを作成できるようになりました。このほかに Visual Basic 2008 に追加された言語機能には、構造化例外処理、カスタム属性、共通言語仕様 (CLS: Common Language Specification) への準拠などがあります。
Visual Basic 2008 では、継承、オーバーロード、Overrides キーワード、インターフェイス、共有メンバ、コンストラクタなど、多くの新しい (または改良された) オブジェクト指向言語機能がサポートされています。
Visual Basic 言語の新機能の詳細については、「Visual Basic 言語の新機能 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
以前のバージョンから変更された特徴や機能の説明については、「言語の変更点 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
My を使用した Visual Basic 開発
Visual Basic 2008 には、RAD (Rapid Application Development) のための強力な新機能が用意されており、これによって生産性と使いやすさを向上できます。こうした機能の 1 つに My という機能があります。これを使用すると、頻繁に使われる .NET Framework 機能にアクセスできます。また、My は、アプリケーションとその実行時環境に関連した情報および既定のオブジェクト インスタンスを提供します。この情報は、IntelliSense を介してアクセスできる形式で編成され、使用に応じて論理的に表現されます。詳細については、「My による開発」を参照してください。
フォームとコントロールの新機能
Windows フォームは .NET Framework を実装する新しいオブジェクト指向のフレームワークです。Windows フォームと Windows フォーム コントロールを組み合わせると、Visual Basic で Windows ベースのアプリケーションを開発するための堅牢なアーキテクチャが実現します。
フォームとコントロールの新機能の詳細については、「Windows フォームの新機能 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
Visual Basic 6.0 のフォームに関する知識がある場合は、「フォームのタスク (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」で新概念に関する説明を参照してください。
Visual Basic IDE の新機能
Visual Basic 2008 の統合開発環境 (IDE: Integrated Development Environment) は、最初は分かりにくいかもしれません。しかし、これを使い始めると、生産性を高めるさまざまな新機能が含まれていることに気付くでしょう。
詳細については、「Visual Studio IDE の新機能 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
データの新機能
Visual Basic 2008 には、データにアクセスするアプリケーションを開発する際に役立つ、いくつかの新機能が用意されています。データ ソース構成ウィザード は、データベース、XML Web サービス、およびユーザー作成オブジェクトに含まれるデータに対するアプリケーションからの接続を簡素化します。新しい [データ ソース] ウィンドウ では、プロジェクトで使用できる関連データが一元的に表示されます。ウィンドウからフォームにアイテムをドラッグするだけで、データ バインド コントロールを作成でき、データ バインディングに伴う複雑さも軽減されます。Visual Studio で生成される新しい TableAdapter の概要 オブジェクトを使用すると、データセットへのデータの読み込み、クエリの実行、およびストアド プロシージャの実行が可能です。新しいローカル データ機能により、Microsoft Access データベース ファイルおよび Microsoft SQL Server Express Edition データベース ファイルをアプリケーションに直接組み込むことができるようになりました。新しいデータ機能の一覧については、「データの新機能」を参照してください。
セットアップと配置の新機能
ClickOnce 配置のような新技術の導入によって、Visual Basic 2008 で作成したアプリケーションの配置が今までよりも簡単になりました。
ClickOnce 配置により、自動的に更新される Windows ベースのアプリケーションおよびコンソール アプリケーションを発行できます。このアプリケーションは、Web アプリケーションと同じように簡単にインストール、更新、および実行できます。プロジェクト デザイナの新しいタブ [セキュリティ]、[署名]、および [発行] を使用すると、ClickOnce による配置をカスタマイズできます。[ビルド] メニュー (およびソリューション エクスプローラのショートカット メニュー) に新たに追加された [発行] を使用して、発行ウィザードにアクセスできます。このウィザードは、アプリケーションを発行するために必要な手順を実行するツールです。詳細については、「ClickOnce の配置」を参照してください。
また、Visual Basic 6.0 のセットアップ ウィザードとディストリビューション ウィザードは、Visual Basic 2008 では、Windows インストーラ ベースの [セットアップと配置] プロジェクトに置き換えられました。詳細については、「セットアップと配置 (Visual Basic 6.0 ユーザー向け)」を参照してください。
Visual Basic 6.0 で作成したアプリケーションのアップグレード
Visual Basic 2008 では、.NET Framework の利点を活かして開発を続けるために、Visual Basic 6.0 で作成されたアプリケーションをアップグレードできます。Visual Basic 6.0 のプロジェクト ファイル (.vbp) を初めて開くと、Visual Basic アップグレード ウィザードが表示されます。開発環境以外でプロジェクトをアップグレードするためのコマンド ライン ツールも用意されています。詳細については、「以前のバージョンの Visual Basic で作成されたアプリケーションのアップグレード」を参照してください。
.gif "メモ") メモ : |
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Visual Basic 6.0 アプリケーションのアップグレードの準備ができていない場合でも、Interop Forms Toolkit 2.0 を使用することで .NET Framework を活用できます。Interop Forms Toolkit 2.0 を使用すると、Visual Basic 2008 で新しいフォームや UserControl を作成して、それを Visual Basic 6.0 アプリケーションで使用できます。 Interop Toolkit 2.0 は、MSDN の Web サイトのページから無料でダウンロードできます。 |