Internet Explorer 8 のスマート アドレスバー : いくつかの機能について

更新日: 2008 年 9 月 12 日


本記事は、Internet Explorer 開発チーム ブログ (英語) の翻訳記事です。本記事に含まれる情報は、Internet Explorer 開発チームブログ (英語) が作成された時点の内容であり、製品の仕様や動作内容を保証するものではありません。本記事に含まれる情報の利用については、使用条件をご参照ください。また、本記事掲載時点で、Internet Explorer 開発チーム ブログ (英語) の内容が変更されている場合があります。最新情報については、Internet Explorer 開発チームブログ (英語) をご参照ください。

翻訳元 : The IE8 Smart Address Bar Part II: A Few More Features (英語)



以前の投稿で Internet Explorer 8 に搭載されている新しいスマート アドレス バーのドロップダウン リスト機能を紹介しました。今回はいくつかのあまり知られていない機能の詳細をとりあげることに時間を割こうと思います。

Internet Explorer 8 のスマート アドレス バー オートコンプリート候補の詳細

インストールされた Windows Search と連動して、Internet Explorer 8 はどのサイトに行こうとしているのかを徹底的に判定します。探しているものに最も近いと判定されたサイトは" オート コンプリート候補" と呼ばれます。このエントリーには SHIFT+ENTER ショートカット キーが与えられるため、最も推奨されるサイトにとても簡単に行くことができます。しかしどのようにして最も関連性の高いサイトを判定しているのでしょう?

あなたがどのサイトに行こうとしているのかを判定するためには、多様な情報が利用されます。Internet Explorer 8 は、現在アドレス バーに入力している内容と、これまでの入力内容のさまざまな分野に対してどのくらい適合しているかという照合の結果を考慮します。例えば、ドメインの完全な適合は、URL に含まれるクエリ ストリングへの部分的な適合に比べて" 価値" があります。このアルゴリズムの厳格な判定条件を公開する予定は(このシステムが駆け引きの対象にされないよう) ありませんが、基本的に URL の一部分は他の要素に比べて重要視されます。すべての適合結果は何らかの形で結果の一部として返されますが、" より精度の高い" 適合結果はその順序を決定する際に役立てられます。

Internet Explorer は入力内容を基準にした適合結果をさらに絞り込みます。これにはどれだけ特定のサイトに移動しているか、以前にドロップダウンリストから選択しているか (あるいは選択しなかったか) 、などを含めた、あなたの探しているサイトを見つけ出すためのデータが利用されます。これらのすべてが関連性モデルの一部となります。

しかしユーザーにとって重要なものは何でしょう? 履歴でしょうか、お気に入りでしょうか、フィードでしょうか? 履歴情報は他のデータのスーパーセットとなる傾向があるため (訪れたことのあるすべてのお気に入りも既読のフィードも最終的には履歴情報の中にあります) 、Internet Explorer 8 は履歴アイテムに最優先権を与えました。利用可能な履歴情報に適合するものがない場合、オート コンプリート候補はお気に入りの中で最適なサイトを返します。お気に入りに適合するものがない場合、最も適合しているフィードを返します。

この機能は Internet Explorer 8 beta 1 で削除されたインライン オート コンプリートを置き換えるものとして設計されました。インライン オート コンプリートはあまり賢くありませんでした- 履歴の内容からキー入力内容の前方完全一致照合を行い、結果をアルファベット順に並び替えるだけでおしまいでした。Internet Explorer 8 のオートコンプリート候補は基本的に同じ機能ですが(Enter の代わりに、現在はShift+Enter を使いますが) 、関連性を利用することによって、これまでの2/3 の時間で探しているアドレスが発見できるようになりました。

Internet Explorer 8 スマート アドレスバーを用いた検索

お気づきになっているかどうかわかりませんが、アドレス バーであれ検索ボックスであれ、入力するとその下に表示されるドロップダウンリストは同一のコントロールです。どこにあるかによって多少見た目は違いますが、すべて同じコードによって動作しています。ドロップダウン リストの動作で違う点としては、例えばアドレスバーの下に表示される場合、一番下にキーボード ショートカットのセクションが表示されますが、検索ボックスの場合、クイックピック メニューが表示されます。

アドレスバーに入力するときであっても、ドロップダウン リストを検索ボックス モードに切り替えできることをご存じでしょうか? クエスチョン マークのあとに単語、文字列、熟語をキー入力することで、検索ボックスを開いた場合と同じ様に動作します。ただし例外があります。キーボード ショーットカット セクションが見えることとクイック ピック メニューがないことです。他の点は同じであり、( 可能であれば) 既定の検索プロバイダーから検索候補の情報を入手でき、Internet Explorer 8 は入力したアドレスと履歴情報に適合するものだけを表示します。もしクイック ピック メニューを利用していないのであれば、これは素早く検索ができる素晴らしい方法です。これは、"xbox 360" を検索した時、 Amazon Search から返信されたビジュアル サーチの結果のスクリーンショットです。

