サウンド コーン

無指向性のサウンドは、すべての方向において、一定の距離に対して同じ大きさを持ちます。指向性のサウンドは、その向きの方向において、最も大きくなります。指向性のあるサウンドの大きさを説明するモデルを、サウンド コーンと呼びます。サウンド コーンは内側コーンと外側コーンで構成されます。外側コーンの角度は、常に内側コーンの角度以上であることが必要です。

バッファーの基本ボリューム、リスナーからの距離、リスナーの向きなどを考慮した後では、内側コーン内の任意の角度でのサウンドのボリュームは、コーンが無い場合と同じです。

外側コーンよりも外側の任意の角度では、標準ボリュームがアプリケーションにより設定された係数によって弱められます。外側コーン ボリュームは 1/100 デシベルで表わされる、負の値です。これは、既定のボリューム 0 からの減衰を表しているためです。

内側コーンと外側コーンの間は、内側ボリュームから外側ボリュームへの移行ゾーンです。角度が増加すると、ボリュームは減少します。

次の図に、サウンド コーンの概念を示します。

図形 1.  サウンド コーン

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サウンド コーンを適切に設計することにより、アプリケーションに劇的な効果を加えることができます。たとえば、サウンド ソースを部屋の中央に置き、その方向を廊下にある開いたドアに設定するとします。内側コーンの角度を出入り口の幅に広がるように設定します。外側コーンは内側コーンの角度よりも少し広くし、外側コーン ボリュームが聞き取れないように設定します。廊下を歩いてくるリスナーは、出入り口のそばに来たときだけサウンドが聞こえるようになります。また、サウンドは、リスナーがこの開け放たれたドアの正面を通過するときに最も大きくなります。

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