印刷用ページ       送信     
クリックして評価とフィードバックをお寄せください
MSDN
MSDN ライブラリ
テクニカルドキュメント
Visual Studio 2005
Visual Studio 2005 Team System
概要
 Visual Studio 2005 Team System : ソフ...
Visual Studio 2005 Team System : ソフトウェア開発におけるプロジェクト マネジメント

Visual Studio Team System
Microsoft Corporation

May 2004

日本語版最終更新日 2004 年 6 月 22 日

適用対象:

Microsoft Visual Studio 2005 Team System

概要 : ここでは、Visual Studio 2005 Team System で提供を行う プロジェクト マネジメントのツールについて説明します。

メモ このドキュメントは製品のリリースに先立って制作されているため、実際に出荷される製品にこのドキュメントの内容が正確に反映されるとは限りません。このドキュメントの情報は、このドキュメントの公開時点の製品について書かれたものであり、計画以外の目的で利用できるものではありません。また、このドキュメントの情報は、予告なしに変更される可能性があります。
目次

はじめに はじめに
ソフトウェア デザインに対するプロジェクト マネジメントの課題 ソフトウェア デザインに対するプロジェクト マネジメントの課題
Microsoft のソリューション Microsoft のソリューション
まとめ まとめ

はじめに

Visual Studio が提供するプロジェクト マネジメント ツールによって、プランニング、スケジューリング、コラボレーション、コミュニケーション、レポート、プロセス コントロールがよりスムーズにそして簡単に実現します。Visual Studio の プロジェクト マネジメント ツール は、Visual Studio の統合開発環境 (IDE)、Microsoft Office System、Windows SharePoint Services、および SQL Server Yukon Reporting Services と統合させることができます。Visual Studioの プロジェクト マネジメント ツール により、プロジェクト に関わるデータとプロセスがよりわかりやすく、利用することができます。これにより、開発チームにおけるプロジェクト マネジメントの方法が根本的に変化します。

ソフトウェア デザインに対するプロジェクト マネジメントの課題

プロジェクト マネージャやプロジェクト リーダーはソフトウェア プロジェクトを構築する際に数多くの問題に直面します。

ソフトウェア開発におけるギャップ

顧客の要件と開発チームが計画した作業の間にはギャップがあります。スケジュールされた作業と実際の作業の間にはまた別のギャップがあります。きわめて重要な情報がこれらのギャップに紛れてしまいます。要件が完全に満たされず、作業を行っても顧客を満足させることができません。既存の要件管理ツールには、これらのギャップを関連付け、追跡可能なマトリックスを形成することでこの問題の解消を試みるものもあります。しかし、これらの関連は定期的に、また頻繁に更新を行わない限り、すぐに時代遅れになり、意味をなさなくなってしまうため、プロジェクト リーダーはそのメンテナンスに多大な負担が強いられます。

貧弱なチーム コラボレーションとコミュニケーション

チームのコラボレーションとコミュニケーションは、整備されないドキュメント、つまり、最新のものであったりなかったり、実際の作業成果と同期していたりいなかったりするドキュメント、がチーム内で利用されていることにより阻害されます。プロジェクト リーダーは本当の情報を探すために、いろいろなプランやリストからステータスを収集する作業に時間をとられ、一方でチーム メンバはステータス レポートの送信とドキュメントを更新する作業に時間をとられます。結局、こういった作業がチームの生産性の妨げとなります。特に、チーム メンバがそれぞれの作業を中断してまで、各自の作業のステータスを提供するような場合には生産性の低下が顕著です。チームは報告作業を終えるまで、作業を開始することができず、一方でそのような報告ドキュメント中心になることで、作業が完了したかどうかを判断する際のメンバ同士の信頼メカニズムが失われ、チームのワークフローが非効率的になってしまいます。場合によっては、チーム メンバ間における作業の受け渡し、問題が起きた際のトラッキング (追跡)、またはステータスの収集などの作業を行うためだけの担当者が必要になります。

プロセス変更の困難さ

プロジェクト リーダーが軌道修正の必要を見出したとしても、プロジェクト チームに適切な変更を行うのはきわめて困難です。プロジェクトが走っている途中にプロセスを変更すると、チームの生産性が低下します。作業に取り組んでいるチーム メンバには新しいプロセスの情報や正しいドキュメント テンプレートを探す負担がかかります。

