カタログ : 販売用の商品
カタログは、販売する商品を系統立てる手段です。カタログを簡単に作成して整理できるように、ビジネス デスクはさまざまなカタログ項目に必要なプロパティの記述を保持しています。この記述をカタログ スキーマと呼びます。スキーマには、カタログで許可されるすべての種類のカテゴリ、商品、およびプロパティが列挙されます。
Commerce Server 2000 では、カタログを使って、サイトで公開するデータベースの商品データを整理および管理したり、商品の対象ユーザーを特定します。
Web サイトの管理にカタログを使う
カタログに商品データを取り込む
BizTalk Server を使ってカタログを交換する
カタログの構造
カタログの構成 : 階層と関連付け
カタログの一意識別子
基本カタログ、カスタム カタログ、およびカタログ セット
商品価格の設定方法
カタログ売り上げを分析する
Web サイトの管理にカタログを使う
カタログを保守、分析、および拡張するには、Commerce Server ビジネス デスクのカタログ モジュールを使います。たとえば、サイトの運用中に、ビジネス デスクからレポートを実行して売れ行きの良くない商品を特定し、これらの商品の売り上げを拡大するための割引キャンペーンを作成できます。
ビジネス デスクを使うと、次のようなことができます。
- ほかのデータ ソースからカタログをインポートする 外部ソースから拡張マークアップ言語 (XML) 形式またはカンマ区切り値 (CSV) 形式のカタログをインポートできます。たとえば、ほかのデータベースにカタログがある場合は、Commerce Server のカタログ データベースにインポートし、ビジネス デスクを使って管理できます。
カタログを XML 形式または CSV 形式に変換するには、既存のデータベース管理システムを使って XML 形式または CSV 形式でカタログを保存するか、またはカタログを変換する Microsoft Visual Basic スクリプトの作成をサイト開発者に依頼します。
カタログをインポートするには、システム管理者が Commerce Server 上にあらかじめ共有フォルダを作成しておく必要があります。Windows エクスプローラを使ってカタログを共有フォルダにコピーしてから、ビジネス デスクを使って Commerce Server データベースにインポートします。
- カタログをエクスポートする カタログを XML 形式でエクスポートできます。たとえば、商品を卸で販売している場合、小売業者にカタログを提示するには、カタログをエクスポートします。また、在庫管理システムや価格設定システムなどのアプリケーションに、カタログをエクスポートすることもできます。
カタログをエクスポートするには、システム管理者が Commerce Server 上にあらかじめ共有フォルダを作成しておくか、またはサーバー上でアクセスできるディレクトリの名前を知っておく必要があります。次に、ビジネス デスクを使って、カタログを共有フォルダまたはアクセスできるディレクトリにエクスポートします。
カタログを定期的に Commerce Server にインポートまたはエクスポートする場合は、サイト開発者がその機能を提供できます。
- 商品に割引を適用する 割引は、カテゴリのすべての商品に適用することも、指定した条件を満たす特定の商品に適用することもできます。たとえば、Product.price = 2000 であれば、ユーザーがこの商品をショッピング バスケットに追加したときに、商品の価格に 10% の割引を適用することができます。商品への割引の適用については、「キャンペーン : 広告、割引、および ダイレクト メール」を参照してください。割引キャンペーンを追加する方法については、「割引キャンペーン項目を追加する」を参照してください。
- カタログの商品を編集する 商品名、価格、説明などを変更できます。
- 商品情報をリアルタイムで更新する 商品価格などの商品情報を更新し、変更を Web サイトで公開できます。たとえば、買物客がバスケットに商品を追加し、その支払いの前にサイトが更新された場合は、バスケットに新しい価格が適用されます。買物客がバスケットを保存し、価格の更新後にバスケットに戻ると、新しい価格が表示されます。
- 売れている商品を特定する Commerce Server のレポートを実行すると、最もよく売れている商品を数量または売上額に基づいて特定できます。また、最もよく売れているカテゴリも、数量または売上額に基づいて特定できます。分析結果を利用して、売れ行きのよくない商品に割引を適用したり、よく売れている商品の付属品の販売を促進することもできます。さらに、サイト開発者は、アップセルやインテリジェントなクロスセルなどの関連セルをサポートするようにサイトをカスタマイズできます。
- 商品を検索する プロパティによる検索やフリーテキスト検索を実行することによって、商品を簡単に検索できます。
カタログに商品データを取り込む
