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Windows Server 2008 上で Reporting Services をインストールおよび構成する方法

このトピックでは、Microsoft Windows Server 2008 に Reporting Services をインストールして構成するための要件と手順を説明します。32 ビットまたは 64 ビットの Reporting Services のすべてのエディションを Windows サーバー 2008 のすべてのエディションにインストールできます。

Reporting Services 構成ツールによるファイルのみのインストールの構成に関しては既知の問題が存在するので、Reporting Services を既定の構成でインストールすることをお勧めします。インストール モードはセットアップ時に指定します。[レポート サーバー インストール オプション] ページの [既定の構成をインストールする] を選択するときに既定のインストールを指定できます。

前提条件

Windows Server 2008 上で SQL Server コンポーネントを実行するには、SQL Server 2005 Service Pack 2 (SP2) が必要です。

Reporting Services をインストールする前に、ASP.NET および IIS を有効にする必要があります。これらの機能を有効にするには、サーバー ロールを構成します。

  1. [開始] をクリックします。
  2. [開始] メニューの一番上にある [サーバー マネージャ] をクリックします。
  3. [役割] を右クリックし、[役割の追加] をクリックします。
  4. [サーバーの役割の選択] ページで、[Web サーバー (IIS)] をクリックします。[Web サーバー] を選択すると、依存関係として [ファイル サーバー] も選択されます。[次へ] をクリックします。
  5. [役割サービス] ページで、既定で選択されるアイテムをすべてそのまま使用したうえで、次のアイテムを追加します。
    1. [HTTP 基本機能] で、このセクションの項目をすべて選択します。
    2. [アプリケーション開発] で、[ASP.NET] を選択します。依存サービスを有効にするよう求められます。[OK] をクリックして必要な役割サービスを追加します。
    3. [セキュリティ] で、[Windows 認証] を選択します。
    4. [管理ツール][IIS 6 管理機能] で、すべてのアイテムを選択します。
  6. [次へ] をクリックし、[インストール] をクリックします。

上記のいずれかの機能が有効になっていなかった場合、[コンポーネントの選択] ページから Reporting Services が除外されます。

Reporting Services の既定の構成をインストールする場合は、必要な機能を有効にした後で、World Wide Web 発行サービスを開始する必要があります。それ以外の場合は、Reporting Services をファイルのみのインストール モードでインストールし、SQL Server のセットアップが完了した後でレポート サーバーを構成する必要があります。

Bb839480.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
レポート サーバー インスタンスとオペレーティング システムの両方をアップグレードしようとしていて、レポート サーバー インスタンスが SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services である場合は、SKUUPGRADE=1 を指定してセットアップを実行する必要があります。詳細については、「SQL Server Express のレポート サーバーを他のエディションの SQL Server にアップグレードする方法」を参照してください。エディションのアップグレードに関しては既知の問題が存在します。詳細については、SP2 の readme を確認してください。

Reporting Services SP2 をインストールするには

  1. Windows Server 2008 にログオンし、前提条件のセクションに従って ASP.NET および IIS の機能を有効にします。

  2. World Wide Web 発行サービスが開始されていることを確認します。開始されていない場合は、スタートアップの種類を [自動] に設定します。

    1. [スタート] ボタンをクリックします。
    2. [コントロール パネル] をクリックします。
    3. [システムとメンテナンス] をクリックします。
    4. [管理ツール] をクリックします。パネルの下の方にある場合は、必要に応じてスクロールしてください。
    5. [サービス] をダブルクリックします。
    6. [続行] をクリックします。
    7. [World Wide Web 発行] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
    8. [スタートアップの種類] で [自動] をクリックします。
    9. [適用] をクリックします。
    10. [開始] をクリックします。
    11. [OK] をクリックして、ウィンドウを閉じます。
  3. SQL Server 2005 Reporting Services をインストールします。

    • SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services をインストールする場合は、SP2 をインストールしてください。SP2 をダウンロードするには、Microsoft の Web サイトの「Microsoft SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services Service Pack 2」を参照してください。
    • その他すべてのエディションでは、元の製品リリースをインストールする必要があります。[プログラムの互換性アシスタント] から互換性の問題を示す警告が表示されますが、[プログラムを実行する] をクリックしてインストールを続行してください。Reporting Services のインストール方法については、「Reporting Services のインストール方法に関するトピック」を参照してください。
    • インストール ウィザードには、[レポート サーバー インストール オプション] ページが表示されます。このページでは、既定の構成を選択できるほか、プログラム ファイルをインストールしておき、サーバーの構成は後で行うこともできます。
      Windows Server 2008 Beta 3 で最善の結果を得るには、[既定の構成をインストールする] オプションを選択してください。このオプションを選択できない場合は、<ui>[サーバーを構成せずにインストールする]</ui> オプションを選択する必要があります。SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services をインストールする場合は、セットアップを完了した後でソフトウェアを構成するときに構成エラーが発生します。このエラーのトラブルシューティング方法については、このトピックの最後の「インストールに関する問題のトラブルシューティング」を参照してください。
  4. SP2 を適用します。

    • SP2 をダウンロードするには、Microsoft の Web サイトの「SQL Server2005 の最新の Service Pack を入手する方法」を参照してください。Express Edition with Advanced Services の SP2 バージョンをインストールした場合は、SP2 が既に適用されているため、この手順は省略できます。
    • SP2 のセットアップ中、サービスを停止しておくことにより、システムの再起動を回避できます。サービスを停止するには、コントロール パネルを開いて [管理ツール] をクリックし、[サービス] をダブルクリックします。次に、目的のサービスを右クリックして、[停止] をクリックします。
    • セットアップの実行前にサービスを停止することは避けてください。認証チェックを実行するためには、サービスが実行されている必要があります。
    • 準備ツールが開いている場合は、使用前にサービスを開始してください。このツールを使用すると、Windows ユーザー アカウントを簡単に SYSADMIN 固定サーバー ロールに追加できます。
  5. まだ開始していない場合は、サービスを開始します。Express Edition with Advanced Services をインストールしている場合は、IIS を再設定します。IIS を再設定するには、[スタート] ボタンをクリックして、[すべてのプログラム][アクセサリ] の順にポイントします。次に、[コマンド プロンプト] を右クリックして [管理者として実行] をクリックします。「iisreset」と入力し、Enter キーを押します。

Reporting Services の構成

  1. Reporting Services 構成ツールを開始します。このツールを開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム][SQL Server 2005][構成ツール] の順にポイントして、[Reporting Services 構成] をクリックします。

  2. [続行] をクリックします。

  3. [インスタンスの選択] ダイアログ ボックスでレポート サーバー インスタンスを選択し、[接続] をクリックします。

  4. レポート マネージャおよびレポート サーバー Web サービスのアプリケーション プールを [ReportServer] または [Classic .NET AppPool] に設定します。

    1. [Web サービス ID] ページを開きます。
    2. [ReportServer] アプリケーション プールを選択します。
    3. [適用] をクリックします。

    Reporting Services では [既定のアプリケーション プール] を使用できません。Reporting Services は IIS 7.0 でレガシ アプリケーションとして実行されるため、[マネージ パイプライン モード][クラシック] に設定されたアプリケーション プールを使用する必要があります。IIS 7.0 では、レポート サーバー Web サービスを既定のアプリケーション プールで実行することは避けてください。HTTP 500 エラーが発生します。

    Windows Server 2008 の Beta 3 バージョンでは、カスタム アプリケーション プール設定を使用していると、ドメイン ユーザー アカウントで実行されるレポート マネージャ アプリケーション プールを構成できません。

    既定の構成をインストールした場合、他の構成の変更は必要はありません。ファイルのみのインストールを構成している場合は、仮想ディレクトリを構成し、レポート サーバー データベースを作成する必要があります。設定の構成方法については、「Reporting Services の構成の操作方法に関するトピック」を参照してください。

ローカル管理用にレポート サーバーとレポート マネージャを構成するには

  1. [管理者として実行] アクセス許可でブラウザ ウィンドウを開きます。[スタート] ボタンをクリックして、[すべてのプログラム] をポイントし、[Internet Explorer] を右クリックして [管理者として実行] をクリックします。

  2. レポート マネージャを起動します。レポート マネージャの既定の URL は http://<servername>/reports (SQL Server Express with Advanced Services を使用している場合は http://<servername>/reports$sqlexpress) です。

  3. ローカル イントラネット セキュリティ ゾーンに http://<servername> を追加します。

    1. [ツール] をクリックします。
    2. [インターネット オプション] をクリックします。
    3. [セキュリティ] をクリックします。
    4. [ローカル イントラネット] をクリックします。
    5. [サイト] をクリックします。
    6. http://<servername> を追加します。既定のサイトに HTTPS を使用していない場合は、[このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェックボックスをオフにします。
    7. [OK] をクリックします。
  4. ローカル管理用の権限を与えるためのロールの割り当てを作成します。