異なるプロセスを持つ複数のプロジェクトに割り当てられたチーム メンバが正しいプロセスの情報を探す場合は、その負担がさらに増します。開発において適用するポリシーおよびルールを判断するという負荷が、チーム メンバに負わされます。結果として、チーム メンバのプロセスに対する反感が増し、プロセスの変更が無視され、プロジェクト リーダーの効率が損なわれます。

トラッキング (追跡) における問題

プロジェクトのメトリクスを確認することは、プロジェクトのステータスをトラッキングして、重要な判断をくだす上で重要です。しかし、メトリクスツールによって生成されるメトリクスの大部分はデータとして格納されなかったり、あるいは一定の方法でしかアクセスできなかったりします。そのためレポートを作成する作業は、さまざまなツールから情報を引き出し 1 つのレポート形式に貼り付けるという手間のかかる手作業になります。

プロジェクトのメトリクスは、プロジェクト計画の遅延を防ぎ、プロジェクト メンバの意識を統一する上で非常に重要ですが、このような状況では、プロジェクト リーダーはメトリクスを収集する作業に時間をとられてしまい、トラッキングに没頭するあまり、プロジェクトのリスク分析や軌道修正を実施できないということが引き起こされます。

Microsoft のソリューション

Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールは、プロジェクト マネージャが既によく知っている Microsoft Excel、Microsoft Project、Microsoft Word、Windows SharePoint Services などのソフトウェアに基づいてこれらの問題を解決します。

共有データおよびカスタム ビュー

プロジェクト リーダーが要件をコンポーネントやシナリオに分解し、開発チームに割り当てるタスクに分解すると、Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールにより次に使用するいくつかのビューが取り込まれます。これらのビューには機能仕様、リスク評価、プロジェクト計画などの作業成果物間の関係を格納しています。このビューで提供する情報は、異なるすべてのビューの間で共有されているので、あるビューで更新を行うと、その更新がプロジェクトのすべての作業成果物に反映されます。

プロジェクトの情報が特定のビューに縛られなくなることにより、プロジェクト リーダーはより柔軟にプロジェクトの情報を利用/管理することができるようになります。プロジェクト リーダーは、独自のビューを作成することもできます。作成されるビューは、機能、シナリオ、コンポーネントといった情報に基づきます。プロジェクト リーダーは、メトリクス収集という無駄な作業から開放され、プロジェクトにおける様々な要素の絡み合う情報 (実際のプロジェクト ステータスを反映している生きた情報) を利用することができるようになります。

Microsoft Excel でのワーク アイテム リストの構築

プロジェクト マネージャは、通常、Microsoft Excel を使用し、問題のリストやワーク アイテムの格納を行い、作業のスケジュールを行います。Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールには、 Excel シート内にあるリストを Visual Studio 2005 Team System のワーク アイテム データベースに結び付ける Microsoft Excel アドインが搭載されています。ワーク アイテム データベースには、バグ、リスク、タスクなどすべてのワーク アイテムが格納されます。

以下では、プロジェクト マネージャが上位 10 位のリスク要因を記入するスプレッドシートの作成シナリオについて見ていきます。プロジェクト マネージャがこれらのリスクの割り当て、優先順位、およびその他のフィールドに変更を加え、Visual Studio 2005 Team System のワークアイテム データベースへ反映させると、チーム メンバは各自のワーク アイテムのキューにその情報を受け取ります。また、チーム メンバがそれぞれのワーク アイテムのステータスを更新し、Visual Studio 2005 Team System のワークアイテム データベースへ反映させることで、プロジェクト マネージャはワーク アイテムのステータスを個別問い合わせる必要がなくなり、ワーク アイテム データベースから Excel シートに直接情報を引き出すことが可能になります。

ワーク アイテム リストを作成するには 2 つの方法があります。1 つ目は、Portfolio Explorer (Visual Studio IDE におけるプロジェクトのビュー) を使う方法で、ワーク アイテム クエリを使うか、または Portfolio Explorer における Document のノードを選択することで新しいシートを作成できます。

2 つ目は、Excel を使用する方法で、Excel のアドインを使用してプロジェクトを選択し、ワーク アイテムをインポートしてワーク アイテム リストを作成することができます。

