ファームとノードの管理 (Workflow Manager 1.0)

 

Service Bus は ワークフロー マネージャー の前提条件です。Service Bus ファームを最初に作成および構成してから ワークフロー マネージャー ファームを構成する必要があります。

新しい Service Bus ファームを作成するには、以下の ワークフロー マネージャー に関する手順を実行する必要があります。

  1. Service Bus ファームを作成します。

  2. コンピューターを Service Bus ファームに追加します。

  3. Service Bus によって使用される ワークフロー マネージャー サービス名前空間を作成します。

  4. Service Bus によって使用されるサービス名前空間の ワークフロー マネージャー クライアントの構成を取得します。

このセクションで説明するコマンドレットは、ワークフロー マネージャー ファームおよびそれらに含まれるノードを作成または削除します。

新しい ワークフロー マネージャー ファームの作成

New-WFFarm コマンドレットは、Workflow ノードの新しいファームを作成します。自動生成される証明書を含むファームを作成するには、次の形式を使用します。

New-WFFarm -WFFarmMgmtDBConnectionString <string> [-AdminGroup <string>] [-CertificateAutogenerationKey <SecureString>] [-HTTPPort <int>] [-HTTPSPort <int>] [-InstanceMgmtDBConnectionString <string>] [-ResourceMgmtDBConnectionString <string>] [-RunAsAccount <string>]

カスタム証明書を含むファームを作成するには、次の形式を使用します。

New-WFFarm -WFFarmMgmtDBConnectionString <string> [-EncryptionCertificateThumbprint <String>] [-AdminGroup <string>] [-HTTPPort <int>] [-HTTPSPort <int>] [-InstanceMgmtDBConnectionString <string>] [-OutboundCertificateThumbprint <thumbprint>] [-ResourceMgmtDBConnectionString <string>] [-RunAsAccount <string>] [-SSLCertificateThumbprint <Thumbprint>]

ファームの作成中にエラーが発生したり再起動が必要になったりした場合、作成されたファーム管理データベースが破損状態で残る可能性があります。この場合、ファームを追加しようとすると、ファームに追加しようとしているコンピューターはどのファームにも属していないことを示すエラーが、プロセスに表示されることがあります。このようなエラーが発生したときは、新しいノードをファームに追加する前に、ファーム管理データベースを削除して再作成する必要があります。

次の表に、このコマンドレットのオプションについて説明します。

オプション

結果

–WFFarmMgmtDBConnectionString <connectionstring>

構成データベースの接続文字列を表します。

[-RunAsAccount <string>

サービスを実行するユーザー アカウントを指定します。

-Admingroup <adgroup>

ファーム内のデータベースへの管理アクセス権を付与されるメンバーが含まれるユーザー グループを指定します。

コンピューターの BuiltIn\Administrators グループが既定で指定されます。

-CertificateAutogenerationKey <SecureString>]

サービスとクライアントの間の通信をセキュリティで保護するための新しいサービス SSL 証明書を生成するためにインストーラーで使用するキーを指定します。

-InstanceMgmtDBConnectionString <string>

インスタンス管理データベースで使用される、SQL Server データベース インスタンスの接続文字列を指定します。現在実行されている Workflow の各インスタンスのデータが含まれるインスタンス管理データベース。

-ResourceMgmtDBConnectionString <string>

リソース管理データベースで使用される、SQL Server データベース インスタンスの接続文字列を指定します。リソース管理データベースはワークフローを管理します。

-HttpPort <portno>

HTTP 通信で使用されるポートを指定します。

既定値は 12291 です。

-HttpsPort <portno>

HTTPS 通信で使用されるポートを指定します。

既定値は 12290 です。

-EncryptionCertificateThumbprint <string>

この証明書は、SQL 接続文字列を保護するために使用されます。指定しない場合、値は SslCertificate になります。暗号化証明書を表します。

-SslCertificateThumbprint <String>

この証明書は、サービス通信をセキュリティで保護するために使用されます。証明書の自動生成のために CertificateAutogenerationKey を提供している場合は、これを提供しないでください。