Internet Explorer 7 で複数の単語を入力した場合には、何かを検索していると仮定して、入力した内容を設定されている自動検索プロバイダーに送ります。Internet Explorer 8 でこのようにする場合は "Find" 、"Search" 、"Go" を先頭にして、探している単語、もしくは言葉を入力し、Enter を押してください。注釈 : Internet Explorer 7 も同じように動作します。"Find" と "Go" はアドレスバーのドロップダウン リストをサーチモードには切り替えるのではなく、Enter を押したら入力した文字列を検索文字として扱うようInternet Explorer に伝えます。

ファイルとフォルダー モード

Internet Explorer 8 にはファイルとフォルダー モードもあります。ローカルもしくはネットワークのパスを入力するとローカル( もしくはネットワーク) のファイルもしくはフォルダーを列挙します。これは素早くローカルのリソースを検索、もしくは実行する便利な方法ですが、次のことを覚えておいてください。Internet Explorer は多くの場合ファイル、ディレクトリー、実行ファイルを処理するためにWindows Shell に引き渡しますが、これは Internet Explorer がファイル ( 例えばコンピュータの上のさまざまなDLL ファイル) をどう処理するのか知らないためです。Internet Explorer が理解しているファイル フォーマット (JPG 、テキスト ファイルなど) であれば、フレーム内に開かれる場合もあります。ファイルとフォルダー モードでは、Internet Explorer 8 は何もハイライト表示せず、キーボード ショートカットもありません。

キーボードによるナビゲーション

Internet Explorer 8 のオートコンプリート ドロップダウン リストはキーボードでの使用者にとっても、マウスでの使用者と同じ操作性が得られるようになっています。ドロップダウン リストをキーボードで操作するのはとても簡単です。

l  上向きと下向きの矢印キー ( ↑ と ↓) をアイテム間の移動に使用できます ; 矢印キーはセクション ヘッダーを飛び越えることができます。

l TAB キーをセクション ヘッダー間を移動するために使用できます ; TAB キーはアイテムを飛び越えます。もしマウスを使わずにセクションの展開や折りたたみをする場合は、TAB で移動してからスペースか Enter を押してください。

矢印キーとTAB キーは両方ともドロップダウン リストの上下を " ワープ" できるので、TAB キーを押し続けた場合 ( 逆順は Shift + TAB) 、グループ ヘッダー間を巡回させ続けることができます。直接アドレス バーにフォーカスを移すには、ESC キーを押してドロップダウン リストを閉じます。これでTAB キーは通常の動作に戻ります。

スクリーンリーダーの利用時は、選択しているグループ名だけではなく、アイテムの数も読み上げられます。特製のアイテム選択されたとき、ページのタイトルとURL だけではなく、グループ内の位置も読み上げられるでしょう。

ドロップダウン リストの下部にあるキーボード ショートカット セクションは Internet Explorer 8 で素早いナビゲーションを行うための様々なキーボードの組み合わせを表示します。キーボード ショートカット セクションの真下にある矢印は、このセクションを展開、もしくは折りたたんだ際のヘッダー行とみなされます。これはキーボード ショートカット セクションを展開した例です。

一例として、Internet Explorer 8 のアドレス バーに "microsoft" と入力しました。Internet Explorer は以前から Ctrl + Enter キーストロークをサポートしていましたが、これまでユーザーには知らされていませんでした。今回、何が起きるかを簡単に確認できますし、適切なキーストロークの組み合わせを選択するだけでInternet Explorer の動作を調整できます。このスクリーン ショットの中程の選択肢 ("microsoft.net" のキーボード ショートカット Ctrl + Shift + Enter) は、インターネット オプションの全般タブで " 言語" ボタンを押すと実行できるカスタム サフィックスを選択している場合に表示されます。この設定項目が空白の場合、この行は表示されません。

キーボード ショートカット セクションは常時折りたたまれた状態が既定値です( 開いた状態に固定することはできません) 。ほとんどのユーザーにとって、常にすべてのキーボード ショートカットを見る必要はないため、このようになっています。またショートカットはいつも同じなので一度学習してしまえば、それらを絶えず思いだす必要はありませんし、キーボード ショーットカットを多用する上級ユーザーはUI が占有する面積が可能な限り少なくなることを希望する傾向があるからです。

キー入力をせずにドロップダウン リストを開く

オートコンプリート ドロップダウン リストはキー入力をしなくても開くことができます- アドレスバーの右にある下向きの矢印をクリックします。

 Windows Search がインストールされている場合、それぞれのグループにあるトップのサイト- 最も頻繁に読み、選択し、訪問している場所、サイト、フィードが表示されます。Windows Search がインストールされていない場合、履歴とお気に入りの " 最も近頃利用した" リストが表示されます。

どうもありがとうございました。

Christopher Vaughan & Seth McLaughlin
Program Managers

 

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