作業項目のツリー リストの使用によるトップダウン プランニングの実行 (Excel)

トップダウン プランニングを使用すると、作業項目の定義、作業項目の内容の作成、階層ツリーで作業項目を関連付ける親と子のリンクの作成を、より簡単に実行できます。

Office Excel で作業分解構造 (WBS) を作成する場合、ツリー リストとして作業項目リストを構成できます。 ツリー リストでは、Office Excel のワークシートに親作業項目と子作業項目の間の関係が表示されます。 作業項目を追加作成し、複数列のレイアウトを使用して、親と子の関係を作成および表示することもできます。

Excel での作業項目ツリーの表示

このチュートリアルでは、次の種類の作業項目を使用します。

  • 必要条件: ユーザーによる操作を可能にし、ビジネス目標を満たす、論理的に関連する一連の機能。

  • 機能: 契約、標準、仕様など、正式に取り決められた文書を満足するために、製品または製品のコンポーネントが備える、または満たす必要のある条件または性能。

  • タスク: 機能を実行するために完了する必要がある作業の説明。

タスクは機能の子として定義され、機能は必要条件の子として定義されます。

トピック目次:

Office Excel でトップダウン プランニングを実行するには、次の手順を実行します。

  1. トップダウン プランニングの必要条件の確認

  2. Office Excel での作業項目の入力リストの作成

  3. 単純なリストからツリー リストへの変換

  4. 必要条件の定義

  5. 機能の定義

  6. タスクの定義

  7. 必須フィールドおよび追加フィールドの定義

  8. 作業項目の発行

作業項目を発行した後、引き続き新しい作業項目の定義と作業項目間のリンクの変更を実行できます。 詳細については、「Office Excel のツリー リストでの作業項目の構成」を参照してください。

必要なアクセス許可

これらの手順を実行するには、貢献者グループのメンバーであるか、または [このノードの作業項目を表示します] および [このノードの作業項目を編集します] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。