-OutboundCertificateThumbprint <String>

この証明書は、発信通信をセキュリティで保護するために使用されます。証明書の自動生成のために CertificateAutogenerationKey を提供している場合は、これを提供しないでください。

ファームへの新しいノードの追加

Add-WFHost コマンドレットは、既存のファームにノードを追加します。Add-WFHost コマンドレットの型式は次のとおりです。

Add-WFHost [-EnableFirewallRules [<Boolean>]] [-EnableHttpPort [<SwitchParameter>]] [-SBClientConfiguration <String>] -CertificateAutoGenerationKey <SecureString> -RunAsPassword <SecureString> -WFFarmDBConnectionString
 <String> [<CommonParameters>]

次の表に、このコマンドレットのオプションについて説明します。

オプション

結果

–WFFarmDBConnectionString <connectionstring>

ファーム管理データベースとして追加する SQL Server インスタンスの接続文字列を指定します。

-RunAsPassword <SecureString>

ファームでサービスを実行しているユーザー アカウントのパスワードを指定します。ファーム内のすべてのコンピューターが同じサービス アカウントを共有し、セキュリティ ポリシーによってサービス アカウントのパスワードを定期的に変更する必要がある場合、ファーム内のノード追加やの削除を続行できるように、ファーム内の各コンピューターで特定のアクションを実行する必要があります。この手順については、「ファーム パスワードの変更処理」を参照してください。

-CertificateAutogenerationKey <SecureString>]

自動生成された証明書をセキュリティで保護するために、ファームが使用するキーを指定します。これは、New-WFFarm に渡されるキーと同じです。

-enableHttpPort

このコンピューターで HTTP を有効にする必要があるかどうかを指定します。HTTP は既定では無効になっています。

-SBClientConfiguration

ワークフロー マネージャー は、使用する Service Bus ファームの情報を認識している必要があります。ワークフロー マネージャー が使用するサービス名前空間を指定して Get-SBClientConfig を実行し、このコマンドレットによって返されるテキストをこのパラメーターの値として渡す必要があります。

インストール プログラムでノードをファームに追加するときに、選択内容に基づいて次の証明書が自動的に生成されます。

証明書の種類

名前

Issuer

CA

AppServerGeneratedWFCA

送信証明書

ワークフロー マネージャー 送信

AppServerGeneratedWFCA

SSL コンピューター証明書

コンピューターの完全修飾ドメイン名。

AppServerGeneratedWFCA

ファームからのノードの削除

Remove-WFHost コマンドレットは、既存のファームからノードを削除します。

このコマンドレットは次の形式です。

Remove-WFHost [-WFFarmDBConnectionString <connectionstring>]

ファームに属するコンピューターの名前を変更する場合は、名前を変更する前にこのコマンドレットを使用してコンピューターをファームから削除し、その後に Add-WFHost コマンドレットを使用して再びファームに追加する必要があります。このコマンドレットでタイムアウト エラーが発生した場合でも、Add-WFHost コマンドレットを実行してファームに再び追加できるか試すことができます。Add-WFHost が正常に実行される場合は、前のタイムアウト エラーを無視することができます。

次の表に、このコマンドレットのオプションについて説明します。

オプション

結果

-WFFarmDBConnectionString <connectionstring>

ファームから削除される SQL Server インスタンスの接続文字列を指定します。このパラメーターを指定しない場合、コマンドレットはレジストリ内で接続文字列を検索します。

-HostName<string>

Service Bus for Windows Server 管理データベースとして削除される SQL Server インスタンスの接続文字列を指定します。

ファームから去ったときには、コンピューターにインストールされた証明書は残ります。これらの証明書を削除する場合は、手動で削除する必要があります。