    1. レポート マネージャのホーム ページで、[プロパティ] をクリックします。
    2. [新しいロールの割り当て] をクリックします。
    3. Windows ユーザー アカウントを <domain>\<user> の形式で入力します。
    4. [コンテンツ マネージャ] を選択します。
    5. [OK] をクリックします。
    6. ホーム ページの上隅にある [サイトの設定] をクリックします。
    7. [サイト全体のセキュリティを構成] をクリックします。
    8. [新しいロールの割り当て] をクリックします。
    9. Windows ユーザー アカウントを <domain>\<user> の形式で入力します。
    10. [システム管理者] を選択します。
    11. [OK] をクリックします。
  5. レポート マネージャを終了します。

  6. [管理者として実行] を使用せずに、再び Internet Explorer でレポート マネージャを開きます。ページ上部の [サイトの設定] メニューを含むすべてのレポート マネージャ機能へのフル アクセス権が与えられます。

インストールに関する問題のトラブルシューティング

問題 : Reporting Services 構成ツール

SQL Server 2005 Express Edition with Advanced Services を Windows Server 2008 Beta 3 にインストールし、セットアップで [サーバーを構成せずにインストールする] オプションを設定したところ、Reporting Services 構成ツールでインスタンスを構成するときに複数のエラー インジケータ (赤い x アイコン) が表示されます。

解決方法

インストールを正常に構成できるようにする対処法があります。最初に、[レポート サーバー仮想ディレクトリ] ページを開きます。構成済みであることが緑色のアイコンで示されていますが、仮想ディレクトリはまだ作成されていません。仮想ディレクトリを作成するには、既存の Web サイトを選択し、仮想ディレクトリの名前を入力します。必要に応じて、仮想ディレクトリが作成されるまでに [適用] を数回クリックして、ディレクトリを作成します。

ディレクトリが作成されたら、続けて他の作業を行います。

  • レポート マネージャの仮想ディレクトリを作成します。
  • レポート サーバー Web サービスのアプリケーション プールとして [Classic .NET AppPool] または [ReportServer] を指定します。既定のアプリケーション プールは機能しないため、必ず別のアプリケーション プールを選択してください。
  • レポート サーバー データベースを作成します。
  • 必要に応じてその他の構成設定を行います。これらの作業の実行手順については、「Reporting Services の構成の操作方法に関するトピック」を参照してください。
問題 : プログラムによるレポート サーバーの仮想ディレクトリの構成

インターネット インフォメーション サービス (IIS) 7.0 では、ワイルドカード (*) スクリプトのマップを使用する ISAPI 拡張に関して、新しいアクセス許可の要件があります。レポート サーバーの仮想ディレクトリを構成するためのコードまたはスクリプトを実行して仮想ディレクトリにアクセスしようとすると、次のエラーが発生する可能性があります。

"HTTP エラー 403.1 アクセス不可"

これは、実行可能プログラムの実行が許可されないディレクトリから CGI、ISAPI、またはその他の実行可能プログラムを実行しようとしたことを示しています。

解決方法

仮想ディレクトリのアクセス許可を編集して、スクリプトの実行を許可します。

  1. IIS マネージャで、[サイト] フォルダを開いた後、レポート サーバーの仮想ディレクトリを含む Web サイトのフォルダを開きます。
  2. レポート サーバーの仮想ディレクトリを選択します。
  3. [IIS] エリアで、[HTTP ハンドラ] をダブルクリックします。
  4. 操作ウィンドウで、[ハンドラのアクセス許可の編集] をクリックします。
  5. [スクリプト] をクリックします。
  6. [OK] をクリックします。

参照

処理手順

64 ビット コンピュータに 32 ビット Reporting Services をインストールする方法
Windows Vista 上の Reporting Services をアップグレードする方法
64 ビット コンピュータに 32 ビット Reporting Services をインストールする方法

関連項目

SQL Server 2005 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア

概念

Windows Vista で SQL Server 2005 を実行する場合の考慮事項

その他の技術情報

Windows Vista から SQL Server に接続する方法
Reporting Services のインストール方法に関するトピック
Reporting Services の構成の操作方法に関するトピック

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手