ビジネス デスクのカタログ エディタ モジュールを使って、商品データを手動で入力することも、XML ファイルや CSV ファイルからデータをインポートすることもできます。たとえば、既にほかのデータベースにカタログがある場合は、システム管理者に XML ファイルとしてエクスポートするよう依頼し、カタログ エディタ モジュールを使って Commerce Server のカタログ データベースにインポートできます。
BizTalk Server を使ってカタログを交換する
BizTalk Server 2000 は、企業と取引先 (製造元) の間でビジネス文書を送信するためのゲートウェイとして機能します。企業と取引先がすべて BizTalk Server を使っている場合は、カタログ、注文、文書、およびその他の電子書式を交換できます。たとえば、製造元から送られてきたカタログを、自社のカタログと共に Web サイトに掲載できます。ユーザーが Web サイトで注文を入力すると、注文が製造元に直接送られます。
各取引先は、1 つまたは複数の商品カタログを送信できます。サイトの設定によって、これらのカタログを Web サイトに 1 つのカタログとして表示することも、個別のカタログとして表示することもできます。BizTalk Server の使い方の詳細については、「BizTalk Server を使う」および「BizTalk Server と統合する」を参照してください。
カタログの構造
Commerce Server のカタログは、2 つの主要な要素で構成されます。
- カタログ スキーマ サイトのカテゴリと商品を記述したものです。カタログ スキーマは、サイトのすべてのカタログに適用できます。
- カタログ カタログ スキーマの単一のインスタンスで、データが格納されます。
次の表は、カタログ スキーマの例 Clothes と、Sports Clothes カタログのデータが格納された Clothes カタログ スキーマの単一のインスタンスを示します。
| カタログ スキーマ | カタログ :Sports Clothes |
カテゴリ定義 : Department
カテゴリ プロパティ
Name Description Image_filename Image_width Image_height | カテゴリ :Sport Shirts Department
Sport Shirts Department 2000 catalog of sports shirts Sports_shirts.gif 100 200
|
商品定義 : Shirts
商品プロパティ : Name Manufacturer Price
商品バリエーション プロパティ : Size Color SKU | 商品 :Ace Soccer Shirt
Ace Soccer Shirt Ace Shirts $20.00
M Green 23354
|
カタログ スキーマ
カタログ スキーマは、特定の種類のカタログにおけるカテゴリと商品の特性を記述したものです。たとえば、Sports Clothes カタログのカタログ スキーマには、Shirt、Pants、Shoes などの商品定義が含まれることが考えられます。カタログ スキーマを作成するには、ビジネス デスクのカタログ デザイナ モジュールを使います。
カタログ スキーマは、カテゴリ定義、商品定義、およびプロパティ定義で構成されます。カテゴリ定義と商品定義は、プロパティ定義を使って作成されます。次の図は、商品定義とカテゴリ定義がどのようにプロパティ定義を共有するかを示します。
Name (テキスト)
Manufacturer (テキスト)
Price (通貨)
カテゴリ定義
Color (複数選択) Description (テキスト) Image_filename (ファイル名) Image_width (数値) Image_height (数値) Manufacture (テキスト)
Name (テキスト)
Price (通貨)
Size (複数選択)
SKU (数値)
プロパティ
商品定義
Color (複数選択) Description (テキスト) Image_filename (ファイル名) Image_width (数値) Image_height (数値) Manufacture (テキスト)
Name (テキスト)
Price (通貨)
Size (複数選択)
SKU (数値)
Name (テキスト) Description (テキスト) Image_file name (ファイル名) Image_width (数値) Image_height (数値)
Variant プロパティ
Size (複数選択)
Color (複数選択)
SKU (数値)
カテゴリ定義は、カタログの各カテゴリの特性を記述したものです。これらの特性は、"カテゴリ プロパティ" と呼ばれます。カテゴリ定義を作成するには、カテゴリ定義にカテゴリ プロパティを割り当てます。たとえば、Department カテゴリ定義に Name、Description、Image File Name、Image Height、Image Width などのカテゴリ プロパティを割り当てます。Department カテゴリ定義に基づいてカテゴリを作成する場合は、カテゴリ プロパティの値を入力します。たとえば、Name カテゴリ プロパティに "Sport Shirts Department" と指定します。