トップダウン プランニングの必要条件の確認

トップダウン計画を作成する前に、次の要素が定義されている必要があります。

  • チーム プロジェクト

  • (省略可能) カスタムの作業項目の種類

  • (省略可能) カスタムのリンクの種類

詳細については、「チーム プロジェクトとプロセスのカスタマイズ」を参照してください。

また、作業項目およびリンクの各種類を使用する方法を定義する場合もあります。 次の内容を定義する必要があります。

  • 依存関係の追跡方法

  • 作業項目の管理方法

  • 作業項目間の関係の表示方法

詳細については、「プロジェクトを効果的に追跡するためのリンクの種類の選択」を参照してください。

Office Excel での作業項目の入力リストの作成

Office Excel で入力リストを作成するには

  1. ワークシートを開き、作業項目リストを表示する範囲の左上隅のセルを選択します。

  2. [チーム] タブの [作業項目] グループで、[新しいリスト] をクリックします。

  3. [Team Foundation Server に接続] ダイアログ ボックスで、次の手順を実行します。

    1. チーム プロジェクトの格納先のサーバー名をクリックします。

    2. [チーム プロジェクト] ボックスで、チーム プロジェクトの名前をクリックします。

    3. [OK] をクリックします。

    詳細については、「Team Foundation Server への Microsoft Office ドキュメントの接続」を参照してください。

  4. [新しいリスト] ダイアログ ボックスの [入力リスト] をクリックし、[OK] をクリックします。

    次のような列が表示されます。

    ID

    タイトル

    作業項目の種類

    状態

    理由

    担当者

  5. Office Excel ファイルを保存します。

単純なリストからツリー リストへの変換

親と子のリンクで関連付けられた作業項目を作成できるように、単純なリストのクエリをツリー リストへ変換します。

単純なリストをツリー リストへ変換するには

  1. 作業項目リスト内のセルをクリックします。

  2. [チーム] タブの [ツリー] グループで、[ツリー レベルの追加] をクリックします。

  3. [はい] をクリックして、リストを変換することを確認します。

    以下に示すように、最初の列の名前が変更され、新しい列が追加されます。

    ID

    タイトル 1

    タイトル 2

    作業項目の種類

    状態

    理由

    担当者

必要条件の定義

各必要条件について、わかりやすいタイトルを入力します。ID フィールドは空白のままにします。

必要条件を定義するには

  1. [タイトル 1] 列に、各必要条件の名前または説明を入力します。

  2. "作業項目の種類" フィールドの [必要条件] をクリックします。

    注意

    "状態" フィールドと "理由" フィールドには、選択した作業項目の種類に割り当てられている既定値に基づいて、自動的に値が表示されます。

  3. "担当者" フィールドに、必要条件を所有しているチーム メンバー、または必要条件を割り当てるチーム メンバーの名前を入力します。

  4. フィールドへの入力を完了すると、ツリー リストの定義は次のようになります。

    ID

    タイトル 1

    タイトル 2

    作業項目の種類

    状態

    理由

    担当者

    必要条件 1

    必要条件

    Active

    新規

    名前 1

    必要条件 2

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

    必要条件 3

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

    必要条件 4

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

    必要条件 5

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

  5. Office Excel ファイルを保存します。

機能の定義

各機能の親にする必要条件の下に行を 1 行挿入し、わかりやすいタイトルを入力します。ID フィールドは空白のままにします。

各必要条件に対応する機能を定義するには

  • 定義する各機能に対して、次の手順を実行します。

    1. 親にする必要条件の下に行を 1 行挿入します。

    2. [タイトル 2] 列に、各機能の名前または説明を入力します。

    3. "作業項目の種類" フィールドの "機能" をクリックします。

注意

"状態" フィールドと "理由" フィールドには、選択した作業項目の種類に割り当てられている既定値に基づいて、自動的に値が表示されます。

  1. "担当者" フィールドに、機能を所有または割り当てるチーム メンバーの名前を入力します。
  1. フィールドへの入力を完了すると、ツリー リストの定義は次のようになります。

    ID

    タイトル 1

    タイトル 2

    作業項目の種類

    状態

    理由

    担当者

    必要条件 1

    必要条件

    Active

    新規

    名前 1

    機能 A

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    機能 B

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    機能 C

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    必要条件 2

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

    必要条件 3

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

  2. Office Excel ファイルを保存します。

タスクの定義

新しいツリー レベルを追加し、各機能の開発、テスト、および文書化に必要なタスクを定義します。

各機能に対応するタスクを定義するには

  1. 作業項目リスト内のセルをクリックします。

  2. [チーム] タブの [ツリー] グループで、[ツリー レベルの追加] をクリックします。

    [タイトル 3] というラベルの列が追加されます。

  3. 定義する各タスクに対して、次の手順を実行します。

    1. 親にする機能の下に行を 1 行挿入します。

    2. [タイトル 3] 列に、各タスクの名前または説明を入力します。

    3. "作業項目の種類" フィールドの [タスク] をクリックします。

    注意

    "状態" フィールドと "理由" フィールドには、選択した作業項目の種類に割り当てられている既定値に基づいて、自動的に値が表示されます。

    1. "担当者" フィールドに、タスクを所有または割り当てるチーム メンバーの名前を入力します。
  4. フィールドへの入力を完了すると、ツリー リストの定義は次のようになります。

    ID

    タイトル 1

    タイトル 2

    タイトル 3

    作業項目の種類

    状態

    理由

    担当者

    必要条件 1

    必要条件

    Active

    新規

    名前 1

    機能 A

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    コマンドのコーディング

    タスク

    Active

    新規

    名前 3

    UI の定義

    タスク

    Active

    新規

    名前 3

    機能 A のテスト

    タスク

    Active

    新規

    名前 3

    機能 B

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    機能 C

    機能

    Active

    新規

    名前 1

    必要条件 2

    必要条件

    Active

    新規

    名前 2

  5. Office Excel ファイルを保存します。

必須フィールドおよび追加フィールドの定義

作業項目を Team Foundation Server へ発行するには、作業項目のすべての必須フィールドを定義する必要があります。 必須フィールドは、トップ ダウン計画の作成に使用している作業項目の種類に応じて異なります。 また、作業項目を発行する前に、必須フィールド以外の追加フィールドを作成し、その内容を定義する場合もあります。

必須フィールドおよび追加フィールドを定義するには

  1. 作業項目リスト内のセルをクリックします。

  2. [チーム] タブの [作業項目] グループで、[列の選択] をクリックします。

  3. [作業項目の種類] ボックスで、データ列を指定する作業項目の種類をクリックします。

    このオプションによって、[使用可能な列] に表示される列の種類がフィルター処理されます。

  4. 作業項目に必須のすべての列を追加するには、[省略不可の追加] をクリックします。

    注意

    作業項目の種類に必須の列には、"(省略不可)" と表示されます。

  5. オプションの列を追加するには、追加する各列について、[使用可能な列] ボックスで追加するデータ列をクリックし、右側を向いている矢印をクリックして追加します。

  6. 定義する作業項目の種類ごとに、手順 3. から 5. を繰り返します。

  7. [OK] をクリックします。

  8. 追加した各フィールドに情報を入力します。

  9. Office Excel ファイルを保存します。

作業項目の発行

作業項目を Team Foundation Server に格納し、チーム メンバーがアクセスできるようにするには、作業項目を発行する必要があります。正常に発行されると、作業項目に ID が割り当てられます。 また、作業項目の発行に加えて、ツリー リストに表示される各親子関係に対応するリンクが定義されます。

注意

作業項目リストの発行の完了まで、数分かかる場合があります。

作業項目を発行するには

  1. [チーム] タブをクリックします。

  2. [作業項目][発行] をクリックします。

    発行の詳細については、「Team Foundation Server に接続している Microsoft Excel および Microsoft Project での作業」を参照してください。

参照

処理手順

Team Foundation Server への Microsoft Office ドキュメントの接続

Office Excel を使用した作業項目の作成、オープン、および変更

概念

プロジェクトを効果的に追跡するためのリンクの種類の選択

Team Foundation Server にバインドされた Microsoft Excel を使用することによる作業項目の管理