Microsoft Project を使用したプロジェクト計画の保守

プロジェクト マネージャは Microsoft Project を使用して、タスクの依存関係、リソースの負荷バランス、プロジェクトの予測終了日を設定できます。Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールは、Microsoft Porject により作成したプロジェクト計画を、Visual Studio 2005 Team System のプロジェクト チームのデータに関連付けるための Microsoft Project アドインを提供します。このアドインにより、Microsoft Project で作成されたプロジェクト計画におけるワークアイテムのスケジュールが、Visual Studio 2005 Team System のワーク アイテム データベースに発行されます。また、Microsoft Project で新しいワーク アイテムが作成されメンバへのアサインがされると、アサインされた開発者のワーク アイテムのキューにその情報が表示されます。開発者がタスクを解決し、ワーク アイテム データベースに新しいステータスを反映すると、プロジェクト マネージャはプロジェクト計画の最新の情報を獲得できるようになります。プロジェクト マネージャは、Microsoft Project ビューを使用して効率的にタスクのステータスを追跡することが可能になり、これまでのようにステータス ミーティングを行ったり、手動でプロジェクト計画を更新する必要がなくなります。

また、プロジェクトのメンバは複数の異なるプロジェクト計画の角度から、タスクのステータスを監視することもできます。たとえば、プロジェクト リーダーがユーザーの要求別にプロジェクトのステータスを参照したい場合があります。一方、開発チームのリーダーはコンポーネント別にプロジェクトのステータスを参照したい場合があります。両者が、同一のタスクのセットから 2 つの異なるプロジェクト計画を別々に編成できます。ワーク アイテムのステータスが更新されたとき、開発チームのリーダーは開発プロジェクト計画からコンポーネントの進捗状況を参照し、プロジェクト マネージャはユーザー要求に基づくプロジェクト計画から進捗状況を参照することが可能になります。

複数のデータを連結させたプロジェクト計画は、Excel シートの作成と同じ方法で作成します。これには、Portfolio Explorer のクエリ、Portfolio Explorer の Document ノード、任意の .MPP ファイルを通じて作成する方法があります。

Portfolio Explorer

Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールにおけるソフトウェア プロジェクトは「ポートフォリオ プロジェクト」と呼ばれます。「ポートフォリオ プロジェクト」は、特定のソフトウェア技術やソフトウェア製品を作成しようするチームの活動をまとめる中心的な概念です。プロジェクト マネージャが新しい「ポートフォリオ プロジェクト」を作成すると、複数の主要なコンポーネントが作成され、チームが必要となるものを「ポートフォリオ プロジェクト」に集中させます。具体的には、プロジェクトで使用するドキュメントの テンプレートやストック レポートを含むチーム プロジェクトの Web サイトが作成されます。また、プロジェクトへの進捗を確認するためのワーク アイテム データベースが作成されます。さらに、チームの活動をサポートする各種のルールや、ポリシー、セキュリティ グループといった情報を含むメソドロジ テンプレートが組み込まれます。オプションで、ソース コントロール用にソース コード ブランチを作成することもできます。

Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールには Portfolio Explorer という機能が備わっていて、Visual Studio IDE 内部から機能仕様、リスク評価、プロジェクト計画などの作業成果物のナビゲーションを簡単に行うことができます。チーム メンバは、アプリケーションのビルドに関する情報の参照、チーム メンバに割り当てられたタスクに関する問い合わせ、プロジェクト全体のステータスの参照、ドキュメントの位置の特定、レポートの参照、作業成果物の作成、などの作業を行うことができます。

プロジェクト サイト

プロジェクト サイトは作業成果物を格納し、それに対するバージョン管理を行います。プロジェクト サイトは、Windows SharePoint Services (WSS) にホストされたチームの Web サイトです。このプロジェクト サイトにより、Portfolio Explorer を通じて使用可能な作業成果物を利用できます。例えば、Portfolio Explorer に新しいドキュメント ノードを作成すると、新しいドキュメント フォルダがプロジェクト サイトに作成されます。

このプロジェクト サイトにはドキュメント テンプレート、ストック レポート、プロジェクト プロセスの Web バージョンがあらかじめ用意されます。また、RSS フィードのフック用の Web パーツと、レポート参照用の Microsoft SQL Server 2005 の Web パーツも含まれます。

このプロジェクト サイトは WSS によってホストされるため、プロジェクト サイトを "Announcements" や "Events" などの別の SharePoint Web パーツに拡張できます。これにより、チームはそのプロジェクト サイトをプロジェクトに最も適したスタイルにカスタマイズできます。