商品定義は、特定の商品の特性を記述したものです。これらの特性は、"商品プロパティ" と呼ばれます。商品定義を作成するには、商品定義に商品プロパティを割り当てます。たとえば、Shirt という商品定義を作成し、Name、Manufacturer、および Price という 3 つの商品プロパティを割り当てます。Shirt 商品定義に基づいて商品を作成する場合は、商品プロパティの値を入力します。たとえば、Name 商品プロパティは "Ace Soccer Shirt" とします。
商品プロパティとカテゴリ プロパティは、いずれもプロパティ定義に基づいています。プロパティ定義は、プロパティに関する情報を記述したものです。プロパティのデータ型 (整数、テキスト、10 進など)、プロパティの名前、およびプロパティの最小値を記述します。たとえば、Small、Medium、Large のいずれかの値を取る Shirt_Size という名前のプロパティを作成したり、最小値が 10 で最大値が 120 である Length という名前のプロパティを作成することができます。
カタログ スキーマは変更できます。カタログにデータを登録した後でも、カタログ スキーマは編集できます。たとえば、プロパティ定義を追加または削除したり、プロパティ定義の名前を変更したり、プロパティのデータ型を数値から文字列などに変更することもできます。
カタログ スキーマの作成方法については、「カタログ スキーマを作成する」を参照してください。
カタログ
カタログはカタログ スキーマのインスタンスであり、個別の商品およびその商品が属するカテゴリに関するデータが格納されます。カタログを作成するには、ビジネス デスクのカタログ エディタ モジュールを使います。
カタログは、カテゴリ、商品、商品バリエーション、およびプロパティで構成されます。次の図は、カタログ スキーマの例の各要素と、それらがカタログの各要素にどのようにマップされるかを示します。プロパティは、カテゴリ定義と商品定義で使われています。"Dept" カテゴリ定義は、"Soccer Shirts" カテゴリに使われています。"Soccer Shirt" 商品定義は、"Ace Soccer Shirt" 商品に使われています。
カテゴリは、カテゴリ定義の個別のインスタンスです。たとえば、Department という名前のカテゴリ定義を使って、Soccer Shirts カテゴリを作成できます。
商品は、カタログの中の 1 項目です。商品は、プロパティ定義の組み合わせによって定義されます。たとえば、Soccer Shirts という名前の商品定義が存在し、Name、Color、および Size という 3 つのプロパティが定義されている場合は、名前、色、およびサイズの組み合わせをカタログに登録するごとに商品を 1 つ作成します。
関連性の強い商品をグループにまとめることもできます。これらのグループは "商品ファミリ" といいます。商品ファミリは、商品バリエーションを含む商品のグループです。たとえば、サイズが L、色がグリーン、SKU が 114 のシャツは、Soccer Shirt 商品の商品バリエーションの 1 つです。この場合、サイズ、色、および SKU の組み合わせが商品バリエーションを構成します。商品バリエーションには、SKU などの一意識別子と価格が必ず含まれます。各商品バリエーションは、同じ商品定義に基づいています。
カタログの作成方法については、「カタログを作成する」を参照してください。
カタログの構成 : 階層と関連付け
カタログの商品を整理して、ユーザーが目的の項目に移動しやすいようにするには、カテゴリと商品の間でカテゴリの階層と関連付けを作成できます。たとえば、子カテゴリと呼ばれるカテゴリを 2 つ含む親カテゴリを作成できます。ユーザーが親カテゴリに移動すると、子カテゴリが表示され、目的の商品をすぐに見つけられます。
次の図は、親カテゴリに含まれる複数の子カテゴリが、同時に親カテゴリにもなっているようすを示します。
上の図で、Sports Clothes カタログには Shirts と Pants という 2 つのカテゴリがあります。Shirts カテゴリには、Soccer Shirts と Two-piece Track Suits という 2 つの子カテゴリがあります。このように構成することによって、ユーザーは Two-piece Track Suits カテゴリに 2 つの経路で移動できます。つまり、Shirts カテゴリ経由と Pants カテゴリ経由になります。この図は、Ace Soccer Shirt と Ace Soccer Shorts の間のアクセサリの関連付けも示しています。シャツに関心を示すユーザーは、ショートパンツにも関心を示す可能性があります。
階層の作成方法については、「カテゴリ階層を作成する」を参照してください。関連付けの作成方法については、「カテゴリと商品の関連付けを作成する」を参照してください。
カタログの一意識別子
