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.NET Framework のバージョンおよび依存関係

更新 : 2010 年 9 月

.NET Framework の各バージョンには、コア コンポーネントとして共通言語ランタイム (CLR: Common Language Runtime) が含まれ、基本クラス ライブラリやその他のマネージ ライブラリなどの追加コンポーネントも含まれています。 このトピックでは、.NET Framework の各バージョンの主要なコンポーネントについて説明し、基になっている CLR のバージョンおよび関連する開発環境に関する情報と、Windows でインストールされる .NET Framework のバージョンを示します。

次の図に、バージョンの履歴と Windows でインストールされるバージョンの概要を示します。

.NET Framework の各バージョンのコンポーネントおよびレイヤー

現在のバージョンのインストールに関する詳細については、「.NET Framework のインストール」を参照してください。 .NET Framework のサポートの詳細については、マイクロソフト サポート オンラインの「Microsoft .NET Framework のサポート ライフサイクル ポリシー」を参照してください。

.NET Framework の各バージョンに含まれる機能

新しい各バージョンの .NET Framework には、1 つ前のバージョンの機能が含まれると共に、新機能が追加されています。 CLR は .NET Framework のコア コンポーネントですが、.NET Framework のバージョン番号とは別の、固有のバージョン番号で識別されます。 .NET Framework のバージョンによって、CLR の新しいバージョンが含まれている場合と旧バージョンが使用されている場合があります。 たとえば、.NET Framework Version 4 には CLR Version 4 が含まれますが、.NET Framework 3.5 には CLR 2.0 が含まれます (CLR の Version 3 はありません)。 アプリケーションの実行に使用されている CLR のバージョンを確認するには、Environment.Version プロパティの値を取得します。

.NET Framework または CLR の最新バージョンをインストールする前に、旧バージョンをインストールしておく必要はありません。バージョンごとに必要なコンポーネントが提供されます。

次の表に、.NET Framework のバージョンおよび関連する CLR のバージョンの概要を示します。 この表には、.NET Framework の各バージョンの導入時に開発環境が提供された Visual Studio のバージョンも示しています。 ただし Visual Studio のマルチ ターゲット機能を使用する場合、.NET Framework のバージョンはこれに限定されません。

.NET Framework のバージョン

CLR のバージョン

Visual Studio のバージョン

説明

1.0

1.0

Visual Studio .NET

CLR と基本クラス ライブラリの最初のバージョンが含まれていました。

1.1

1.1

Visual Studio .NET 2003

ASP.NET および ADO.NET の更新プログラムが含まれていました。 その後、このバージョンは SP1 (Service Pack 1) と SP2 で 2 回更新されました。 また、このバージョンでは side-by-side 実行が導入され、1 台のコンピューターでアプリケーションが CLR の複数のバージョンを実行できるようになりました。

2.0

2.0

Visual Studio 2005

CLR の新しいバージョンが導入され、基本クラス ライブラリにジェネリックやジェネリック コレクションなどの機能が追加され、ASP.NET の重要な機能追加が行われました。 その後、このバージョンは SP1 と SP2 で更新されました。

3.0

2.0

Visual Studio 2005

このバージョンは、.NET Framework 2.0 を基盤として、WPF (Windows Presentation Foundation)、WCF (Windows Communication Foundation)、WF (Windows Workflow Foundation)、および CardSpace が追加されたものです。 その後、このバージョンは SP1 と SP2 で更新されました。

3.5

2.0

Visual Studio 2008

AJAX 対応の Web サイトや LINQ などの新機能が追加されました。 SP1 の更新プログラムでは、.NET Framework Client Profile、動的データ、および小規模な拡張機能が追加されました。

4

4

Visual Studio 2010

CLR の新しいバージョンおよび拡張された基本クラス ライブラリに加えて、MEF (Managed Extensibility Framework)、動的言語ランタイム (DLR: Dynamic Language Runtime)、コード コントラクトなどの新機能が含まれています。

Windows による .NET Framework のインストール

.NET Framework には、Windows オペレーティング システムで自動的にインストールされるバージョンと別途インストールする必要があるバージョンがあります。 .NET Framework の各バージョンが Windows のインストールに統合されているか、別途インストールする必要があるかを次の表に示します。

.NET Framework のバージョン

Windows のバージョン

1.0、1.1、および 2.0

Windows オペレーティング システムの一部としてはインストールされませんが、Windows XP 以前の Windows バージョンで別途インストールできます。

3.0 (および 2.0 SP2。SP2 は Version 3.0 および 3.5 をサポートします)

Windows Vista および Windows Server 2008 によってインストールされます。

3.5 SP1

Windows 7 によってインストールされます。

4

Windows オペレーティング システムの一部としてはインストールされませんが、Windows XP、Windows Server 2003、およびそれ以降のバージョンの Windows で別途インストールできます。

サポートされるオペレーティング システムの一覧については、「.NET Framework システム要件」を参照してください。

参照

その他の技術情報

.NET Framework のバージョンの互換性

Microsoft .NET Framework のサポート ライフサイクル ポリシー

履歴の変更

日付

履歴

理由

2010 年 9 月

イメージと表を追加。

情報の拡充

2010 年 8 月

全面的に改訂。

情報の拡充