チームのコミュニケーションとコラボレーション

ワーク アイテム データベース

Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールにより、各「ポートフォリオ プロジェクト」においてワーク アイテムを格納するワーク アイテム データベースが保守されます。"ワーク アイテム" とは、特定の作業フローを通じて割り当てと追跡が可能な作業単位です。たとえば、バグ ワーク アイテムでは、ソフトウェア製品中の疑わしい問題やタスクを解決する作業をトレースできます。バグ駆除における典型的な作業ステータスは、Active、Pending、Resolved、および Closed です。既定で使用可能なワーク アイテムには、バグ、リスク、要件、シナリオ、機能、タスクがあります。追加のワーク アイテムの型はいつでも作成できます。

ワーク アイテムは Visual Studio に統合されているので、開発者は Visual Studio IDE を中断することなく自身に割り当てられたすべてのバグ駆除のワークアイテムを問い合わせることができます。また、テスタは新しいバグ駆除のワークアイテムをVisual Studio IDE 内から作成できます。ワーク アイテム データベースは集中化されているので、作業のステータスは常に最新の状態に保たれます。

ワーク アイテムに関連させたコード チェックイン

Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールには、コード のチェックイン作業をワーク アイテムへ関連付ける、というコラボレーションを向上する機能が備わっています。これを利用するシナリオとしては、開発者がバグを修正するケースが一般的です。

例えば、テスタまたはプロジェクト リーダーが、バグ駆除をワークアイテムとして登録します。開発者がそのワーク アイテムを受け取り、バグを引き起こしているコードを確認、修正を行い、そのコードをチェックインします。開発者がコードをチェックインするとき、このチェックインをワーク アイテムに関連付け更新することができます。これにより、開発者は別のツールを使用してバグ駆除のステータスを更新する必要がありません。さらに、プロジェクトにおいて、すべてのコード チェックインが何らかのワーク アイテムに関連付けられるよう強制するポリシーを設定することもできます。これにより、ワークアイテムとコードが関連付けられない状態で開発が行われることがなくなります。

ソフトウェア プロセスの管理

Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールにより、ソフトウェア開発プロセスを、ソフトウェア プロジェクトの作業の一部として統合することができます。ソフトウェア開発プロセスをツールに統合することで、開発プロセスがチーム メンバ間で自然と使用されることになります。プロセスは、ドキュメント テンプレート、ワーク アイテムとワークフロー、レポート、セキュリティ グループ、チェックイン ポリシー、プロセス ガイドから構成されます。これらの要素は部門や企業内で展開可能なメソドロジ テンプレートとしてパッケージ化することができます。

各ポートフォリオ プロジェクトは 1 つのメソドロジ テンプレートに基づいています。進行中のプロジェクトであっても、このメソドロジ テンプレートを修正することができるので、プロジェクトの進行中であってもプロセスを変更し、その変更を簡単にチームに行き渡らせることができます。

あらかじめ用意されたメソドロジ テンプレート

Visual Studioプロジェクト マネジメント ツール には Microsoft Solutions Framework (MSF) に基づいたメソドロジ テンプレートが用意されます。MSF は、定義された一連の原則、モデル、分野、概念、ガイドライン、および Microsoft の実証済みのプラクティスをベースとした、技術プロジェクトに対する、よく考えられ、統制されたアプローチです。Visual Studio 2005 Team System では、MSF Agile と MSF Formal の 2 種類のメソドロジ テンプレートをそのままで使用できます。MSF Agile は、小規模または非公式のソフトウェア プロジェクトを対象にした軽量プロセスです。一方 MSF Formal は完成度の高いソフトウェア プロジェクトを対象としています。プロジェクト マネージャは、これらのメソドロジ テンプレートの実証済みのプラクティスを自由に選択して自身のプロジェクトのプロセスに使用できます。

プロセス ガイド

各メソドロジ テンプレートを対象としたプロセス ガイドは Visual Studio ヘルプ システムと完全に統合されます。これにより、チーム メンバがメソドロジのヘルプを参照する必要がある場合、タスクのコンテキストに対して適切なプロセス ガイドを利用することができます。たとえば、開発者が MSF Agile メソドロジ テンプレートを使用したバグ フォーム上で F1 キーを押すと、MSF Agile バグ フォームに固有のフィールドおよびそのバグ上で実施するワークフローについて説明するヘルプ情報が表示されます。このプロセス ガイドは、ツールの使用方法や概念についての情報などその他のヘルプ トピックとも相互参照されています。さらに、プロセス ガイド ヘルプのソースが用意されているので、開発チームはプロセス ガイドに新しいトピックを追加し、ステップを変更し、開発チーム独自のプロセスをサポートするようにカスタマイズできます。