商品と商品バリエーションは、いずれも一意の識別子を持ちます。一意の識別子は、テキスト型または数値型のプロパティです。たとえば、書籍のカタログの場合、書名を商品の一意の識別子とし、ISBN 番号を商品バリエーションの一意の識別子とすることができます。『The Quest Ahead』という書籍の場合、ハード カバー版が第 1 のバリエーション、ペーパーバック版が第 2 のバリエーション、オーディオ版が第 3 のバリエーションになります。これら 3 つの商品バリエーションは、いずれも商品ファミリ "The Quest Ahead" の一部となります。
次の例は、商品ファミリ "The Quest Ahead" のコンポーネントを示します。
Product Family = The Quest Ahead
Unique ID = Title:The Quest Ahead
Product Variant = The Quest Ahead hardback
Unique ID = ISBN:1102334
Price = 2000
Product Variant = The Quest Ahead paperback
Unique ID = ISBN:1102335
Price = 1000
Product Variant = The Quest Ahead audio
Unique ID = ISBN:1102336
Price = 1500
カタログを作成するときには、商品と商品バリエーションの一意識別子となるプロパティを指定します。
基本カタログ、カスタム カタログ、およびカタログ セット
作成できるカタログの種類は 2 つあります。また、複数のカタログをカタログ セットに結合することもできます。
- 基本カタログは、カテゴリと商品が含まれますが、特定の価格設定ルールは含まれません。カタログの作成については、「新しいカタログを作成する」を参照してください。
- カスタム カタログは基本カタログから派生したものですが、そのカタログの商品に関する特定の価格設定ルールが含まれます。カスタム カタログの価格は基本カタログの価格に優先します。カスタム カタログは、たとえば Supplier
サイトで、一部の企業に対して特定の商品を特別価格で提供する場合に使います。また、たとえば Retail サイトで顧客に複数の会員レベルを設定していて、会員レベルに応じて異なる価格設定を行う場合にも使います。リピータに対して特別価格を提供するときにも使用できます。カスタム カタログの作成については、「カスタム カタログを作成する」を参照してください。
カタログ セットを作成すると、サイトでユーザーに対して表示するカタログを決定できます。カタログ セットとは、さまざまなユーザーや組織に対して公開する 1 つまたは複数のカタログのグループのことです。たとえば、カスタム カタログを 1 つ作成し、それを一般のカタログと組み合わせて、特定の組織のメンバにそのカタログ セットを表示することができます。次の図は、特別価格が設定されたチーム ウェアのカタログを、サッカー クラブのメンバが表示できるようにするしくみを示します。
チーム ウェア カタログ (カテゴリ レベルでの特別価格)
カタログ セットの作成については、「カタログ セットを作成する」を参照してください。
ユーザーに表示するカタログ セットは、ビジネス デスクのユーザー モジュールで指定します。新しいユーザーを作成するときに、カタログ セットの名前を指定します。新しいユーザーの作成とカタログ セットの指定については、「ユーザーを追加する」を参照してください。
商品価格の設定方法
カタログの商品の価格は、次の 3 つの方法で設定できます。
カタログ売り上げを分析する
次の表は、カタログ売り上げデータを分析するために、Commerce Server に用意されているレポートを示します。
| レポート | 説明 |
| 顧客別の売り上げ | 顧客の詳細、売上額、および合計注文量を調べます。この情報を利用して、顧客をオンライン キャンペーン (ダイレクト メールの宣伝など) の対象に指定できます。 |
| 買い物バスケット イベント | 項目がショッピング バスケットに追加された日時、またはショッピング バスケットから削除された日時を調べます。 |
| 買い物客の参照の状況 | ユーザーの訪問パターンを分析します。このレポートから、平均訪問数、購入あたりの訪問数、売上額、売上のカウント、訪問者のカウントなどのデータが得られます。 |
| 商品別売り上げ | 日付ごとの商品販売量と収益を分析します。このレポートから、数量と収益のデータが得られます。 |
| 注文イベント | サイトでいつ注文が行われているかを分析します。このレポートから、日付、時刻、イベント、ユーザーの種類などのデータが得られます。 |
| 顧客の消費の要約 | 顧客ごとの販売量と収益を分析します。 |
Commerce Server のすべてのレポートの一覧については、「Commerce Server のレポート」を参照してください。レポートを実行する方法については、「レポートを実行する」を参照してください。
関連項目
ビジネス デスク カタログ
割引キャンペーン項目を追加する
サード パーティの商品カタログを統合する
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