コレクションの作成と操作

.NET Framework は、最も一般的なコレクションを提供します。それらのコレクションのいずれかを使用したり、そのうちの 1 つに基づいて独自のコレクションを作成したりできます。各コレクションは、固有の目的に合わせてデザインされています。System.Collections 内の各クラスに含まれるメンバには、それぞれのコレクションの目的が反映されています。また、System.Collections.Generic 内のジェネリック コレクションを使用することにより、厳密に型指定されたコレクションを簡単に作成できます。

独自のコレクションを実装する場合は、次のガイドラインに従ってください。

• まず、適切な基本クラスとインターフェイスを選択します。コレクション型の選択方法に関するヒントについては、「コレクション クラスの選択」を参照してください。

• コレクションを厳密に型指定することを検討します。厳密に型指定されたコレクションでは、型が自動的に検証され、ボックス化やボックス化解除、変換などのパフォーマンスに悪影響を及ぼす処理を回避できます。使用言語がジェネリックをサポートしている場合、System.Collections.Generic 型の 1 つを使用します。使用言語がジェネリックをサポートしていない場合でも、System.Collections.Specialized に、厳密に型指定されたコレクションの例が含まれています。

• クラスで同期機能を提供することを検討します。詳細については、「コレクションと同期 (スレッド セーフ)」を参照してください。

• クラスでシリアル化を有効にすることを検討します。詳細については、「シリアル化の概念」を参照してください。

このセクションの内容

• コレクション クラスの選択
  最も適したコレクション型を選択するための指針を示します。

• コレクションの列挙処理
  列挙子について、およびコレクションと共に列挙子を使用する方法について説明します。

• コレクションと同期 (スレッド セーフ)
  マルチスレッド アプリケーションにおけるコレクションの使用について説明します。

• コレクション内での比較と並べ替え
  コレクションにおける等式による比較と並べ替えによる比較の使用について説明します。

参照

• System.Collections
  各種のオブジェクトのコレクションを定義するインターフェイスとクラスを含む System.Collections 名前空間のリファレンス ドキュメントを提供します。

• System.Collections.Specialized
  厳密に型指定された専用コレクションを含む System.Collections.Specialized 名前空間のリファレンス ドキュメントを提供します。

• System.Collections.Generic
  ジェネリック コレクションを定義するインターフェイスとクラスを含む System.Collections.Generic 名前空間のリファレンス ドキュメントを提供します。

関連するセクション

• コレクションとデータ構造体
  .NET Framework で利用できるスタック、キュー、リスト、配列、構造体などのさまざまなコレクション型について説明します。

• シリアル化の概念
  データをストレージに永続化するシナリオと、アプリケーション ドメインを越えてオブジェクトを受け渡しするシナリオの 2 つを例として、シリアル化の有効な利用方法について説明します。