ドキュメント テンプレート

メソドロジ テンプレートには、チームがプロジェクトで使用するドキュメント テンプレートが含まれます。ドキュメント テンプレートは複数のツール エリアに統合されています。チーム メンバはプロジェクト サイトおよび Portfolio Explorer からドキュメント テンプレートを使用できます。ドキュメント テンプレートには、仕様、リスク、プロジェクト計画などがあります。新しいドキュメント テンプレートを追加したり、作成することもできます。

ワーク アイテムとワークフロー

プロジェクトで使用するワーク アイテムの型は、メソドロジ テンプレートによって決定されます。各ワーク アイテムは独自のフィールドとルールを持ちます。これらフィールドとルールにより、そのワーク アイテムのワークフローが決定され、チーム メンバが作業を割り当て実行する方法が決定されます。ワーク アイテムは、Portfolio Explorer、Microsoft Project、Microsoft Excel の全体を通じて統合されます。さらに、Visual Studio を持っていないチーム メンバもイントラネットでブラウザを通じてワーク アイテムを操作できます。Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールにはバグ、リスク、タスク、シナリオ、機能、要件などのワーク アイテムの型が用意されています。また、ワークアイテムを必要に応じて追加したり、作成することもできます。

終了基準 (Exit Criteria)

終了基準 (Exit Criteria) とは、特定のアクティビティやマイルストーンを終了するにあたって、満たす必要のある特別なタスクのことです。たとえば、安定化アクティビティにおいては "Project Plan Updated" と "Approved" という終了基準を満たすまで未完了と見なされる場合があります。使用する終了基準はメソドロジ テンプレートによって決められます。Microsoft Excel アドインが提供するビューを使用することで、プロジェクト マネージャはプロジェクトのすべての終了基準を参照したり、更新することができます。

レポート

メソドロジ テンプレートによってプロジェクトで使用するレポートも用意されます。レポートにはプロジェクトのステータスや健全度を示すメトリクスが表示されます。このメトリクスには Portfolio Explorer やプロジェクト サイトからアクセスできます。また、必要に応じていつでも新しいレポートを追加したり、作成することができます。

セキュリティ グループ

プロジェクト マネージャは Windows の管理者権限なしでセキュリティ グループを作成できます。Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツールにより、プロジェクト サイト、ワーク アイテム データベース、およびその他のデータベースの間でグループとアクセス許可を同期することができます。プロジェクト マネージャは、プロジェクトのレポート、作業成果物、およびワーク アイテムを参照または操作できるメンバの権限を管理できます。

チェックイン ポリシー

メソドロジ テンプレートによりポートフォリオ プロジェクトのチェックイン ポリシーが設定されます。たとえば、チェックインの前に開発者がコードに対し静的分析を実行することを要求するポリシーを設定できます。このレベルのコントロールは、コードの品質と監査をコントロールするうえで非常に有用となります。

ソフトウェア プロセスのカスタマイズ

プロジェクト マネージャは、Visual Studio のプロジェクト マネジメント ツール に付属するメソドロジ テンプレート以外にもテンプレートを使用できます。例えば、サード パーティから利用可能なメソドロジ テンプレートが提供されます。また、プロジェクト マネージャやプロジェクト マネジメント オフィス (PMO : Project Management Office) がカスタムのメソドロジ テンプレートを作成することもできます。

次に、メソドロジ テンプレートのカスタマイズ例として、プロジェクト マネージャのキャロルが米国企業改革法 (Sarbanes-Oxley Act) への遵守を向上させるために特定のコントロールの実装を決定した、というシナリオを見てみましょう。キャロルは、ソース ツリーの財務ノードに向けたコードにチェックインする許可を、特別なセキュリティ グループにのみ限定的に付与することを設定します。また、コードを変更した場合は何らかのワーク アイテムに関連付け、チェックイン ノートの添付を行うことを義務付けることを設定します。

これを実現するために、キャロルは Portfolio Explorer からポートフォリオ プロジェクトの設定を行います。

まず、財務ノードに向けたコードにチェックインするアクセス権を有する新しいセキュリティ グループを作成します。次に、この新しいセキュリティ グループに彼女のチームの特定のメンバを追加します。このグループに属さない人物がこの財務ノードのコードへチェックインを試みると、アクセスが拒否されます。

