Err オブジェクト

Err オブジェクトは、実行時エラーに関する情報を保有しています。実行時エラーを生成またはクリアする場合は、Raise メソッドおよび Clear メソッドを使用できます。

解説

Err オブジェクトは、グローバルな適用範囲 (スコープ)の組み込みオブジェクトなので、コード内でそのインスタンスを作成する必要はありません。Err オブジェクトのプロパティは、エラーを発生させた Visual Basic、OLE オブジェクト、または VBScript のプログラマによって設定されます。

Err オブジェクトの既定プロパティは Number プロパティです。オートメーション オブジェクトは、Err オブジェクトの Number の整数値を参照することにより、適切な SCODE を取得します。

実行時エラーが発生すると、そのエラーを識別するための情報など、エラー処理で利用可能な情報が、Err オブジェクトに格納されます。コード内で実行時エラーを生成するには、Raise メソッドを使います。

Err オブジェクトの各プロパティは、On Error Resume Next ステートメントの後、0 または長さ 0 の文字列 ("") にリセットされます。Clear メソッドを使うと、Err を明示的にリセットすることができます。

次のコードは、Err オブジェクトの使用例です。

On Error Resume Next
Err.Raise 6   ' オーバーフロー エラーを発生させます。
MsgBox ("エラー番号 " & CStr(Err.Number) & " " & Err.Description)
Err.Clear      ' エラーのクリア。

プロパティとメソッド

Err オブジェクトのプロパティとメソッド

必要条件

バージョン 1

参照

On Error ステートメント