キャロルは続けてポートフォリオ プロジェクトの設定を使用し、ソース コントロール ポリシーを修正します。変更セットごとにチェックイン ノートの提出を要求するチェックイン ポリシーを有効にします。さらに、すべてのチェックインにワーク アイテムを関連付けるよう要求する、カスタムの"米国企業改革法チェックイン ポリシー アドイン"を設定します。

これ以降、彼女は Visual Studioのプロジェクト マネジメント ツール のレポート機能を使用して、だれが特定のコンポーネント コードにチェックインしたのか、どのような作業を実行したのか (関連付けられているワーク アイテム)、およびチェックイン ノート (理由) が記載されたレポートを参照できます。このコンポーネントに関与したすべての人物の完全な監査ログは、キャロルが企業改革法に準拠するうえで役に立ちます。この例で実施したすべての変更は、統合管理ユーザー インターフェイスを通じて簡単に実施することができます。

豊富なメトリクス レポート機能を使った管理

Visual Studio プロジェクト マネジメント ツールには広範囲に及ぶレポート機能が備わっています。Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services が統合されており、複数のレポートがあらかじめ用意されています。Visual Studio 2005 Team System のツールから全ての情報が Visual Studio 2005 Team System のデータ ウェアハウスに記録されます。これらの情報にはワーク アイテムやチェックインに関する情報、およびプロジェクトに関連するその他の情報が含まれています。レポート サービスを使用することで、プロジェクト マネージャは様々なメトリクスを相互参照する作業に時間をとられることがなくなります。プロジェクト マネージャはより膨大な量のデータを利用できるようになり、プロジェクトの状態に対する新しい観点が提供されます。

あらかじめ用意されたレポート

定義済みレポートは、メソドロジ テンプレートを通じて使用することができ、プロジェクト サイトや Portfolio Explorer を通じてアクセスできます。これらのレポートは、Microsoft の社内チームがプロジェクトの管理に実際に使用している、実証済みのプラクティスとレポートに基づいて用意されています。

次に、Visual Studio プロジェクト マネジメント ツール のレポート機能のサンプルを示します。複数のツールからのメトリクスを 1 つのレポートに簡単に統合することを可能にする、強力な機能です。

  • Code Quality Report - バグ、テストの失敗、コード チャーン情報を使用してコードの品質について記述しています。

  • Schedule Progress Report - タスクの完成度や遅延に注目して、プロジェクトのスケジュールの進捗具合の度合いを示す場合に役立ちます。

  • Plan Stability Report - 要件やスケジュール チャーンなどに加えられた変更に注目して、プロジェクトの安定性について記述しています。

  • Test Effectiveness Report - テスト の実施情報の詳細に注目して、テストの効果を評価する支援をします。

Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services との統合

Visual Studioプロジェクト マネジメント ツールのレポート機能には Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services が使用されており、データをさまざまな形式で分析できます。基本的なレポートは HTML 形式で表示されます。Microsoft Excel のピボット テーブルを使用してデータを参照し、興味のある特定の領域を詳しく調べることもできます。データ ウェアハウスと分析対象データを関連付ける作業を支援するための Microsoft Excel テンプレートが提供されます。

また、Microsoft SQL Server 2005 Reporting Services からいつでも直接プロジェクト データを分析できます。

まとめ

Visual Studio 2005 Team System は、プロジェクト マネージャが既に慣れ親しんでいる Microsoft Excel、Microsoft Project、Microsoft Word、Windows SharePoint Services などのソフトウェアに基づいて一連のプロジェクト マネジメント ツールを提供します。Microsoft Office と統合されたことにより、プロジェクト マネージャは Office アプリケーションのデータと、開発チームが使用するデータを自身で突き合わせる必要がなくなります。プロジェクト サイトにより、ステークホルダにはプロジェクトステータスを簡単に把握することができるようになり、プロジェクトのデータを検討することができるようになります。Portfolio Explorer は作業成果物を Visual Studio IDE に統合し、チームによる成果物への効果的なアクセスを実現します。また、豊富なレポートにより、チームの一連のワークフローの中で収集されたメトリクスが報告されます。さらに、実証済みプラクティスに基づくカスタマイズ可能なプロジェクト プロセスによって、プロジェクトのライフサイクル全体を制御できます。

Visual Studio 2005 Team System のその他のメンバの詳細については、以下のトピックを参照してください。

Visual Studio Team System の詳細については、以下のトピックを参照してください。

© 2009 Microsoft Corporation. All rights reserved. 使用条件 | 商標 | プライバシー
Page view tracker